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【意識調査】育成を担う社員の本音、「会社・組織のために必要な人材を育てる」観点は2割以下に留まる、育成関係者対象・人材育成に関する意識調査レポートを公開

リ・カレント株式会社

育成を担う中堅~管理職社員の「価値観の未成熟」が疲弊を生むか、若手意識調査との比較から見える傾向とは

リ・カレント株式会社(所在地:東京都新宿区、代表取締役社長:石橋真、以下「リ・カレント」)は、20代の若手自身の率直な考え・価値観を知ることが若手育成の設計に重要と考え、2020年から「働くことへの若手意識調査」と題した意識調査を定期的に実施し、結果を公開してきました。
 一方で、現場で実際に若手社員の育成を担う中堅~管理職層の意識について「育成」という観点から深く掘り下げて扱う調査が少ないことに課題感を持ち、2021年秋に「育成責任者・育成担当者対象 人材育成に関する意識調査」と題した調査プロジェクトを立ち上げました。
 今、若手社員を育てている社員たちが「仕事」や「育成」をどうとらえ・何を感じているのか、企業の人材育成に関わる方々に参考情報としてご覧いただけるよう、調査結果をレポートとして公開いたします。

2022年人材育成に関する意識調査
◆調査概要
・調査対象:東京都で企業内の育成に関わる20代~60代1022名
・調査期間:2021年10月
・調査方法:選択回答及び自由回答式インターネット調査
※構成比の数値は、四捨五入のため 100%にならないことがあります。
※実際の東京都の人口構成に合わせるために、回収サンプルに重みづけを行っています(ウェイトバック集計)
※非有効回答を含まないグラフもあります。

育成担当者・育成責任者意識調査結果・サマリー 育成を担う社員の本音
1.育成の目的=「業務指導」の観点に留まる回答が半数占め、「ポスト人材育成」の観点は2割以下に

育成観=「育成の目的の捉え方」について回答者自身の考えを問う設問では、育成の目的を「業務に関する知識・技術・技能を伝えること」(54.6%)と捉えている回答が半数を占めた。また、次点は「部下自身の目指す姿に沿ってキャリアアップを支援すること」(18.8%)となった。「会社・組織のために必要な人を育てる」としたポスト人材育成観点での回答は15.7%と2割以下に留まった。

2.働く理由「報酬を得るため」6割弱、組織は「報酬をもらう場所」が最も多く、若手意識調査と近似

仕事観=「何のために働くか」を具体的に聞くと「報酬を得るため」(58.9%)が突出して多くなった。また組織観=「所属組織をどのような場所と捉えているか」について聞くと、「業務の対価として報酬をもらう場所である」(35.0%)が最も多くなった。これらの結果はリ・カレントで~2021年4月に実施した「若手社員の働くに関する意識調査(以降若手意識調査)」の結果と同様のものになった。
若手意識調査内では、若手社員らも働く目的に「報酬を得るため」を最も多く回答し、組織観についても同様に「業務の対価として報酬をもらう場所」を答えている。

3.育てる・働くに関する価値観は立場の変化に反してほぼ変化せず

調査内では、実際に育成を担当している社員=育成担当者、育成の責任を負う社員=育成責任者(主に管理職を想定)、育成の実務者・責任者ではないが育成的な関りを持つ社員=メンターとそれぞれ定義し、育てる・働くに関する回答結果を比較した。しかし、育成の立場ごとの回答に有意な差異はほとんど見られなかった。

本調査では、東京都の2250名を広く回答者としたうちから、さらに企業内の育成に関わる20代~60代1022名に絞った回答結果を示しています。また、より企業人事の皆様のご参考になるよう、育成における立場ごとに主要な設問への回答結果を比較しています。さらに、~2021年までの若手社員を対象とした調査における、価値観について聞いた同文設問の結果も比較掲載しています。

Q1.現在の職場における育成への関わり方としてあてはまるもの(複数の立場を兼任している場合は、現在の業務上、「もっとも主となる」立場)

