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ゴッホづくしの秋、到来!

芸術の秋、真っ只中!
東京・上野の森美術館では、この秋いちばん注目の展覧会『ゴッホ展』が開催中です。

画家として活動したのはたったの10年間。生前はほぼ無名のまま、37歳の若さで世を去ったフィンセント・ファン・ゴッホ。彼はいったいどのようにして今日私たちの知る“天才画家ゴッホ”となっていったのでしょう。
本展では彼の人生を変えた大きな2つの出会い「ハーグ派」と「印象派」に焦点をあて、短くも濃密なゴッホの画家人生10年の軌跡をたどります。

過去何度も開催されてきたゴッホ展、その多くは故郷オランダの所蔵作を中心としたものでした。
本展ではオランダやフランスといったゴッホゆかりの地はもちろん、世界10カ国から約40点の貴重なゴッホ作品が集結。さらにはゴッホに影響を与えた巨匠たち、ハーグ派のマウフェやイスラエルス、印象派のモネやセザンヌらの作品約30点もあわせて展示。
手紙に綴られたゴッホ自身の言葉を交えつつ、2つの出会いから彼がどんな影響を受け、どうやって独自の表現を獲得するに至ったのかを読み解いていきます。

フィンセント・ファン・ゴッホ《疲れ果てて》1881年9-10月

第1部「ハーグ派に導かれて」では、画家として生きることを決心したゴッホのオランダ時代の初期作品が並びます。
当時のオランダで国際的評価を受けていた画家グループ「ハーグ派」と出会い、画家としての基礎を学んだゴッホ。
それまでは模写で人物を描いていましたが、マウフェの助言をもとにリアルな農民の労働や暮らしを実際に目で見て写しとるようになります。最初の頃は「種まく気あるの……?」くらいに直立していた絵の中の農民たちが、作業中の自然な動作を捉えることで生き生きと動いていく過程が見られるのもおもしろい!

画家を志す以前は伝道師として恵まれない人々を救う道を目指していたゴッホ(すぐに挫折してしまいましたが……)は、ハーグ派との出会いによって、絵画を通じて貧しき人々に寄りそうという自分の人生のテーマを見出していきます。

フィンセント・ファン・ゴッホ《農婦の頭部》1885年

はじめ農民画家を目指していたゴッホは、地元の農民たちを数多く描き残しています。
《落穂拾い》などの農民画で有名なフランスの画家ミレーを敬愛し、その「土で描いた」ような暗い色遣いにもこだわりました。

フィンセント・ファン・ゴッホ《ジャガイモを食べる人々》1885年4-5月 リトグラフ

ゴッホが初めて売り物になると自負した油彩画《ジャガイモを食べる人々》。こちらは家族や友人にこの作品を知らせるために彼自身が制作したリトグラフです。
しかし残念ながら友から返ってきたのは痛烈な批判。それに応酬するゴッホの手紙も残されています。
オランダのゴッホ美術館に所蔵されている油彩画も見てみたくなりました。

フィンセント・ファン・ゴッホ《パリの屋根》1886年春

第2部「印象派に学ぶ」へと進みます。
1886年、最大の理解者でありパトロンでもあった弟テオを訪ね、突然パリにやってきたゴッホ。当初はオランダ時代を思わせる暗い作品を描いていたようですが、印象派をはじめとする様々な絵画と触れることで、その画風は大きく変化していきます。

フィンセント・ファン・ゴッホ《花瓶の花》1886年夏

ゴッホがパリに来てすぐに心酔したという南仏の画家モンティセリ。その影響を受けた《花瓶の花》には、新たな色彩の探求や何度も塗り重ねた筆遣いのあとが見て取れます。すぐそばにモンティセリの《陶器壺の花》が展示されていますので、ぜひ比べてみてください。

フィンセント・ファン・ゴッホ《パイプと麦藁帽子の自画像》1887年9-10月

1887年の自画像です。 印象派との出会いを受け、作品の雰囲気がかなり違ってきています。
自画像をたくさん残したゴッホですが、描き始めたのはパリに来てからなのだそう。(それまでは部屋に鏡がなかったから……!)ゴッホの自画像というと気難しい顔つきのものばかりが浮かびますが、こんな明るいタッチの作品もあるんですね!

