自粛期間に配信サブスクリプションに加入したものの、だんだん日常が戻るにつれ、元が取れてない! 状態に陥る人が続出しています。もちろんNetflixの韓国ドラマシリーズが盤石で間違いない面白さなのはあまりにも有名。「たまには違うテイストのものが観たい」「ランキングに出てくる作品以外を語って『へえ~』と言わせたい」という方に、失敗なく現実逃避できる作品を3回に分けてご紹介します。
『アンブレラ・アカデミー』
シーズン2が断然ハマる!からじっくり見てみて
今ネトフリで観るなら断然『アンアカ』。アン・ミカじゃないです、アンアカです。
Netflixオリジナルドラマシリーズとしてシーズン1が2019年にNetflixで配信され人気を博し、今年7月31日からシーズン2が配信されてますます人気に。今観ればなんとか「韓国ドラマからすでに違うブレイクの波に乗り換えていてよ?ワタクシ」感を醸し出せて、周囲にちまちました動画マウントができます。
原作はアメコミのいわゆるスーパーヒーローものでアメコミとかファンタジーものがピンとこない私はシーズン1は敬遠して食わず嫌いでしたが、8月からのあまりの人気に屈して1から見始めてあっという間に後悔。なんで去年のうちに食いついておかなかったんだ!!バカバカバカ!!私の頭蓋骨にはとんだ災難となる一撃を食らわせながら観る羽目になりました。
ストーリーは奇想天外。ある時、妊娠もしていない女性たちから一斉に43人の子供が生まれるという事件が起き、奇抜な大富豪がそのうちの7人を引き取るところからお話は始まります。それぞれに特殊な能力があった子どもたちはいつしか「アンブレラ・アカデミー」と呼ばれ、有名に。年月が経過し、育ての親からみな離れていきますがある事件によって再び集まることになり、そこから展開される事態が衝撃的。“世界を救うべく”、時空を超えた“兄弟”たちが力を合わせていきます。
物語の緩急はもちろん、キャラクターの魅力や人と人との絆、自分自身の存在意義、アイデンティティなど彼らが背負う人生の機微も味ですが、この作品のキモはなんと言っても映像美と音楽。光と影、スモーキーカラーを駆使した60年代風スタイリッシュな色使いや細部にまでこだわったレトロな美術。独特な空気感に彩られた世界観にめちゃカッコいいじゃん! と目が喜びます。
原作コミックが解散したロックバンド、マイ・ケミカル・ロマンスのボーカルだったジェラルド・ウェイということもあり、音楽部分も気が利いていて、耳も大満足してくれます。エンターテインメント的な見せ場もたんまりでワクワクしながらシーズン1を観ていくのですが、ここで釘をさしておくと、中盤はちょいダレ気味グズグズに。ここでアンアカと別れるか否か、逡巡してこちらの見切りもグズグズしているうちに相手は加速を取り戻し、シーズン1は「え“え”~~~!!」で終了。
2は調子を取り戻しまたアンアカとの関係はラブラブに。『アンブレラ・アカデミー』というタイトルにあるアンブレラは傘という意味でしょうが、ここでは共同体というニュアンスもありそう。日頃ラブコメやヒューマンドラマに頼りがちな方でもハマれるので一度こちらの傘の下にも入ってみて!
ちなみにこの作品、アン・ミカさんが出てきてもおかしくない世界観です。