皆さんは瞑想(メディテーション)というとどのようなイメージを持っていますか?
「なんだか難しそう」「スピリチュアルや宗教っぼい」など、ちょっと日常生活からかけ離れていると感じている方も多いかもしれません。
坐禅を組んで、長い時間目を閉じながら雑念を取るのが一般的な瞑想ですが、「いつでも・どこでも・簡単に」出来る“次世代の瞑想”があるのをご存知でしょうか?
今回は、オリンピック選手やメジャーリーガー、経営者など、世界で活躍する一流の方々も実践している「WINメディテーション」を完成させた兼下まゆこさんに、毎日たった5分で不調から逃れ、なりたい自分に近づくことができる、脳のトレーニング瞑想法を教えていただきました。
兼下まゆこさん
WINメディテーション®創始者
1986年広島県生まれ。2021年にWINZONEを創業。自らの経験と学びから得た新たな脳神経メンタルトレーニングメソッド「WINメディテーション」を考案。現在はメディテーションサロンとメディテーション講師養成スクールの2社を経営。主に現役アスリートにメディテーションを指導するほか、講師育成など幅広く活動する。ヨガインストラクターやパーソナルトレーナーなど多数の資格を保有。
★ 一般の瞑想とWINメディテーションの違いって?
★ 子供でも瞑想はできる?
★ 【悩み別】WINメディテーション基本の動作
★ 【悩み:不眠】
★ 【悩み:イライラ】
★ 【悩み:友人関係、夫婦関係のモヤモヤ】
★ 【悩み:やる気が出ない】
★ 【悩み:緊張】
★ 番外編『4歳から12歳向けの瞑想』
★ 瞑想をするうえでの注意点
★ もっとWINメディテーションについて知りたい方はこちらを
STORY世代の40代に瞑想をおススメする理由
何かと忙しい現代社会は、常にやることや考えることが多く、脳も疲労しがち。特にSTORY世代はホルモンバランスが乱れやすい時期なので、イライラしたり、漠然とした悩みに苛まれたり、自分で自分を保っていられない世代でもあります。病院へ行ったり、運動したり、栄養バランスを考えて生活して治る方もいらっしゃいますが、それでも苦しんでいる方もいます。そういう方には瞑想や呼吸法がとてもオススメ。「呼吸」は自律神経を整えることができ、ホルモンバランスの乱れも呼吸によってコントロールすることができるんです。特に現代の人は出産の経験が減っていて、生理の回数が多くPMSの症状に悩む人が多いので、女性は特に自分のセルフコントロールが大事なんです。
一般の瞑想とWINメディテーションの違いって?
座禅を組んで、数十分かけて心身を整えて無になるのが一般的な瞑想ですが、WINメディテーションは1日5分、好きな時にどこででもできるのが特徴。車や電車の中、お風呂の中、家事をしながら、歩きながらなど、どんな状態でも行えます。簡単でも、きちんとエビデンスのある手法のみを採用していて、効率的に脳を鍛えることができます。
また、一般的な瞑想は心を無にすることがゴールですが、WINメディテーションは柔軟になった脳に、なりたい自分を強くイメージして、自己実現に導くところまでをゴールにしています。「なりたい自分」というのは、今の自分ができることではなく、「自分が心底やりたいけれど、今の自分には努力してもたどり着けないようなことをゴールに設定する」ことがポイントです。人間の脳は現実と妄想や空想の区別がつかないので、より臨場感の高い方を現実と捉え、それを維持しようと働き始めます。なりたい自分をイメージし続けることで、見える世界も変わり、自分の可能性が見えて、現状が変化し自己成長につながっていきます。
・集中力が上がる
・自律神経が整う
・自分軸ができる
・不安な気持ちが軽減される
・ストレスが軽減する
・幸福感が向上する
・なりたい自分に近づく
子供でも瞑想はできる?
