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やっぱり、必見!メトロポリタン美術館展

言わずと知れた世界最高峰の美術館のひとつ、メトロポリタン美術館。同館所蔵の西洋絵画コレクションから選ばれし名画65点(うち46点は日本初公開!)を、ここ日本で鑑賞できるのも残りあと1ヶ月ほど。
ヨーロッパ絵画部門のギャラリー改修工事中ということで実現した、超豪華ラインナップの展覧会。この機会を逃す手はありません!

  • フラ・アンジェリコ(本名 グイド・ディ・ピエトロ) 《キリストの磔刑》 1420-23年頃Maitland F. Griggs Collection, Bequest of Maitland F. Griggs, 1943 / 43.98.5
  • ラファエロ・サンツィオ 《ゲッセマネの祈り》 1504年頃 Funds from various donors, 1932 / 32.130.1
  • ティツィアーノ・ヴェチェッリオ 《ヴィーナスとアドニス》 1550年代 The Jules Bache Collection, 1949 / 49.7.16
  • エル・グレコ 《羊飼いの礼拝》 1605-10年頃 Rogers Fund, 1905 / 05.42

第1章「信仰とルネサンス」では初期ルネサンスから後期ルネサンスまで、それ以前の平面的で形式化された絵画が、立体的・写実的で人間味あふれる表現へと発展した時期の名画をたどります。

のっけから、フラ・アンジェリコ、ラファエロ、ティツィアーノ、エル・グレコ、などなど美術史をよく知らない私でも、なんか聞いたことある!という名前のオンパレード。

  • フラ・フィリッポ・リッピ 《玉座の聖母子と二人の天使》 1440年頃 The Jules Bache Collection, 1949 / 49.7.9
  • カルロ・クリヴェッリ 《聖母子》 1480年頃 The Jules Bache Collection, 1949 / 49.7.5
  • ヘラルト・ダーフィット 《エジプトへの逃避途上の休息》 1512-15年頃 The Jules Bache Collection, 1949 / 49.7.21
  • ディーリック・バウツ 《聖母子》 1455-60年頃 Theodore M. Davis Collection, Bequest of Theodore M. Davis, 1915 / 30.95.280

この時期の宗教画で個人的に興味深いのは聖母子像、の赤子(つまり幼子イエス)。どうしてこうなった?ってくらい赤ちゃんぽくない。ものによってはだいぶ怖い。
ちょっと前に流行った「ヘンな絵」という視点のおかげで、あまり得意でなかった古典絵画にもずいぶん親しみがわくようになりました!

ピエロ・ディ・コジモ(本名 ピエロ・ディ・ロレンツォ・ディ・ピエロ・ダントニオ) 《狩りの場面》 1494–1500年頃 Gift of Robert Gordon, 1875 / 75.7.2

ここですごい異彩を放っていたのが、ピエロ・ディ・コジモの作品。キャプションには「芸術を愛するあまり、快適な生活に全く興味がなかった」だの「火を節約するために卵を一度に50個以上もゆでた」だの驚きのエピソードが記されていて、ますます気になる・・!

カラヴァッジョ (本名 ミケランジェロ・メリージ) 《音楽家たち》 1597年 Rogers Fund, 1952 / 52.81

第2章「絶対主義と啓蒙主義の時代」では、強烈なコントラストや大胆な描写を特徴とするバロックの名画が並びます。

バロックを代表するイタリアの巨匠カラヴァッジョの《音楽家たち》は、大阪展(1月に閉幕)のメインビジュアルにもなっていた作品。艶やかな少年たちの発光するオーラには目を見張ります。

ジョルジュ・ド・ラ・トゥール《女占い師》おそらく1630年代 Rogers Fund, 1960 / 60.30

東京展のメインビジュアルを務めるのがこちら、ジョルジュ・ド・ラ・トゥールの《女占い師》。
死後は数世紀にわたって美術史から忘れ去られ、20世紀になってようやく再評価されたというフランス古典主義の巨匠。そのため現在確認されている作品は40点ほどしかないのだそう。明暗表現やテーマにはカラヴァッジョからの影響が明らかに見て取れます。