Q1.現在の職場における育成への関わり方としてあてはまるもの

Q3.回答者が職場で育成で目指しているもの(職場における「育成の目的」として一番重きを置くもの)
全体では、「業務に関する知識・技術・技能を伝えること」(54.6%)が半数を占め、次いで「部下自身の目指す姿に沿ってキャリアアップを支援すること」(18.8%)となった。
「会社・組織のために必要な人を育てる」(ポスト人材育成)といった観点は15.7%と2割以下に留まった。
Q3.回答者が職場で育成で目指しているもの

Q4.職場の部下・後輩に「もっと成長してほしい」と感じることはあるか
「強く感じる」(30.7%)・「たまに感じる」(53.5%)となり、部下・後輩に成長してほしいと感じることのある回答者は合わせて全体の8割強となった。
Q4.職場の部下・後輩に「もっと成長してほしい」と感じることはあるか

Q5.部下・後輩に「もっと成長してほしいと強く/たまに感じる」と答えた方人の考える、具体的な成長期待
部下・後輩に成長してほしいと感じることのある回答者に、具体的に成長を期待する領域を問うと、「業務スキル・知識が足りない」(49.2%)が最も多く、「自分の役割を意識して働いてほしい」(42.2%)が続いた。
Q5.部下・後輩に「もっと成長してほしいと感じる」と答えた方人の考える、具体的な成長期待

Q6.職場での、育成に関するサポート・支援制度に満足しているか
全体では「ほぼ満足している」(44.4%)に次いで「やや不満がある」(37.6%)となった。「やや不満がある/不満がある」を合わせると48.2%と全体の半数近くが何らかの不満を感じている結果となった。
Q6.職場での、育成に関するサポート・支援制度に満足しているか

Q7.「育成に関するサポート・支援制度に(やや)不満がある」と答えた人の考える、具体的な不足部分
「育成担当者向けの研修の不足」(37.3%)が最も多く、 「新人向けの研修の不足」(36.7%)が近しく高い割合となった。 「現場での実習制度の不足」(31.7%)、「主業務との業務量調整が不十分(忙しすぎる等)」(36%)など他の項目にも回答が分散した。
Q7.「育成に関するサポート・支援制度に(やや)不満がある」と答えた人の考える、具体的な不足部分

Q8.部下・後輩の成長について、誰が責任を持つべきと考えるか(責任が大きいと思う順に1位~3位の順位選択)
1位には「会社・組織」(40.6%)、2位には「直属の上司」(37.1%)、3位には「実際に業務指導を担当している社員」(27.8%)がそれぞれ最も多く選ばれた。
部下・後輩の成長について、実際に育成に携わる上長・担当者の責任を受け止めつつも、最終的な責は所属組織にあるという考えが多くを占めるものとみられる。
Q8.部下・後輩の成長について、誰が責任を持つべきと考えるか

Q9.自分の仕事観=「自分は何のために働くのか(働く目的・譲れないもの・価値観)」を持っているか
「語れるほどではないが持っている」(52.2%)が最も多く、「考えたことはあるが固まっていない」(20%)が続いた。「明確な形で持っている」「語れるほどではないが持っている」を合わせると71.4%となり、7割を超える回答者が仕事観を持っていることがわかった。
Q9.自分の仕事観=「自分は何のために働くのか(働く目的・譲れないもの・価値観)」を持っているか

Q10.仕事観を「明確に持っている/ 語れるほどではないが持っている」と答えた人の、具体的な仕事観(働く目的・譲れないもの・価値観)(複数選択)
回答者の6割弱が働く目的として「報酬を得るため」(58.9%)を選択し、突出した結果となった。次いで「自分が成長するため」(46.1%)、 「社会に貢献するため」(39%)となった。
Q10.仕事観を「明確に持っている・語れるほどではないが持っている」と答えた人の、具体的な仕事観

Q11.部下・後輩と価値観の違いを感じることはあるか
価値観の違いを「たまに感じる」(60.4%)が最も多く、「強く感じる」 (14.8%)と合わせると全体の7割強となった。
Q11.部下・後輩と価値観の違いを感じることはあるか

