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【調査分析結果報告】養育者に‘今’必要なものとは?!子どもの権利を日々の子育ての軸に据えること、自分の考えを話し、聞いてもらえて安心・安全に通える「場」

NPO法人きづく

「声を聞かせてプロジェクト」でヒアリングした養育者のリアルな声が、子育てに’今’必要なことは何なのかを考えるきっかけになればと期待しています。


「チカラに頼らない社会=暴力のない社会」を目指すNPO法人きづく(東京都港区 代表理事 森 郁子、以下きづく)は、「声をきかせてプロジェクト」を立ち上げ、たたかない・怒鳴らない子育てを広めるためには何が必要かを探るために、養育者支援プログラムである「ポジティブ・ディシプリン(R)︎(以下ポジ)」のプログラム参加者20名を対象にヒアリング調査を実施。この度、調査の分析結果報告書を発表いたします。

たたかない・怒鳴らない子育てを広めるために‘今’必要なこと 報告書
プロジェクトサイトよりダウンロードできます。(PDF全28P)
https://www.kidzuku.org/project

調査では、ポジのプログラム参加後、養育者の子育てがどうだったかの把握を試みました。結果、養育者が様々な方法で子育てを見つめ直し、子どもとの関係構築において少しずつ変化を遂げていることが確認できました。本プロジェクトでは、その変化の要因として、調査に参加された養育者において、以下のことが見えてきました。

養育者は、プログラム終了後、引っ越しや職場復帰などの環境の変化、あるいは子どもの成長・発達に伴う親子関係の変化など多様な変化を経験していたが、ポジの「考え方」の適用可能性は下がっていなかった。このことは、ポジが子育ての日々の課題に対し、「こうすれば解決できる」といった即時的な解答を示すのでなく、養育者が子どもと共に課題を解決するための「考え方」に焦点を絞ったアプローチであることが要因と考えられる。
養育者から、「子どもの気持ちを考える」、「子どもを人として尊重する」といった言葉が繰り返し聞かれた。このことは、プログラムが子どもの権利の理念に立ち、また、効果的な子育てや子どもの発達に関する研究に裏付けられていることと、養育者がそれらを理解していることと関係があると考えられる。
養育者は、プログラムが他の養育者と安心してつながれる場であったと語った。このことは、プログラムが「温かさ」と「枠組み」を軸に参加者の安心・安全を保障していることの表れと考えらえる。また、子どもを育てている人なら誰でも参加できるプログラムとして位置づけられていることも影響しているかもしれない。
ポジ終了後も、養育者は子育てを見直しながら、今も自分らしい子育てを模索していると話した。このことは、一緒に参加した他の養育者や主催団体、またファシリテーターがサポーターとして後押しをしていた(している)と考えられる。2ヶ月にわたるプログラムは、その過程において養育者の学び合いや関係構築を促したことが推察される。

 一方、養育者はいつでも「たたかない・怒鳴らない子育て」を実践できるわけではないことも判明しました。この現実を受け止めると同時に、2019年の体罰を禁止した改正児童福祉法等の主旨と同様、子育てがうまくいかないときに養育者が自らを責めたり、他者から責められたりすることが決してあってはなりません。つまり、子どもに向き合うすべての養育者が「考え方」を体系立てて整理した上で、プロジェクトに寄せられた声にあったような日々のチャレンジを積み上げることこそ、「たたかない・怒鳴らない子育て」を広める早道なのかもしれません。

 本調査では、養育者が‘今’ 必要なこととして、子育ての軸となる「考え方」を学び、気づきを得ることのできる場を得ること、そして、その場が養育者にとって安心・安全な時間・空間として継続的に機能することが必要であることが見えてきました。安心・安全に自身の考えを話し、聞いてもらい、そして自ら選んで参加できることが大切です。養育者が子どもを尊重しながら子どもと向き合うには、養育者を尊重する仕組みが不可欠ということではないでしょうか。ここ数年のコロナ禍の子育てでは、このような仕組みに大きな制約が生じたことも判明しました。現在、ポジのプログラム実施においても、プログラム終了後の有機的なつながりを形成するための議論が各地で進んでいます。このように、子どもの権利を保障し、また養育者の日々を応援するプログラム実施と場づくりが日本各地へ広がることが今、求められています。

 報告書では、ヒアリング結果の横断分析の詳細、プログラム参加後の日常でのポジ実践の事例や、子育ての大変さのリアルな声、同じ子育て中の養育者へのメッセージも紹介しています。ぜひ、プロジェクトサイトで報告書をご覧ください。
【声を聞かせてプロジェクト】WEBサイト https://www.kidzuku.org/project

調査概要
【実施時期】2022年6月~11月
【対象者の選定方法】2017年度以降ポジティブ・ディシプリン(R)︎の標準プログラムの参加者から無作為に抽出後、地域間のバランスなども確認しながらリストを作成し、抽出順に照会して承諾を得た養育者から20名を選定
【実施方法】オンラインまたは対面(希望があった場合のみ)、半構造的インタビュー、1名あたり約45分から60分
【インタビューの流れと主な項目】冒頭で、インタビュー実施の背景の説明と許諾を得たあと、以下の項目を中心にヒアリングを進めた。

プログラムに参加した理由ときっかけ
プログラム受講後から今日までの間で、日常の場面で ポジティブ・ディシプリン を意識した(意識したいと思った)子どもとの具体的なやり取り
プログラムを受講後、新型コロナウイルス感染症拡大等の影響も踏まえた、現在、子育てにおいて、大変だと思っていること、サポートが必要だと思っていること
子育て中の他の養育者へのメッセージをひとこと。

【分析方法】全インタビューの逐語記録を作成したあと、質的データ分析ソフト(KHCoder、MAXQDA)を活用して、内容分析を行った。

声を聞かせてプロジェクト とは
NPO法人きづくの事業のひとつ「チカラによらない関係づくり」のモデル構築事業の柱となっている子育て支援プログラム「ポジティブ・ディシプリン(R)」。その普及開始から7年、コロナ禍を経て、これまでプログラムに参加した養育者の声を丁寧に聞くことこそ、たたかない・怒鳴らない子育てを広めるために有効と考え、本プロジェクトを立ち上げました。また、国内で子どもに対する暴力をなくすための活動を長年継続してきた認定NPO法人国際子ども権利センター(シーライツ)と協働することによって、より効果的なアドボカシー活動の強化を目指しています。なお、この度のプロジェクトは、LUSH チャリティバンクの助成を受けて実施しました。

12月19日報告会をライブ配信しました。見逃し配信はこちらからご覧いただけます。
https://youtu.be/l7uxRZQ6jxg 

ポジティブ・ディシプリン(R)︎とは
https://www.kidzuku.org/pd
*ポジティブ・ディシプリンはNPO法人きづくの登録商標です。

NPO法人きづく
https://www.kidzuku.org/

認定NPO法人国際子ども権利センター
http://www.c-rights.org/

【お問い合わせは下記までお願いいたします】
NPO法人きづく 広報さとうのりこ
email:nori@kidzuku.org
https://www.kidzuku.org 

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