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モデル小野千恵子・里桜母娘が学ぶSDGs【ペットボトルリサイクル系シューズ編】

世の中に溢れている、ワクワクするような取り組みをもっと知りたいから。知ること、楽しむこと、それが将来の何かへ繫がることこそ「持続可能」な社会づくりになるはず!

目次 ★ Öffenのペットボトルリサイクル糸シューズ
★ 今回のSDGsへの取り組み
★ メイキング
★ 今回の持続可能な開発目標

Öffenのペットボトルリサイクル糸シューズ

シンプルに美しく生きる女性に向けたシューズブランド。まるで裸足のようなやさしい履き心地で読者さんやファッション大好きライターの中でもリピーター多数。
https://offen-gallery.com

シューズ〈小花柄〉¥18,150上〈下〉グリーン¥17,380円(ともにオッフェン)

今回のSDGsへの取り組み

◯ 対談したのは...

<右>Öffenプロデュサー& デザイナー 日坂さとみさん
長年デザイナーとしてアパレルに携わり、出産を機に環境意識が高まりÖffenを立ちあげる。プライベートでも、自然との触れ合いを大切にする1児の母。

<左>モデル・小野千恵子さん
子育て中の15年のブランクを経て、モデルに復帰。ヨーロッパ生活も経験し、環境意識も高い。2児の母で夫はサッカー元日本代表の小野伸二選手。

<中>小野里桜さん
小野家の次女。小5の頃、劇団四季『ライオンキング』ヤングナラ役に大抜擢され、現在もミュージカル団体に所属。部活はライフセービング部の高校1年生。

◆ パーツを半分にすることで労働やエネルギーの負荷をかけない生産工程に

里桜 
とっても柔らかい靴ですね!

日坂
オッフェンの靴のアッパー素材は、使用済みのペットボトルから作られた再生繊維の糸を使って、靴の形に編んでいるんです。一枚の生地を裁断すると端材のゴミが出ますが、ジャストサイズに編めばゴミはほぼ出ないので。

千恵子
STORYの読者さんからも人気のこの靴、そんな工夫があったとは驚きました。

日坂
作る時にも、使用後に廃棄する時にも、できるだけ環境に優しい靴であることを心がけて開発しました。例えば、靴は製造工程がとても多いのですが、本当に必要な工程を考え、通常の約半分に。そうすることで張り合わせなどが減り、生産時間も通常の約半分に。過度な労働、エネルギー、ゴミの量などの削減にもつながっています。ソールは哺乳瓶にも使われるシリコンを使い、これも型で抜くのではなく、一つずつ型に流し込んで固めることで、ゴミを減らしました。

◆ 1足がペットボトル8本分!うちの家族が1日で飲むこともある量です

里桜
1足でどれくらいのペットボトルを使うのですか?

日坂
約8本分です。日本から出るペットボトルのゴミは、国が小さいので量としてはそこそこでも、一人あたりにすると世界でもかなり上位。実はそれを日本国内では処理しきれていないんです。この糸を作るためのペットボトルを加工したチップも海外から輸入しています。

千恵子
オランダで生活していた頃も、ペットボトルの回収の仕方の意識が高くて驚いた記憶があります。約20年前ですが、今の日本よりきちんとしていたかもしれません。

日坂 
ペットボトルは汚れていたり、ラベルが貼ったままだとリサイクルできないこともあるので私自身、捨て方にも気を付けています。

里桜
日坂さんが環境に優しい靴作りをされたのは、何かきっかけがあるのですか?

日坂
私はもともと20年近くアパレル業界にいて、たくさんのプロダクトを生み出し、たくさんの廃棄物が出るという状況を目の当たりにして、疑問を感じることもありました。そして出産を機に、仕事から子育て中心の生活に変化し、子供と一緒に過ごすうちに環境への関心も高くなっていきました。そんな時にいただいた靴作りのお話だったので、「環境に配慮した靴作り」に徹したいと考え、構想からデビューまで約2年かかりました。編んだ靴って、どうしても柔らかくなりすぎて苦労もありました。

◆ 可愛い、履きたいと思うデザインこそ〝持続可能〟になりますね!

千恵子 
アパレル業界にいらっしゃったから、こんなに素敵なデザインで生まれ変わらせられたのですね!

日坂
環境に優しいと同時に、「可愛い! 履きたい!」と思ってもらえることも大切だと思っています。購入してくださる方は環境問題に関心のある方、ファッションが好きな方など入口はさまざま。幅広い層の方に愛用していただけるのはとても嬉しいですね。今後は店舗の中だけでなく、青空の下での移動販売にすることで電力の使用を抑えたり、使用した後の靴をリサイクルする取り組みもしていきたいと思っています。

(敬称略)

メイキング

使用済みのペットボトルをリサイクルした糸

アッパー素材は靴の形に編むことで、端材が出ない工夫も!

包装は靴箱ではなく、再利用できるペーパーバッグ×靴紐リボンを採用

今回の持続可能な開発目標

つくる責任 つかう責任

化学物質や廃棄物を大気・水・土壌に流れ出すことを食い止めること、3R(ゴミを減らし、再利用し、資源化すること)を促進することを目指す目標です。

撮影/吉澤健太 モデル/小野千恵子、小野里桜 ヘア・メーク/甲斐美穂〈ROI〉 スタイリスト/小川真央 取材/片岡かこ ※情報は2022年8月号掲載時のものです。

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