「自分の気持ちを素直に打ち明けられる、相談できる、信頼する友達はいますか?」 学生時代の仲間、会社の同僚、同期。主婦友、ママ友、その時々でたくさんの友達に巡り合ってきました。さて、40代、様々なしがらみをやり過ごしてきた「今」、同じ時代を駆け抜けたから分かり合える、時代を共有した”同志”だから築ける、結びつきがあります。心と服はリンクするのか? 女友達の距離感をファッションで再定義してみよう! をテーマに、友情のドレスコードをSNAPしてきました。
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選ぶ視点は違うのに、歩くリズムは同じ。そんな二人のトレンチ術
左:安田貴世さん(47歳) カラーセラピスト
右:潮海絵理さん(45歳) 美容師
◆被りアイテム
捻りの利いた癖ありトレンチコート
◆コーデの個性
好きなブランドは一緒なのに、選ぶアイテムが違うという二人。レイヤードを得意とする貴世さんと、個性が光る一枚を選ぶ絵理さん。お互いモードを自分らしく料理しながら着こなすところが、オシャレ上級者。ハイゲージニットにビスチェ、モヘアニットの下にロゴTの重ね着が、新しい40代の提案に。
◆神戸のコミュニティサロンで偶然会った二人。根っからの洋服好きが高じて、あっという間に親しくなったそう。「若い頃は同じ環境にいて、共通の話題で盛り上がる、そんな間柄が多かったけれど、40も過ぎると置かれた環境は人それぞれ。だからこそ、考え方そのものに焦点が合うかどうかが重要になると思います」と貴世さん。「40代の友達は、既に厳選された友達が多い。だからなんでも気兼ねなく相談したり話せます。友達というより同志のような! 私の場合、刺激をくれる友達ばかりで焦ります」と絵理さん。2か月に一度はランチや夜の飲みに出かけて、しゃべり倒しているそう。話題は仕事から家族の話、美容やファッションまで、永遠に話せる二人です。
<Brand List>
貴世さん
TRENCH COAT/Maison Margiela
SWEATER/Maison Margiela
BUSTIER/MARGE
PANTS/AURALEE
BAG/CELINE
SHOES/DR.MARTENS
絵理さん
TRENCH COAT/JANESMITH
SWEATER/UNITED ARROWS
T-SHIRT/Maison Margiela
BAG/BOTTEGA VENETA
SHOES/Maison Margiela
JEWELRY/branc iris
似てないから惹かれ合う。個性派二人の変形パンツ術
左:松尾麗さん(44歳)デザイナー
右:太田綾希さん(44歳)Ouitote代表取締役
◆被りアイテム
変形コクーンシルエットパンツ
◆コーデの個性
今年はトップスよりもボトムにアクセントを持ってくるコーデが気になるという二人。全身バランスを取りながら小物でアクセントを入れる麗さんと、ウエストマークしながらカーヴィーで女性らしいシルエットを作る綾希さん。コンサバの殻を抜け出し、新しいアイテムを取り入れようとするファッションへのチャレンジこそが、性格は似てないという二人の共通項。
小学校からの幼馴染み。お互いのご主人よりも付き合いの長い二人は、お互いを家族のよう姉妹のようですと回答。「何にでも真っすぐで、全力で頑張る綾希を尊敬してます。わたしをいつも前向きにしてくれる相方です」と麗さん。「周りに流されない自分軸をもっていて、センスはピカイチ。一生、一緒に刺激し合いながら生きていきたい」と綾希さん。買えるSTORYでお馴染みのOuitoteをデザイン・運営販売する二人。この二人のリスペクトが、製品にも生かされ、多くの40代の共感を呼んでいるようです。
<Brand List>
麗さん
TOP / Curensology
INNER / MUJI
BOTTOM / PRIDE
BAG / Ouitote KOBE
SHOES / JW Anderson
ACCESSORIES / Ouitote KOBE, CASA PICASSO
綾希さん
OUTER / Season Style Lab
TOP / LiSA LiSA
BOTTOM / ZARA
BAG / Ouitote KOBE
SHOES / MANOLO BLAHNIK
ACCESSORIES / Ouitote KOBE
同じ景色を見ている子育て世代の JK×デニム術
左:吉本季史子さん(46歳)主婦
中央:名村美佐子さん(43歳)ボディメークセラピスト
右:松浦有加さん(41歳)主婦
◆被りアイテム
ジャケット×デニム
◆コーデの個性
40代で、子ども二人。性別はいろいろだけど、共通して中学一年の男子がいる仲良しさん。環境が似ているからこそ、悩みも同じ。なんでも相談できるけど、お互いの考え方は尊重する、そんな3人がジャケット×デニムコーデで被ると・・・。バッグのブランドも同じだけど、選ぶ色が違う、合わせるジュエリーも違う。足元の合わせ方もローファーにボアにスニーカーの三人三様。共通項も違いも、それぞれのスタイル。女友達のリンクするファッション感覚、その共感コーデが心地よいようです。