自分の呼吸に意識するだけでも立派な瞑想になり、集中力を養うことができるため、4歳くらいからから瞑想をはじめることをおすすめします。中学生からは、大人と同じ瞑想メニューで問題ないので、お子さんに悩みや不安がある時は、是非一緒に取り入れて頂きたいです。
【悩み別】WINメディテーション基本の動作
・座布でお尻の下に高さを出す。座布の代わりに、バスタオル2枚をそれぞれ三つ折りにして、重ねてお尻の下に挟んでも良い。
・姿勢を伸ばして座る。骨盤が床から垂直で、頭頂部から糸で吊るされているイメージで。
・手は太ももや膝の上に乗せ、エネルギーを取り入れるときは手のひらを上に、心を落ち着かせるときは手のひらを下に向ける。
【悩み:不眠】
オススメの瞑想…WINブリージング
1.手のひらを下向きにし、姿勢を正してから、鼻から8秒かけて息を吐く
2.鼻から4秒かけて息を吸う
3.8秒息を止める
ポイント
自然な呼吸で自分の心地よいペースで行いましょう。仰向けに寝ながらでもOK。
主な効果
・リラックス
・睡眠導入
・免疫力向上
【悩み:イライラ】
オススメの瞑想…感謝の瞑想
1.手のひらを上に向け、姿勢を正してから、今の自然な呼吸に意識を向ける
2.思い浮かんだ人やもの、全てのことに対して「ありがとう」と唱える
ポイント
人は感謝と怒りは同時に所有できません。全てのことを感謝している時は怒りがなくなります。嫌なことや苦手なことに対しても、ありがとうと唱えることで、気持ちも安定していきます。
主な効果
・気持ちの安定
・ストレス解消
・リラックス
【悩み:友人関係、夫婦関係のモヤモヤ】
オススメの瞑想…聞く瞑想
1.手のひらを上に向け、姿勢を正してから、身体から遠く離れた音を聞く(部屋の外)
2.身体の近くの音を聞く(部屋の中)
3.身体の中の音を聞く(臓器や骨、筋肉、血液など)
ポイント
静かな部屋でも、無音の静寂の音を感じとります。音だけに注意を向け、さまざまま音に気づくことが大事。その音について「大きい」「うるさい」などジャッジはせず、純粋に音だけに集中します。
主な効果
・集中力向上
・記憶力向上
・ミスをなくす
【悩み:やる気が出ない】
オススメの瞑想…ビジュアライゼーション(五感)
1.手のひらを上に向け、姿勢を正してから、一番好きな場所にいることを想像する
2.その場所で感じているものすべてを臨場感高く五感で感じる
ポイント
海外、キャンプ、公園、スキー場など、一番好きな場所を思い浮かべて、そこにいる自分をイメージします。
主な効果
・集中力向上
・欲求のコントロール
・ストレス解消
・自己肯定感を高める
・人に振り回されない
【悩み:緊張】
オススメの瞑想…サマタ瞑想
1.手のひらは上に向け、姿勢を正してから、息を吸っている時に「吸っている」と感じる
2.息を吐いている時に「吐いている」と感じる
3.意識が逸れたら素早く気づき、呼吸に意識を戻す
ポイント
ひたすら呼吸に意識を向けることが大事。呼吸の実況中継をしているようなイメージで。
主な効果
・集中力向上
・気持ちの安定
・ストレス解消
番外編『4歳から12歳向けの瞑想』
【悩み:落ち着いがない…数の瞑想】
目をつぶって、1から60まで数え、60秒だと思った時に手を上げさせる。この1分間は子供たちはすごく集中できているので、続けていくことでだんだんと集中力がつくようになる。
瞑想をするうえでの注意点
まず、頑張ろうとしないこと。肉体も心も緩んだ状態で、「今」に立ち止まって今を感じることが大事。
人の思考は、過去の記憶や未来への不安など、今ここにないものに目を向けるクセがあるので、瞑想で「今」を感じるトレーニングをすることで、過去や未来に振り回されず、脳が勝手に暴走しにくくなり、体感として心が軽くなったり、必要のない悩みから解放されます。
とにかく「楽に」「快適に」「頑張らない」ことが基本です。
WINメディテーションで1日5分、最低8週間続けることで、だんだんと脳が矯正されていき、確実に良い方向へ変わっていきます。
もっとWINメディテーションについて知りたい方はこちらを
撮影/沼尾翔平 取材/沢亜希子