娘が0歳の時にシングルマザーになったので、我が家はほぼ最初からパパがいない環境。「大変だね」って言われることもありますが、私はある意味こういう子育ての仕方しか知らないんです。時代的にも最近のパパたちってとても協力的で、娘の保育園もパパの送迎率がすごく高くて。単純に「偉いな〜」って思います。もちろん我が家にもイクメンがいたら助かるかもなって思うけど、シングルだから大変、ということは特にありません。こんなこと言ってはなんですが、旦那さんの食事も作らなくていいし(笑)。もちろんママでもありパパでもある、という覚悟もあるし、自分の考えがすべて正しいわけじゃないから責任だってある。経済的にも働き続けていかなくてはいけないし、将来に不安がないって言ったら嘘になるけど、ありがたいことに今はきちんとお仕事もいただけているし……。あ! でも去年、初めて保育園の運動会で親子競技があって、ほとんどの家庭がパパの中、私が参加。よりによって「ダンシング玉入れ」という競技で「ChooChoo TRAIN」を踊ることに。みんな動画を撮っているのに全然踊れなくて晒された感じで、それは本当に恥ずかしかったー(笑)。
子どもって正直だから娘のお友達に悪気なく「〇〇ちゃんの家はパパいないの?」って聞かれたこともあります。「うん、いないよ!」って笑顔で答えました。以前、パパとママが出てくる絵本を読んでいたら、娘がパパの絵を指さして「ばーば」って言ったことがあったんです。一瞬「あれ、もしかして気を使わせちゃってる?」って思ったけど、分かる時期が来たら包み隠さず正直に伝えることが大事だと思っています。娘のほうからパパの話題をそらしたり、ママの前では明るくふるまおう、とか思われるのは嫌だから。ありのままを堂々と伝えようと思っています。この先、パパがいないことで娘が寂しいって思うこともあるかもしれないけれど、それはしょうがない。パパがいる家庭と比べても現実問題、我が家にはいないわけでそこは動かない事実。「ママと一緒だとこんなに楽しい」って思えるように私が頑張ればいい。人と比べだしたらきりがないし「人は人」って思っています。娘にも「パパがいない家もあればママがいない家もある。おばあちゃんが一緒に暮らしている家もあればワンちゃんがいる家もある。保育園にもいろいろな国の子がいるでしょ」って。それぞれの家にそれぞれのパターンがあっていいんだよ、って。
10年後、娘は12歳、私は50歳です。特に多くは望んでいなくて。モデルの仕事はできれば続けていたい。娘との生活が穏やかに過ごせているのが一番の願いです。友達みたいに何でも話せる仲だったら嬉しいな。今と変わらない穏やかな日常が続いているのが一番ですね。結婚はもういいや〜(笑)。マネージャーには「今、決めなくていいのに」って言われるのですが。とりあえず娘のために再婚するってことはないですね。その分、私が頑張ってパパになればいい。
【1枚目画像】〈高垣さん〉プルオーバー¥5,600(ジェラート ピケ/ジェラート ピケ ルミネエスト新宿店)ブランケット¥23,000ぬいぐるみ¥7,000(ともにベアフット ドリームズ/サザビーリーグ)〈娘〉プルオーバー¥3,200(ジェラート ピケ/ジェラート ピケ ルミネエスト新宿店)【2枚目画像】ワンピース¥33,000(プラージュ/プラージュ 代官山店)ハット¥9,000(GinGi/essence of ANAYI)
撮影/曽根将樹(PEACE MONKEY) モデル/高垣麗子 ヘア・メーク/森野友香子(Perle Management) スタイリスト/竹村はま子 取材/石川 恵
※情報は2020年4月号掲載時のものです。