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Lifestyleジェーン・スー×HARUKO「四十女、しじゅう悩みどおし!」

夢中になれるものがない40代は、どうすればいい?【ジェーン・スー×HARUKOの人生相談Vol.1】

昨年お届けしたジェーン・スーさんとHARUKOさんのお悩み相談。大好評につき、連載企画としてスタートすることになりました!
40代女性の気持ちを代弁するような明快な語り口が人気のコラムニスト、ジェーン・スーさん。新聞やラジオ、雑誌で多くの方のお悩みに答え、その胸のすくような回答には励まされる読者も多数。
一方、波乱万丈の人生経験を持ちながら、いつも前向きで飾り気がない人柄で、誰からも愛されるモデルのHARUKOさん。歯に衣着せぬ語り口で、仲間のお悩みにさっと答えてくれると評判です。
そんなお二人に『STORY』読者の真剣なお悩みに答えていただきます!

<PROFILE>

ジェーン・スーさん

コラムニスト。TBSラジオ「ジェーン・スー 生活は踊る」(月〜木11:00〜)のパーソナリティを担当。毎日新聞をはじめ新聞・雑誌で数多くの連載を持つ。『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』は、第31回講談社エッセイ賞を受賞。近著に『これでもいいのだ』。

HARUKOさん

モデル。短大時代、『JJ』にて山田明子(はるこ)の名でデビュー。以来、数々のファッション誌で活躍。’03年に結婚後、九十九里浜に移住、長女を出産。’12年に離婚。HARUKOに改名し、現在『STORY』にて活躍中。趣味はサーフィンと読書。


〜 第1回 〜

ジェーン・スーさん
ジェーン・スーさん
前回の対談は、コロナ禍でオンラインだったので、じかにお会いするのは今回が初めて。いつかこの日が来るんじゃないかと、ずっと楽しみにしてたんです。
HARUKOさん
HARUKOさん
はい。やっと会えました。すごく、嬉しい!
ジェーン・スーさん
ジェーン・スーさん
HARUKOさん、誌面で見ると、スラリと大きく見えるけれど、本当に小柄なんですね。バランスがいいと、こんな風に見えるのかと驚きました。
HARUKOさん
HARUKOさん
いえいえ(笑)。スーさん、髪がサラサラで素敵。憧れます。

★第1回のお悩み 夢中になれるものがない

A.Tさん 45歳 営業職 「仲のいい友達が、最近“推しの活動”に熱心で、そこでできた仲間たちと会う機会を優先しているようで、なかなか会えません。この歳で何かに濃密にハマれること、その共通な話題を通して新しい友人や新しい世界が広がることに、内心うらやましさを感じています。私の心がドライで不感症なのか、年々どこかあっさりととらえがちで、このまま歳を重ねていくのかな、と思うようになりました。さすがにドラマティックなことは考えませんが、熱量が上がる、ボルテージが上がるようなことはなく、枯れる一方かと一抹の不安を覚えます
ジェーン・スーさん
ジェーン・スーさん
心配無用です。私も何かにハマるなんて、絶対にないと思ってたんですよ。でも、侮らない方がいいですよ。ある日突然、向こうからやってきますから。気づいたら、いきなりプラネタリウムにいた、みたいに、目の前が満点の星になって、世界が完全に違っちゃってるんです。なんだ、これは?という感じ。ハマる以前にどうやって生活していたかわからない。
HARUKOさん
HARUKOさん
私の友達は、韓国系のアーティストにはまっている人が多くて「あれ見ろ、これ見ろ」ってよく言われるんだけれど、全然見てないんですよ。この方の気持ちはわかるけど、別になくても、焦る必要はない気がする。
ジェーン・スーさん
ジェーン・スーさん
昨日、他誌の取材があったのですが、そのときの担当者も、突然、韓国系に夢中になったって言ってましたよ。HARUKOさんも、人ではなく、サーフィンにハマっていますよね。
HARUKOさん
HARUKOさん
そう。あるとき初めてやってみて、一瞬で好きになり、ずっと続いてますね。あ、そういえば、先日初めてバレエを見たんですよそれまで、バレエなんか全然面白くないと思ってたし、興味なかったんだけれど、友達に誘われて。公演会場は上野だと言うし、めんどくさいなあ、なんて思いながら嫌々行ったんです。でも一度見たら、ものすごく素敵で。感動して、バレエを見て初めて泣いちゃいました。私もバレエを始めようかなと思ったくらいに、一回で落ちました。
ジェーン・スーさん
ジェーン・スーさん
どなたの公演?
HARUKOさん
HARUKOさん
それが、えっと。ミズノ?ミズカ?(東京バレエ団の上野水香さんでした)ボレロです。ボレロ。ダンサーの名前もよく覚えてないくらいなんですが、見た2週間後にまた見に行っちゃいました。その次の公演が福岡だと聞いて、行こうかしら、と思うくらいすっかりハマった。
ジェーン・スーさん
ジェーン・スーさん
あー、福岡まで行っちゃおう、という気持ちよくわかります。
HARUKOさん
HARUKOさん
こういうのって、見つけようと思って見つけるものじゃない気がする。
ジェーン・スーさん
ジェーン・スーさん
そう。アンテナを張っている必要もないですよね。むこうから突然飛び込んで来るんですから。
HARUKOさん
HARUKOさん
そういうものがある人が、羨ましい、自分がドライで不感症なのかって思う気持ちもわからなくはないけれど。でも、いつか私も、何かに夢中になれるかも、と期待する必要すらないって思うんですよ。だって、期待すると疲れるでしょう?
ジェーン・スーさん
ジェーン・スーさん
私も絶対そういうのは自分にはないだろうなと思ってたけれど、見事にハマりましたからね。
HARUKOさん
HARUKOさん
スーさんの“推し”はどなたですか?
ジェーン・スーさん
ジェーン・スーさん
秘密です(笑)。誰にも明かさずに、密かに推し続けます。推しって、ファンとは別物なんですよね。ファンというのは、対象に憧れるけれど、推しは、自分の子どもとか身内のような気がしてしまう。本当に入り込んでくるっていう感じなんです。
HARUKOさん
HARUKOさん
あってもよし、なくてもよし、と思っていると、突然夢中になれるものに出合えるかもしれませんから、心配無用ですって言いたいですね。

当連載は毎週金曜日配信です。
お二人に相談したいことを募集します。storyweb@kobunsha.comまでメールでお送りください(お名前はイニシャルで掲載します)。採用された方にはQUOカードをプレゼントいたします。

撮影/吉澤健太 取材/秋元恵美

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