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Fashion麗しき皇室ファッションの世界

祝還暦! 雅子さま 絢爛豪華なドレス姿10選

(C)JMPA

日本らしい荘厳な和装も素敵ですが、皇后陛下の華やかなドレス姿はいつの時代も私たちの憧れ。皇太子妃時代から皇后陛下になられた今に至る雅子さまのドレスの着こなしについて、放送作家・皇室ライターのつげのり子さんにお話を伺いました。

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INDEX 雅子さまがドレスを着るのはどんなとき?
今年は主に皇室行事でドレスをお召しに
若い頃はビビッドカラーが多かった

雅子さまがドレスを着るのはどんなとき?

「雅子さまに限らず、女性皇族の方々がドレスをお召しになるのは、1.公式に外国訪問をされるとき、2.国内で国賓を歓迎する晩餐会が行われるとき、3.皇室の行事・儀式があるときなどです。世界的にコロナ禍も落ち着きを見せ、来年は外国からの賓客の来日も増えると思うので、雅子さまのドレス姿を拝見する機会も増えるかもしれません」(つげさん、以下同)

今年は主に皇室行事でドレスをお召しに

愛子さまとの絆を感じた

2023年1月。新年の一般参賀にて。(C)JMPA

愛子さまは初めての参加となった新年の一般参賀。雅子さまは、光沢のある淡いクリーム色のドレスに、同じ色味のパールのネックレスを合わされて。新年の一般参賀が行われたのは、コロナ禍を経て3年ぶりのこと。白に近い淡く明るい色のドレスが、新たなる時代が始まることを思わせ、新年を寿ぐおめでたいお気持ちを表しているようでした。

「雅子さまと愛子さまはドレスのデザインも色も違いますが、実はお手振りをされた時に見える袖口のくるみボタンの数が同じなんです。初めての一般参賀となる愛子さま。雅子さまと一緒に練習されたのか手を振る角度がお二人とも同じで、その所作でお召しものに共通点が表れ、お二人で天皇陛下を支えていこうというお気持ちが溢れていたと思います」

上手に着回しをされて

  • 2023年1月。歌会始の儀にて。写真/宮内庁提供
  • 2023年2月。天皇誕生日、一般参賀にて。(C)JMPA

合わせるジュエリーやブローチなどで、雰囲気を変えて上手に着回しをされるのも雅子さまのドレスの着こなしの上で欠かせない特徴です。歌会始の儀でお召しになられていたレースがふんだんに使われたローブモンタントは、2015年トンガ国王の戴冠式で着用されていたもの。

また、天皇誕生日の一般参賀でお召しになられていたロイヤルブルーが印象的なベルベットのドレスは2020年の講書始の儀、2022年の歌会始の儀でもお召しになられていました。

様々なブローチの着け方で着こなし変化をつけるのも雅子さま流。左胸に着けられることが多いのですが、ブルーのドレスでは中央に着け、まるで刺繍の一部あのようにアレンジされていました。お花と永遠を意味するメビウスが融合したようなモダンなブローチは今年の新年一般参賀、歌会始の儀の時のドレスに着けられていたものと同じものだと思われます。

「今年は皇室の儀式で、過去にもお召しになっていたドレスが多かったようにお見受けしています。雅子さまのドレスはすべてオートクチュール。海外を公式に訪問される時などにも仕立てられることが多いのですが、2003年にご病気になり療養されてから長い間、ほとんど仕立てていなかったのではないでしょうか。令和になる少し前から、徐々に仕立て始めていたようで、お元気になられてきた証拠なのではと感じていました。ドレスを着回されているのを拝見する度に、ものを大事にされる雅子さまらしさも感じます」

若い頃はビビッドカラーが多かった

  • 1994年、カタール・ハマド宮殿にて。中東の湾岸4カ国へ公式訪問した際のカタールでは、ルビーレッドのシルクドレスに合わせた純白の真珠のネックレスとの配色が日本国旗を思わせながら、ゴールドのアクセントでゴージャスな着こなしを。(C)JMPA
  • 光沢が美しいターコイズブルーのドレスは、光が差し込んだようなネック周りと袖の壮麗なビジューの刺繍に注目。4連のパールのチョーカーにはエメラルドがあしらわれ、中東の雰囲気に合った華やかな装いに。1994年、カタール・ラヤーン宮殿にて。(C)JMPA
  • 1994年、サウジアラビア・ヤマーマ宮殿にて。中東の風習にならって肌露出を控えている分、フリル、パフスリーブといった甘く振り切ったディテールがアクセントに。甘い装飾が施されたドレスも、知的で聡明なオーラで洗練された雰囲気に着こなされています。(C)JMPA
  • 中東3カ国を訪問された1995年。ケープで隠れていますが、ウエストにドレスと同素材のバラのコサージュがあしらわれた、エレガンスを体現するようなドレス。靴、リップも同じで色でさり気なく統一され、パールのネックレスで品よくまとめられています。クウェート・バヤーン宮殿にて。(C)JMPA
  • 約11年ぶりの海外訪問となった2013年のオランダ国王戴冠式では、シャンパンベージュのローブモンタントを。体調に不安があり直前で参加を決められたこともあり、新調せず、雅子さまと交流のあるデザイナー伊藤和枝さんの母親である、故伊藤すま子さんがデザインした10年以上前の作品をお召しになられたよう。時代を感じさせない普遍的なデザインを品よく、エレガントに着こなされています。(C)JMPA
  • 2015年、トンガ国王戴冠式にて。唐草模様のようなレースが透けて見える素材に、胸元は更に異なるレースが重ねられたラグジュアリーなドレスをお召しに。こちらのドレスは今年の歌会始の儀で再度お召しになられていました。歌会始の儀では、胸元中央に着けられていたブローチを、トンガ国王の戴冠式では勲章の綬を留めるために着けていらっしゃいます。(C)JMPA
  • 2019年、令和初の国賓として、トランプ元大統領をもてなした宮中晩餐会では、体にまとうようなラインが美しい、ベージュのドレスを。ニューヨーク州の花である、バラ模様が美しいシャンティレースのジャケットを羽織られて。(C)JMPA

結婚されてすぐ、90年代から雅子さまのドレス姿を振り返ると、今に至るまでに変化が。

「結婚当初、中東などに訪問されていた時代は赤、青、黄などビビッドカラーをお召しになられていたのが印象的です。ご療養に入られたころから、お気持ちを表すかのように白や淡い色のドレスが圧倒的に増えていきました。令和になり皇后になられてからも引き続き淡い色は多くデザインはよりシンプルになってきているのですが、エレガントで皇后としての存在感が増しています。また、レースのドレスの着こなしがお上手なのも特徴です。レースが主張しすぎないデザインを選ばれたり、ジュエリー使いがお見事だったりするのはもちろんですが、甘くならず、洗練されたノーブルな雰囲気で着こなすことができるのは、雅子さまの聡明なオーラがあってこそだと思います」

教えてくれたのは…
放送作家・皇室ライター
つげ のり子さん

テレビ東京系『皇室の窓』の放送作家。2001年の愛子さまご誕生以来、皇室番組の構成を担当し、皇室研究をライフワークとしている。ワイドショーから政治経済番組、ラジオまで様々な番組の構成を手掛ける。著書に『天皇家250年の血脈』(KADOKAWA)『素顔の雅子さま』『素顔の美智子さま』(河出書房新社)などがある。

取材/味澤彩子

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