自粛期間に配信サブスクリプションに加入したものの、だんだん日常が戻るにつれ、元が取れてない! 状態に陥る人が続出しています。もちろんNetflixの韓国ドラマシリーズが盤石で間違いない面白さなのはあまりにも有名。「たまには違うテイストのものが観たい」「ランキングに出てくる作品以外を語って『へえ~』と言わせたい」という方に、失敗なく現実逃避できる作品をご紹介。第3回は…
『40万キロかなたの恋』
宇宙にいるっていう設定がいい味出してて間違いなく泣ける!
加入していなければ真のドラマ好きとは名乗れない、と言われるほど“ドラマニア”必須サイト(またはJ関係好きか)Paraviから激推しなドラマを推薦させていただきます。
それはつい最近、7月24日から8月14日までテレビ東京系「ドラマ24」特別編として放送されていた千葉雄大主演の夏ドラマ、1話30分、全4回の『40万キロかなたの恋』。
地球よりAIとともに宇宙で過ごす方が快適と感じる宇宙飛行士が元カノとのモニター越しの対面により、AIをも巻き込む三角関係に発展していくという、文字で読んだら「頭どうかしましたか??」なストーリー。
コロナ禍の中、ロケもままならない状態でひねり出されたアイデアありきの特殊設定ドラマですが、その制限をうまく生かして完全に企画力の寄り切り勝ち。なんたって宇宙にいる設定の宇宙飛行士・千葉雄大と地球にある宇宙機構の会社、出てくるのはそれのみ。究極に密を回避した作りで、おまけにメインキャストの一人が吉岡里帆の声によるAIという斬新さ。AIですよ? 声だけですよ? 本人いません。かわいい顔見れません。なのに、もう自分の頭もどうかしたのかと思うほど泣ける泣ける。
毎回心を持って行かれ完璧な涙活が実現。
気が強い元カノを演じる門脇麦の気持ちもわかるし、AIの吉岡里帆の健気さと一途さも全力で保護したくなる。ああ、こうやって男は自分を鼓舞してくれる女と全面肯定してくれる癒やし系の間でいつもフラフラするわけね、と憤慨しながら、私は完全にAIの味方。声だけで演じた吉岡里帆の底力に唸りました。ところで、このドラマもそうですが、千葉雄大は『ダブルブッキング』(Huluで配信中)』というソーシャルディスタンスドラマでも主演し、見事にワンシチュエーションコメディ(&ホラー)を成立させています。非常事態と千葉雄大の親和性に改めて感動。
ドラマ『世界は3で出来ている』(FODで配信中)で一人3役を一つの部屋内で演じわけた林遣都とともにソーシャルディスタンスドラマの2TOPとして今後も「困ったときには千葉雄大」として需要を高めていくこと間違いなしです。
(C)「40万キロかなたの恋」製作委員会