Oggi カバーモデル、野菜ソムリエ日本第一号、華やかな恋愛……かつては、第一線に立って活動していたこともあり、30代中盤までがむしゃらに、何年もギア全開で走り続けた長谷川理恵さん。結婚・出産を機に表舞台を退き、過去の自分と向き合いながら反省し受け止めて……。アネフォーの今思うこと、未来の話とは。
本に対しては私が精神的に至らなかったことです。 若いがゆえに誤った選択に気づけなかった。 でも、自分で責任をとらなくてはなりません
取材は6月4日、雨が降りしきる鎌倉で行われました。「伝えたいことを整理してきたの」とL I NEでその場で送ってくださった文章の冒頭には2012年と2013年に出版した本に対する反省の思いが綴られていました。
「今までの半生を振り返って、ずっと心の中で引っかかっていたことは、結婚・出産前後に出した2冊の本のことです。若いがゆえの無責任な発言や、視野の狭さで、多くの方に不快な思いをたくさんさせてしまいました。渦中にいた時は気づかなかったことも、振り返っていく中で色んな方に迷惑をかけ、傷つけてしまったと。そんなつもりじゃなかったのにということも、誤った選択をすれば良くない結果を招くのだと自分の幼さを痛感しました。
当時の私は、〝とにかく与えられた目の前の仕事に全力で向かう〟。ガチガチの鎧を背負って「いくぞーー!!」と毎日全力で戦っているような。それで周りが見えていなかったんです。今思えば、仕事やそれ以外のことも、当時のマネージャーに任せすぎていたなと思います。一番反省すべきところは、〝自己決定感〟がなかったことです。自分自身のことなのに、深く慎重に考えて決めるということをしていなかった。でも出版の話がきたことは知っていたし、私もオファーを受けてしまったし、最終的には自分の名前で世に出してしまったから誰のせいでもなく、自分で決めたこと。だからそれは最後まで責任をとりましょうって、恥ずかしながら後になって思えるようになりました。
自己決定感がなかったことにすら気づいていなかった時は、正直、人のせいに思ってしまったこともありました。でも今は本当に自分が至らなかったことで申し訳なかったと思います。友達にも「なぜ出したの?」ってよく言われるんです。本当に未熟だったことに尽きます、言い訳のように聞こえるかもしれないけれど……。当時のことについて、今の気持ちをこうしてお話しさせてもらえる機会がくるなんて思ってもみなかったので、こういう場をいただけただけでもとてもありがたいことです」
彼女が20代30代、そして現在のすべての想いを語ったインタビューは発売中のSTORY9月号に掲載されています。
撮影/鏑木 穣(SIGNO) モデル/長谷川理恵 ヘア・メーク/MAKI スタイリスト/竹村はま子 取材/澁谷真紀子 ※情報は9月号掲載時のものです。