多かったのが協調性の高い外交官と真面目で努力家な番人。母として、大人としての協調性と責任感を持つ読者が多いという結果に。※STORYアンケート調べ

＜左＞けい（大地啓太）さん
16タイプ性格診断の有識者。16タイプ系SNS総フォロワー9万人超、INFJ。400名以上の個別相談実績を持つ。書籍『16 TYPES FAN』を刊行し、多数の女性誌メディアで監修を担当。

＜右＞竹村はま子さん
表紙をはじめ、毎号多くのスタイリングを手掛けるSTORYの重鎮スタイリスト。コーディネートの背景にしっかりとあるロジカルな解説にも定評が。プライベートでは3人の男の子ママ。

はま子さん
大人にも浸透してきた16タイプ診断ですが、先日、いただいた名刺に性格診断が書いてあってびっくり！ 次男が就活中ですが、エントリーシートに記載する企業もあるそうですね。

けいさん
企業の人材開発や、チームビルディングにも活用されています。はま子さんは何タイプですか？

はま子さん
「仲介者（INFP）」でした。

けいさん
とても、クリエイティブなタイプですね。好きなものや理想が明確で、型にハマらず世の中にないものを生み出していく人。独自の感性と理想へのこだわりから天才系が多く、アーティストや芸人、YouTuberなどにも多い。その反面、企業勤めには違和感を感じるタイプです。

はま子さん
確かに学生時代から自分には企業勤めは向かないと大風呂敷を拡げていて（笑）、何かしら自分の名前が立つ仕事に就きたいと思ってスタイリストの道を志しました。

けいさん
僕から言わせれば天職です。はま子さんは第一印象で相手のファッションをどこまで見ているのですか？

はま子さん
色、形、素材、着こなしなど、1つのコーディネートって実はすごい情報量なんです。例えば同じ白シャツでも衿を抜いて着るか、きっちりボタンを留めるか、INするかOUTするかで印象もキャラも変わります。逢った瞬間、その人のパーソナルな部分はだいたい分かります。

けいさん
僕は前職が営業だったのですが、ここぞの商談の時、上司から「お前のスーツは舐められるからこれを着て服装からマインドから作っていけ」と別のスーツを渡されました。僕は16タイプ診断で言うと「提唱者」ですが、商談の時は「指揮官」のスーツを着る。そうやってキャラをインプットして内面と外見をリンクさせていくと分かりやすい。本当は内向的（I）だけど今日は外交的（E）に見せたいなど、なりたい性格を服に落とし込むことでモードに入りやすくなります。

はま子さん
すごい上司ですね（笑）。確かにSTORYでコーディネートを組む時も、まず、この企画はどんな人向けなのかをディスカッションします。例えば、着映えたいけど調和を大切にする「運動家」。もしくは年末のイベントでは弾けたい「エンターテイナー」、シゴデキに見せたい「指揮官」かなど、言語化することでさらにリアルなコーデに落とし込めるかもしれませんね。特に40代はさまざまな顔を持つからこそ、その時々の自分のあるべきキャラを明確にし、服を寄り添わせることでそれぞれのシーンが輝いてくる。それだけファッションって印象とマインドを左右するものなんです。

けいさん
例えば、今週は仕事で多忙だから番人で制服方式にするけど、週末はエンターテイナーに投影して弾ける。婚活している人は見た目はクールで知的な建築家だけど話すと陽キャな運動家！ みたいなギャップ萌えも戦略になります。

はま子さん
診断で自分だけでなく、人の性格も分かるのがいいですよね。

けいさん
計画的に物事を進めたいJ、縛りを嫌い自由を好むP。違うタイプ同士が一緒に仕事をすると、お互いストレスを感じますが、自由なPや革新のNがいないと新しいプロダクトは生まれないし、ＪやSの着実さがないとそのアイデアが実現できない。子育ても同じです。親が計画的なJで子どもが自由なPの場合、子どもが長い時間、ぼーっとしていると怠けて見えて叱りがちですが、彼らには自分のペースで過ごす時間が必要。その方が力を発揮できることもあります。

はま子さん
我が家はみんなPだわ（笑）。

けいさん
社会には16タイプ全員が必要でそれぞれの特性がある。相手の性格を認知しておくことで寛容になれたり、コミュ力やチーム感が高まり、よりよい関係性が築けると思います。