フィンセント・ファン・ゴッホ《麦畑》1888年6月

パリでの生活に疲れ、南仏アルルへとやってきたゴッホ。そこで描いた《麦畑》は、印象派や当時パリで大流行していたジャポニズムなど様々なものを吸収し、独自のスタイルをつくる過程がみられる重要な作品です。南仏特有のやわらかい太陽の光とやさしく穂を揺らす風……そしてゴッホの特徴の一つである「黄色」の圧倒的な輝き。

この年ゴッホはアルルの「黄色い家」でゴーギャンと共同生活を始めますが、その数か月後には口論の末にあの「耳切り事件」を起こしてしまいます。

フィンセント・ファン・ゴッホ《糸杉》1889年6月

本展のハイライトであり、ゴッホの人生において《ひまわり》と並ぶ極めて重要なモティーフとなった《糸杉》。事件の翌年、自ら入院した精神療養院で描かれた作品です。
盛り上がった厚塗りとうねるような力強いタッチで描かれた糸杉は、まるで燃え上がる炎のよう。ハーグ派とも印象派とも全く違う、まさしく私たちの知る“天才画家ゴッホ”を堪能できる傑作です。この作品が放つ強烈なエネルギーを会場で実際に体感してほしい!
墓場に植えられることから西洋では「死の象徴」とされる糸杉。数々の作品で繰り返し描かれ、有名な《星月夜》にも登場するこのモティーフは、ゴッホにとってよほど特別なものだったのでしょう。

フィンセント・ファン・ゴッホ《薔薇》1890年5月

退院する直前に描かれた最晩年の作品《薔薇》は、ゴッホが手掛けた数多くの静物画の中でも最大級にして最も美しい作品のひとつです。当時と比べると色が抜けてしまっていて背景の「緑」と薔薇の蕾の「赤」の対比が薄れてはいるものの、ゴッホが憧れた生命の輝きや喜びがあふれています。

「そうだ、僕は絵に命を懸けた。そのために半ば正気でなくなっている。それも良いだろう」——死の6日前の1890年7月23日、 弟テオへの手紙にあるゴッホの言葉です。もがきながらも画家としての10年を余すことなく生き切った彼が残したものは、心に訴えかけるものがあります。だからこそ彼の作品はこうして世界中の人を魅了し続け、時代を超えて愛され続けているのでしょう。

ナビゲーターは女優の杉咲花さん、音声ガイドでは弟テオ役として声優の小野賢章さんも加わり、ドラマ仕立ての解説でゴッホの作品世界に迫ります。
可愛いコラボグッズも盛りだくさんなので要チェック!
さらにはスペシャルタイアップとなる2本の映画、『永遠の門 ゴッホの見た未来』(11/8~公開中)『ゴッホとヘレーネの森』(10/25~公開中)も同時期公開ですので、この秋はどっぷりゴッホ三昧といきましょう♡

 

 

【 展覧会情報 】
『ゴッホ展』
会期:2019年10月11日(金)~2020年1月13日(月・祝)
※休館日 12月31日(火)、1月1日(水・祝)
会場:上野の森美術館(東京・上野公園)
開館時間:9:30〜17:00(金曜、土曜は20:00まで、入場は閉館の30分前まで)
公式サイト ↓
https://go-go-gogh.jp/

 


        

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中林直美
FROM中林直美 渋谷の映画館でもぎりをしつつミニシアターブームに傾倒した学生時代。大学卒業後は大手映画会社で約10年勤務。映画と旅が好き。 https://www.instagram.com/naomi_nm_/
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