人気スタイリストから転身…ベイキングで人生が 変わりました
お菓子作りが子供の頃から身近だった川村桃子さん。
人気スタイリストという華々しいキャリアから転身するほど魅せられたベイキングの魅力について伺いました。
子供の頃から身近だったベイキングが人生を豊かに
祖母や母がお菓子作りが得意で、子供の頃いつも作ってもらっていました。祖母のレシピで母が作ってくれたお菓子が本当に美味しくて。私自身、食べることも作ることも好きで、お手伝いをするのが楽しかったですね。そんな原体験からか、スタイリストの頃からいつか食の仕事がしたいと考えていました。
スタイリスト時代はもう駆け抜けるような毎日(笑)。もちろんやりがいはありましたが、撮影の前日は緊張で眠れなくて何度も目覚ましをチェックしたり、常に何かに追われていたり。アシスタントもいたので、彼女たちの人生を背負っているというプレッシャーもありました。結婚を機に今後の人生を改めて考えた時、心が擦り減らない、ストレスがない仕事をして、より人生を豊かに生きていきたいと思ったんです。そして、やっぱり子供の頃から好きだった食に関わっていきたいなぁと。そこで、最後についてくれていたアシスタントの独立の時期を見計らってスタイリスト業の比重を大きく下げ、新たな道に舵を切ることにしました。
とはいえ、最初は何をどうしたらよいかまったくわからず。友人たちに手作りのお菓子をふるまう中でアイデアをもらったり、遠方に住む友人にクッキーを送る際に缶を利用してみたり、昔からの知人が一緒にやろうと言ってくださったり……そういった周りからのアドバイスやご縁がつながって、徐々に「もも缶」のスタイルができてきました。
今は自分に無理のないペースで作っています。夢中になれる作業が心地良くて、びっくりするくらいストレスがないんです。生地を触ったり混ぜたりしていると無になれますし、焼き上がるのを楽しみに待つ時間や、でき上がった時に漂う香りを嗅ぐのも至福の時。自分で作ったほうが好みの味にできるのもいいですよね。人生に豊かさと楽しさをくれる〝ベイキング〞が幼い頃からそばにあったこと、それを今、仕事にできていることに日々感謝を感じています。
川村桃子さん 「もも缶」主宰
『CanCam』『AneCan』などファッション誌のスタイリストを経て、現在はブランドアドバイザーやWeb連載の傍ら、食の仕事もスタート。祖母の味を再現したオーダーメイドクッキー『もも缶』は予約困難になるほど人気に。
インスタID@momo_can14
心が温まるフリーメッセージ
「もも缶」のクッキーはローマ字8文字以内ならフリーメッセージを入れることも可能。伝えたい想いや名前を入れればオリジナル感が出て送る方も貰う方も幸福度UP。
お菓子にとどまらない多様な広がりも
ご縁が繋がって人気ショップでのポップアップの開催や、アパレルブランドとのコラボなど展開も広く多様に。もちろん個人の方の1個からのネット注文も可能です。
「もも缶」に欠かせないベイキングツール
アクリルルーラーはクッキーの厚みを揃えるための欠かせないアイテム。3㎜と4㎜を使っています。これを使うと厚みが均一になりプロっぽく仕上がるのでお勧めです。
缶を開けた瞬間、可愛さに思わずキュン
飽きないように工夫された、味も食感も異なる4種のクッキー。どこか懐かしいみんなが大好きな味わい。毎週火曜と土曜の昼12時からネットで予約受付開始。¥2,500
撮影/須藤敬一 ヘア・メーク/神戸智子 スタイリスト/MaiKo yoshida 取材/田路暢子 ※情報は2021年10月号掲載時のものです。