Q12.ご自身の部下・後輩について、なんのために働いていると考えるか
部下・後輩が何のために働いていると考えているか問うと、「報酬を得るため」(61.3%)が最も多くなった。次いで「自分が成長するため」(35.0%)があげられた。自分自身の働く目的と相似した回答結果となった。
Q12.ご自身の部下・後輩について、なんのために働いていると考えるか

Q13.一緒に働く部下・後輩に対し、どのような関係を期待するか
「同じ目的・目標を追うチームメイト」(39.3%)が最も多く、「業務時間・仕事についてのみ関わる関係」(19.6%)、「同じ理念に共感した同志」(15.4%)が続いた。
Q13.一緒に働く部下・後輩に対し、どのような関係を期待するか

Q14.自身の所属する組織・会社に対してどのような考えを持っているか
「業務の対価として報酬をもらう場所である」(35.0%)が最も多くなった。「共通の目的を目指すチームである」(22.6%)、 「自分が属する「居場所」である」(16.9%)が続いた。
Q14.ご自身の所属する組織・会社に対してどのような考えを持っているか

Q15.自分の「キャリア観」(中・長期的継続性を持った「どのように働き続けるか」においての譲れないものや価値観)を持っているか
「語れるほどではないが持っている」(46.0%)が最も多くなり、「明確な形で持っている」 (13.8%)と合わせると、全体の6割近くとなった。
Q15.自分の「キャリア観」を持っているか

Q16.キャリア観を「持っている」と回答した人の、最も優先順位の高いもの
「将来、自身の仕事に満足していたい 」(29.3%)が最も多くなった。「将来、人間関係は充実させていたい 」(22.4%)、 「将来、高い報酬(年収)を得ていたい 」(20.6%)と続いた。
Q16.キャリア観を「持っている」と回答した人の、最も優先順位の高いもの
◆クロス集計:育成における立場ごとにみる回答
Q1「育成における立場」の結果を集計軸として、Q3「育成の目的」・Q9「何のために働くか(仕事観)の有無」・Q14「所属組織の捉え方(組織観)」・Q15「どのように働き続けたいか(キャリア観)の有無」など調査内の主要な設問を改めて見た。
結果として、育成の目的・働くことや組織観・キャリア観について、育成における立場ごとにはっきりとした差はみられなかった。
一般に人材育成の考え方において、担当者として育成を経験する、あるいは管理者として責任を負う立場の社員に対しては、より成熟した価値観を確立し、若手社員のロールモデルとなることを期待する。(例えば、育成の目的について、ただ実務を教えるだけでなく、ポスト人材育成の視点をもってそれにあたることなど)
しかし、今回の調査の結果としては、育成担当者・育成責任者・メンターなど立場ごとに分けて回答結果を抽出しても、有意な差はみられなかった。

 ※部下・後輩の育成に責任を持っている回答者=「育成責任者」、部下・後輩の育成を実業務として行っている回答者=「育成担当者」、責任者・実務者にはあてはまらないが育成的な関わりを持つ回答者=「メンター」とそれぞれ定義する

Q1「育成における立場」を集計軸として見るQ3「育成の目的」の結果

Q1「育成における立場」を集計軸として見るQ3「育成の目的」の結果

Q1「育成における立場」を集計軸として見るQ14「所属組織の捉え方(組織観)」の結果

Q1「育成における立場」を集計軸として見るQ14「所属組織の捉え方(組織観)」の結果

◆若手意識調査との回答比較
リ・カレントで定期的に実施している「若手社員の働くに関する意識調査(以降若手意識調査)」とも同文の設問における結果を比較した。
結果として、働くに関する価値観を問う設問において、育成担当者・責任者と若手社員では、回答に大きな差異が見られなかった。
若手意識調査では、新入社員研修やOJTなどを始めとする若手社員の育成の参考になるよう、まだ育成をほとんど経験せず、現場経験もない若手社員を対象に意識調査を行っている。
その若手意識調査の結果と、多くが彼らを育てる立場である育成関与者の意識調査結果がほぼ相似したことからは、本来若手社員らの働くに関する価値観を育み・自らロールモデルになるべき育成関与者らの価値観が、立場に伴った成熟をしていないことが読み取れる。

