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今こそアートの力を!『アナザーエナジー展:挑戦しつづける力―世界の女性アーティスト 16 人』

六本木の森美術館では『アナザーエナジー展:挑戦しつづける力―世界の女性アーティスト16人』が開催中!

年齢71歳から106歳、全員が現役でキャリアは50年以上。生まれた地域も活動拠点も多岐にわたる16人の女性アーティストたち。白人男性が圧倒的優位だったアート界において、与えられた環境や時代に柔軟に対応し、ときに抗い、挑戦しつづけてきた彼女たちの原動力に迫ります。
他者との比較や競争ではない、自らを鼓舞する“別のエネルギー”とは——。

フィリダ・バーロウ《アンダーカバー 2》

展示室でまず私たちを出迎えるのは、フィリダ・バーロウの大型彫刻《アンダーカバー 2》。コロナ禍で作家の来日が叶わず、オンラインによる確認のもと展示されたという“今”ならではの作品です。
祝祭感あふれる色鮮やかな布、一見不安定に積み上げられた工業用材料と剝き出しの構造。ほとばしる力強いエネルギー!

ロビン・ホワイト&ルハ・フィフィタ《大通り沿いで目にしたもの(「コ・エ・ハラ・ハンガトゥヌ:まっすぐな道」シリーズより)》

伝統工芸の手法と素材を用いた作品を制作するロビン・ホワイト。
単純化したモチーフで人類の繰り返す歴史を描いた《大通り沿いで目にしたもの》は、トンガの女性たちとの取り組みでできた、タパ(樹皮布)を使った大作。共同作業から生まれる彼女の作品には、個人主義や分断社会に対する批評的視点と、対話や共存への願いが込められています。

スザンヌ・レイシー《玄関と通りのあいだ》

ソーシャリー・エンゲージド・アート(対話やコミュニティへの参加を通して社会的価値観の変革をうながす活動)の先駆者であり、ジェンダー/人種/年齢/階級を超えた対話を実践しつづけるスザンヌ・レイシー。
本展では2013年にブルックリンの住宅街で行われたパフォーマンス《玄関と通りのあいだ》の記録映像を三面プロジェクションで展示。フェミニズム、差別、暴力……様々な社会的課題についての開かれた対話を、ここで偶然居合わせた他者と深く共有してほしい!

  • リリ・デュジュリー 展示風景
  • アンナ・ベラ・ガイゲル 展示風景
  • エテル・アドナン 展示風景
  • キム・スンギ《森林詩》

16人のアーティストによる作品約130点は、絵画、彫刻、映像、大規模インスタレーション、パフォーマンスまで、多種多様なジャンルにわたります。
表現方法も作品テーマもそれぞれですが、どの空間にも共通するのは、詩情豊かでどこか心に引っかかる光景。

アンナ・ボギギアン《シルクロード》

本展が日本初出品となるアンナ・ボギギアンは、世界の歴史を政治、経済、産業、文化という観点から物語る作品を制作してきました。
《シルクロード》では世界に知られる日本の絹産業の歴史を「交易だけでなく、知的、精神的、文化的な道」として多義的に描いています。国の発展に大きく貢献した製糸業、その背景にあった少女たちの重労働、さらにはその技術が後の自動車産業にまで連なるという壮大なストーリー。
無数の絹糸のなかで揺れる絵は神秘的、でも紙芝居のような懐かしさもあって、独特な世界観にうっとり。

  • センガ・ネングディ《ワープ・トランス》
  • ヌヌンWS 展示風景
  • 宮本和子 展示風景
  • カルメン・ヘレラ 展示風景

本展の参加アーティストは、現代アートが今ほど注目されておらず、性差や人種によって正当な評価もなされなかった1950年代~1970年代に活動を始めた女性ばかり。そんな不利な状況でもアーティストとして生き抜いてきた彼女たちの作品が放つのは、静かだけれど強くしなやかな信念。

ミリアム・カーン《木々》《人としての私》《秋の日没》

本展のメインビジュアル《無題》の作者、ミリアム・カーン。ユダヤ人女性であるというアイデンティティや歴史的背景を持つ彼女の作品は、素早く力強い筆致と鮮やかな色使いが特徴的。
《人としての私》は、いまだ続く男女不平等と戦いながら、性差に規定されない普遍的な人間としての立ち位置、「人としての私」とは何かという問いを鑑賞者に投げかける作品です。

ベアトリス・ゴンザレス《縁の下の嘆き―ハンカチを持って嘆く》《縁の下の嘆き―携帯電話を持って嘆く》

一方はハンカチを、もう一方は携帯電話を持って泣く女性の姿。ベアトリス・ゴンザレスが描いた2種類のポスターは、新聞に掲載されたコロンビア内戦の犠牲者を悼む遺族の写真に基づいたもの。
「アートは歴史が言えないことを伝えてくれる」——彼女の作品には、名もなき死者を鎮魂するとともに、その痛みを社会が忘却することのないよう記憶を共有していくという強い意志を感じます。

アルピタ・シン《儀式》《私のロリポップ・シティ:双子の出現》

インドの国民的アーティストといえるアルピタ・シン。彼女の絵画は神話や歴史から今日インドが抱える諸問題まで、幅広い題材がテーマとなっています。
《私のロリポップ・シティ:双子の出現》は首都デリーの権力構造やヒエラルキーへの批判が込められた作品です。大勢の男性がほぼ全身描かれているのに対し、数人しかいない女性はみな下半身が地面に埋まっている状態。空には戦闘機が飛び交い、明るい色使いとは裏腹に漂う不穏な空気。
苛酷な状況を鮮やかな色彩で描く彼女の作品はどこか寓話めいた要素もあって、不思議な吸引力にすっかり釘づけ。

三島喜美代《作品 92-N》《作品 21-G》

重く硬く壊れやすい陶で作った新聞紙を積み上げた、三島喜美代《作品 92-N》。
氾濫する膨大な情報、その情報も古くなった途端に“ゴミ”となる現代社会——“文明的な生活”の巨大な残骸を前に、私たちは何を思うのでしょう。

未曽有の事態に、これまでずっと先送りしてきた課題や見て見ぬふりをし続けてきた問題の数々が否応なく前景化されたコロナ禍。価値観も大きな転換期を迎え、多くの人が社会構造の不均衡や脆弱さに疑問を呈し、多様性と包摂性が叫ばれています。
アートは私たちの内面を豊かにしてくれる、新たな視点を与えてくれる、縮こまった心を解放してくれる、必要不可欠なもの。
こんな時代だからこそ実際に体感してほしい、強烈なパワーがみなぎる『アナザーエナジー展』。その圧倒的な力を受け取るために、私も必ずまた訪れます!

 

【 展覧会情報 】
アナザーエナジー展:挑戦しつづける力―世界の女性アーティスト16人
会期:開催中~2021.9.26(日)会期中無休
会場:森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階)
開館時間:10:00~20:00(最終入館 19:30)
※当面、時間を短縮して営業(通常は、10:00~22:00(最終入館21:30))
※火曜日のみ17:00まで(最終入館 16:30)
※本展は事前予約制を導入しています。専用オンラインサイトから日時指定券をご購入ください。
※当日、日時指定枠に空きがある場合は、事前予約なしでご入館いただけます。
※営業時間等、最新情報はウェブサイトでご確認ください。

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