15年ほどボディーメークに携わってきた美佐子さん。外からだけでなく食からもボディ管理をする拘り派。とは言え美味しいモノには目が無くて。罪悪感ゼロのフライドチキン屋「Fit Chicken」をOPEN。そのOPENスタッフとして参戦してくれたのが、季史子さんと有加さん。「美佐ちゃんが頑張るなら、手助けしたい」と快諾、店舗運営も飲食販売も素人の3人が、ワイワイ楽しく始めた、美味しい楽しい40代チャレンジ。居食住、美容ファッション、旅行や子どもの教育、話が尽きることはありません。
<Brand List>
美佐子さん
JACKET / Theory
TOP / Theory
BOTTOM / ZARA
BAG / Pierre Hardy
SHOES / UGG
季史子さん
JACKET / ELENDEEK
TOP / UNIQLO
DENIM / Deuxième Classe
BAG / Pierre Hardy
SHOES / Miu Miu
RING / Cartier
EARRINGS / BAR Jewellery
有加さん
JACKET / VINTAGE
TOP / bow.a
BOTTOM / bow.a
BAG / Pierre Hardy
SHOES / New Balance
リンクしつつも、違って魅せる、大人のレザー術
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バランスを語らすと天才的な二人の完璧コーデ。
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身長Sサイズさんとは思えない、色の配置が秀逸。
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グレー×赤小物の威力、一気にこなれたコーデに変身。
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重くなりがちな冬のコーデは、かえって大振りルーフピアスで抜け感を。
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尖がりトウで野暮ったく見せない工夫も。
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オーバーレザーを思いっきりカジュアルダウンさせる。
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動きのあるピアスでレザーコーデに軽やかさを足す。
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ブラウンを足してコーデに旬を。
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ウィングチップのブーツでカジュアルの中に華やかさを。
左:矢原麻衣(43歳)主婦
右:半田佳栄(46歳)biblioKオーナー
◆被りアイテム
レザーのアウター(LOUSTIC)
◆コーデの個性
レザーアウターにシャツスタイル。色が違うだけ?! と思いきやレザーのデザイン、パンツのシルエットも全く違う二人。ファッションってこんなに遊べるものだったんだ、とお手本になるレザーコーデです。シャツをメンズライクにハンサムに着こなす麻衣さんと、インナーにタートルを入れ、サックスブルーのシャツをハーフINしたオシャレな佳栄さん、アイテムのインプットはリンクしているのに、最終装いのアウトプットが違う二人。その違いこそが信頼関係をスタイルに落とし込んだ、面白さなのです。
麻衣さんが学生時代にアルバイトしていた神戸のセレクトショップに、よく買い物に来ていた佳栄さん。それが出会いのきっかけとなり、もう20年来の友人だそう。就職、結婚、出産、起業などなど、二人の生活環境は変わっても、変わらなかった友人関係。「不機嫌なところを見たことがない、安定の明るさと前向きな姿勢。それに支えられてbiblioKを頑張れています」と佳栄さん。「甘辛MIXと低身長に見えないバランスのとり方が天才的に、抜群。それに一緒にいると笑いが絶えません」と麻衣さん。2人の性格の違いが、ファッションの差異になり、それが絶妙なコントラストに。服がつないだ20年の絆が羨ましい関係です。
<Brand List>
麻衣さん
OUTER / LOUSTIC
SHIRT / TICCA
PANTS / ILL ONE EIGHTY
BAG / ORSETTO
SHOES / NEBULONI E.
EARRINGS / blanc iris
佳栄さん
OUTER / LOUSTIC
TOP / TICCA
INNER / FORFORMO
BOTTOM / CEaRET
BAG / LOEWE
SHOES / NEBULONI E.
EARRINGS / Charlotte Wooning
WATCH / Cartier
SNAP後記
”友情”なんて言葉、ちょっと気恥ずかしい話、ですが(笑)
40代でつながる友情は「こうありたい自分」や「大切にしたいもの」が重なることで生まれる、関係なのかなぁと思います。
考えれば、偶然出会ったようで、必然だったような。
生きてきた道のりが違うからこそ、話すたびに気づきがある。憧れ、刺激、納得はあっても、嫉妬、焦り、妬みは無し。
加えて、無理せずいられる距離感も、心地よい理由かも知れません。
同じものを選ぶのに、最後の仕上げはまるで違う。その違いすら、刺激になり笑い合える、
素敵なSNAPありがとうございました。
撮影/山口陽平(VENTO) 取材/八尾美奈子