● 映画『総理の夫』に出演した田中圭さん(37歳)
★ 女性が〝仕事と子育て〞を両立できる社会に成長すれば 近い将来女性総理が誕生するはず!
–「女性が子育てと仕事を両立するのって、大変ですよね。この映画を通して、本当にそう思いました。それに、日本の今の社会では、子供を持つ女性が仕事をする環境がまだまだ整っていない。それで、最初は『総理の夫』というタイトルを聞いても、何だかピンと来なかったんです。えっ、奥さんが総理大臣!?と」
今回、田中さんが演じたのは、タイトルの如く総理の夫、日本初のファーストジェントルマンの役柄。田中さん演じる日和は、総理の夫となったその日から生活が一変、内閣広報官から生活は管理され、愛する妻は寝る間も惜しんで働き、すれ違うばかり。それでも、全身全霊で頑張る年上妻の姿に背中を押され、それを応援する日和は、まさに働く女性にとっては理想の夫。
–「もともと僕は、〝男性だから〝〞女性だから〞という感覚がないんです。周りにもバリバリ働く女性がたくさんいるので、女性の社会進出に関しても、これまでは深く考えたことがなかった。でも、そもそも子育てに休みなんてないから、女性は大変ですよね。うちの奥さんは専業主婦ですが、毎日子供に向き合って、それだけでもとても忙しそうですから。世の多くの女性たちが、子育てに加え仕事をされている。アンビリーバブル!です。僕自身、母子家庭で育ち、母が働く姿を見てきたので、改めて『母ちゃん、すごいな!』と尊敬しましたね」
そんな田中さんの理想の夫婦像は、映画の中の日和と日本初の女性総理大臣となった凛子のように、〝お互いをリスペクトする〞こと。
–「プライベートでは、僕は家事を全くしないので、本来の僕なら総理の夫は務まらないかもしれない(笑)。でも、子育てに奮闘する妻には敬意を持っています。我が家は、友達みたいな夫婦で、お互いが好きなことをしていますが、帰る場所は一緒。夫婦は、それぞれのカタチがあると思います。お互いを認め合うことが大事だと思うんです」
仕事と子育ての両立に壁ができるのは、夫に要因があることも少なくない。心あたりがある人は、夫をこの映画に誘ってみるのもいい。もしかしたら、田中さんのように、〝女性が働くこと〞への認識が変わるかもしれない。
–「完成された映画を観たら、そう遠くない未来、日本にも〝女性総理〞が誕生するかもしれない、そう思えてきました。そのためにも、働く女性が自分を諦めないでほしい。大人の働く女性にぜひ観てほしい映画です」
<映画『総理の夫』全国公開中>
監:河合勇人 出:田中圭、中谷美紀 ほか
原田マハの25万部超えのベストセラー小説を映画化。大財閥の次男に生まれ何不自由なく暮らしてきた世間知らずのお坊ちゃんが、一目惚れで結婚し政治家となった妻が、ある日女性初の総理大臣に就任し……。パーフェクトな年上妻&女性総理を演じた中谷美紀さんのスーツやドレス、着物と、総理ファッションにも注目!
撮影/遠藤優貴(MOUSTACHE) 取材/河合由樹 ※情報は2021年10月号掲載時のものです。