日本でも人気のラ・トゥール。有名な《いかさま師》同様この《女占い師》も登場人物の意味ありげな視線と漂う不穏な空気が独特で、すっかり魅了されてしまいました。

ヨハネス・フェルメール 《信仰の寓意》 1670-72年頃 The Friedsam Collection, Bequest of Michael Friedsam, 1931 / 32.100.18

世界に三十数点しかないフェルメールの作品のうち5点を所蔵するメトロポリタン美術館。《信仰の寓意》は風俗画で知られるフェルメールとしては異例の寓意画です。プロテスタントが公認宗教だった当時のオランダで、結婚を機にカトリックに改宗したといわれるフェルメール。描かれた女性はカトリック信仰を擬人化したものと解釈されています。

17世紀オランダ絵画がまとめて展示されたこちらのスペースでは、レンブラントの作品も。
ほかにも第2章ではルーベンスにベラスケス、ヴァトーやブーシェといったバロックからロココの巨匠たちの作品が勢ぞろい!

マリー・ドニーズ・ヴィレール 《マリー・ジョゼフィーヌ・シャルロット・デュ・ヴァル・ドーニュ(1868年没)》 1801年 Mr. and Mrs. Isaac D. Fletcher Collection, Bequest of Isaac D. Fletcher, 1917 / 17.120.204

そして会場で私がいちばん目を奪われたのが、この女性。逆光の中、ふとこちらに顔をあげた瞬間をとらえたような。窓の向こうに見える恋人たちをこっそりスケッチでもしていたのかしら・・

この作品の作者はマリー・ドニーズ・ヴィレール。ですが近年まで、フランス新古典主義を代表する画家ジャック=ルイ・ダヴィッドの作品とされていました。紆余曲折の末、1995年にヴィレール作となった本作。真実を知っているのは絵の中の彼女だけ、なのかもしれません。
画家の家に三姉妹の末っ子として生まれたヴィレールは結婚後も描き続けましたが、彼女のものと判明している作品は現時点では3点しかないそうです。

美術史においても正当な評価を得られなかった女性たち。絵画に限らず今もなお男性の名前で世に出ている作品があるのかもしれないと思うと、彼女たちの功績に真の光があたるよう願わずにはいられません。

  • オーギュスト・ルノワール 《海辺にて》 1883年H. O. Havemeyer Collection, Bequest of Mrs. H. O. Havemeyer, 1929 / 29.100.125 オーギュスト・ルノワール 《ヒナギクを持つ少女》 1889年The Mr. and Mrs. Henry Ittleson Jr. Purchase Fund, 1959 / 59.21
  • ポール・セザンヌ 《リンゴと洋ナシのある静物》 1891-92年頃 Bequest of Stephen C. Clark, 1960 / 61.101.3
  • オノレ・ドーミエ 《三等客車》 1862-64年頃 H. O. Havemeyer Collection, Bequest of Mrs. H. O. Havemeyer, 1929 / 29.100.129
  • クロード・モネ 《睡蓮》 1916-19年 Gift of Louise Reinhardt Smith, 1983 / 1983.532

最終章は「革命と人々のための芸術」。写実主義のクールベから、おなじみ印象派のマネ、モネ、ルノワール、ドガ、ポスト印象派のゴーギャン、ゴッホ、セザンヌ・・と泣く子も黙る巨匠たちの名画がずらり。
本展ラストを飾るのは、モネが30年にわたり250点以上を描いた連作《睡蓮》。白内障発症後の作品であるこちらの睡蓮は、それ以前のものとはだいぶイメージが違っていて。改めてこの大作の奥深さに触れた気がします。

とにかく濃厚、さらっとまわるだけでも結構なエネルギーを要するメトロポリタン美術館展。お時間は余裕を持って臨んだほうがよさそうです。
展示空間や構成によって、新たな発見があるのが美術鑑賞の醍醐味。ニューヨークで何度も見てるわ!という皆さんにも、大阪展で見た皆さんにも、やっぱりオススメしたい展覧会です♡

 

【 展覧会情報 】
メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年
会期:開催中~2022.5.30(月)
会場:国立新美術館
開館時間:10:00~18:00(金・土曜日は20:00まで) ※入場は閉館の30分前まで
休館日:火曜日 ※ただし5月3日(火・祝)は開館
※最新情報は展覧会ホームページでご確認ください  ↓
https://met.exhn.jp/

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