「仕事観(働く目的・譲れないもの・価値観)とは何か」に対する回答の比較:

「仕事観(働く目的・譲れないもの・価値観)とは何か」に対する回答の比較
「所属組織についてどのような考えを持つか(組織観)」に対する回答の比較:

「所属組織についてどのような考えを持つか(組織観)」に対する回答の比較
■全体を通して
育成観について回答者自身の考えを問う設問では、育成の目的を「業務に関する知識・技術・技能を伝えること」(54.6%)と捉えている回答が半数を占めた。また、次点は「部下自身の目指す姿に沿ってキャリアアップを支援すること」(18.8%)となり、「会社・組織のために必要な人を育てる」としたポスト人材育成観点での回答は15.7%と2割以下に留まった。

回答者が「何のために働くか」を具体的に問う設問では、「報酬を得るため」(58.9%)が突出して多く、全体の6割弱を占めた。次いで「自分が成長するため」(46.1%)、 「社会に貢献するため」(39%)となった。
この回答結果はリ・カレントで~2021年4月に実施した若手社員の働くに関する意識調査(以降若手意識調査)の結果と近似した。若手意識調査内では、若手社員らも「報酬を得るため」を最も多く回答し、次いで「自分が成長するため」をあげている。
また、回答者が所属組織をどのような場所と捉えているか聞くと 「業務の対価として報酬をもらう場所である」(35%)が最も多くなった。この結果についても、若手意識調査での若手社員の回答と同じ順位(1位「業務の対価として報酬をもらう場所である」(26.3%) となった。

また、今回の調査にあたっては、「回答者の立場」を集計軸にとり、「育成責任者(課長など管理職)」「育成担当者(OJTリーダーや先輩)」「メンター」の立場を持つ回答者が、それぞれどのような育成観・仕事観を示すか詳しく調べている。
しかし、主要な設問において、育成における立場ごとの回答の違いはほとんど見られなかった。

立場ごとの違いがみられなかっただけでなく、若手社員対象の調査ともほぼ同じ回答結果が出たことから、本来若手社員の仕事観を育む立場であり、また若手社員の仕事観のロールモデルにもなるべき育成関与者自身の仕事観・組織観が、立場に伴って成熟していないことが読み取れる。

「育成」という側面に光をあてつつ仕事観・組織観などについても調査した今回の調査全体を通して、「何のために働くか」「なぜ組織に所属するか」といった自分自身の土台となる価値観・考え方が未成熟なまま、育成責任や担当職を与えられている中堅~管理職社員の姿が浮かび上がってきた。

「育成」という側面に光をあてつつ仕事観・組織観などについても調査した今回の調査全体を通して、「何のために働くか」「なぜ組織に所属するか」といった自分自身の土台となる価値観・考え方が未成熟なまま、育成責任や担当職を与えられている中堅~管理職社員の姿が浮かび上がってきた。また、彼らの多くは、「何のために育成を行うか」という育成目的についても、組織的に期待されうるポスト人材育成の観点を持てていないことも明らかになった。
これからの若手社員育成に取り組む際には、若手社員たちの学びを支援・設計することは勿論、彼らを実際に現場で育てる育成側の社員や職場環境にも目を向けていく必要があると思われる。

■リ・カレント株式会社について
一人ひとりの意志ある学びが組織内外ネットワークで共有され、相互に学習・成長する関係性が深まることにより、「改善・問題解決・革新」に向けた価値協創プロセスが生じる「組織学習」のデザインカンパニーとして、研修プログラムの開発・実施、組織開発コンサルティング等のサービスを提供しています。

所在地 : 〒160-0022 東京都新宿区新宿2-1-9 JESCO新宿御苑ビル6階
会社名 : リ・カレント株式会社
代 表 : 石橋 真
設立日 : 2007年12月
事 業 : 企業内研修/人材開発コンサルティング/組織開発コンサルティング/組織調査・人事設計
リ・カレントWEBサイト:https://www.re-current.co.jp/

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