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お笑いタレント・平野ノラさん「捨てる勇気が、ブレイクや新しい命に繋がりました」

40代ともなれば、仕事も人間関係も安定し、変化を望まない方が多いもの。でも、目まぐるしいスピードで変化するこの時代、これから先もずっと現状維持は叶うのでしょうか。今回は、今あるモノや状況を、思い切って捨て、新しい暮らしや生き方を手に入れた方々にお話を伺いました。

『人生で何度も〝捨て活〟してきました』

平野ノラさん(42歳) お笑いタレント

手放す勇気を持つことで 思考が整理され、
人生がクリアに どんどん快適になって 新しい道が開けてきました

「しもしも」のバブリーキャラで、一世を風靡した平野ノラさん。今は大の片づけ上手ですが、実は、芸能界に入る前の20代後半は汚部屋の住人だったのだそう。「インテリア好きで、凝って赤い絨毯を敷いたり、ちりめんの布をカーテンにしたり。でも、統一感がなくて。洋服も靴もバッグもメークも好きだったので、家の中は好きなもので溢れ、足の踏み場もない状態でした」。その一方で、充実感がなく、いつも、人生を変えたいと模索ばかり。家がごちゃごちゃなので、カフェに逃げ込んだり、旅行をしたりと外に出ることで、変わるきっかけを探していました。そんなときに出合ったのが、『ガラクタ捨てれば自分が見える』という本。「読んで、ハッとしたんです。私の家にあるものはみんなガラクタだって。この家にいる限り、何かを見つけることはできないと思いました」。そこで、少しずつ、捨てる訓練をし、モノを減らしていったのでした。

転機は31歳のとき。「家が片づくと同時に自分のやりたいことが見えたんです。それが芸人になること」。当時、結婚を前提に交際していた彼と一緒に2LDKのマンションに住んでいたのですが、彼はノラさんの夢には反対。そこで、彼も家も捨てて、四畳半一間のマンションに引っ越すことに。「何に向いているのかわからずに、中途半端に勉強していた資格試験の教材や、手作りの作品など、一切合切全部捨てました。すると、まだ、芸人になっていないのに、ものすごく身軽で、思考も感覚もクリアになった気がしたんです」。そして、31歳にして、コメディスクールに入学。「演じたいキャラクターが次々と浮かんできました。そのつど、資料や衣装などを用意するので、それがまたどんどん増えてしまったんですね」。ブレイクしたバブリーキャラも、その中のひとつでした。「テレビでは、ネクスト芸人と呼ばれるようになり、バブリーキャラが頭一つ飛び出したかなと感じたのが’13年ごろ。でも、そのとき、今売れないと来年はないな、って思ったんです。そこで、来年は他のキャラも小道具も全部捨て、バブリーキャラと心中する覚悟を決めました」。結果、赤いジャケット姿で大きな携帯電話を持つ、あのキャラが大ブレイクしたのです。

ところが、人気が出始めると、仕事仕事で時間がなくなり、また部屋が散らかり始めました。「こんな汚い部屋にいたら、思考停止になってしまう。疲れていても、1日15分でいいから〝捨て活〟をしよう」と実践。すると、新たな思いが湧いてきました。「バブリーキャラは私の武器だけれど、これにしがみついて、変化しないでいたら、すぐに飽きられてしまう。肩パッドの綿を少しずつ抜いて、眉毛もだんだん細くして、ワンパターンを抜け出し、“しもしも”を使わなくても笑ってもらえるようになろう」と。そして、携帯電話を封印すると、ランジェリーのCMなど、新しい分野に道が開けたのです。

’17年、38歳で結婚し、今年出産しママになりました。「ベビー用品は先輩ママたちからもらったものがほとんど。でも、すぐにサイズアウトしてしまうので、出産を控えた友人に譲って物を循環させています」。

とはいえ、誰にでも、使ってないけれど、捨てられないものはあるものです。「本当に好きで、見るだけで気分が上がるならいいけれど、2軍だけれど、まあいいか、と思っている服やバッグなどを持っていると、本当に欲しい1軍のものが巡ってこない気がします。一度、手放す勇気を持つことが肝心。そうすれば、本当に好きなものが入ってくるのではないかな」。今も〝捨て活〟を継続中のノラさん。「次はどんなビッグプロジェクトが入っているかと、今ワクワクしているんです」。

  • 31歳でデビューし、バブリーキャラで大ブレイク。今年、女児を出産した新米ママでもある。 趣味はダンス、絵画など多彩。公式TouTubeチャンネルでは、芸能人のお宅断捨離が大人気。
  • <彼氏や家にあるものをごっそり捨てました> 捨て活のきっかけは、『ガラクタ捨てれば自分が見える』(カレン・キングストン著、田村明子翻訳/小学館)。彼氏も家も、持ち物も全部捨てて身一つで引っ越しをしたころ。すると、芸人の道を応援してくれる男性に出会えました。それが今のご主人。
  • <芸のネタだったさまざまなキャラを捨てました> 「モノを捨てたら、思考がクリアになり、次々と新しいキャラ クターが降りてきました。プロボウラーとか、卑弥呼とか。」
  • 「卑弥呼の衣装は母が作ってくれたものだったのですが、バブリーキャラで行こうと決めたとき、それも泣く泣く捨てました」。
  • <バブリーキャラは大事にしつつも方向性を変換> ’13年ごろからブレイクしたバブリーキャラ。でも、これにしがみつかずに、少しずつ変化させていくと・・・
  • キャラを少しずつ変化させていったところ、ワコールの下着モデルの仕事が。「全部削ぎ落として180度振り切った今までと違う姿が披露できて、幅が広がりました」。
  • いろいろと捨ててきた結果、新しい命が生まれました コロナで仕事ができなかったと き、50歳の自分をイメージし て、妊活にチャレンジしなかっ たら後悔するかも、と感じまし た。そこで温活を開始すると、 すぐに妊娠。
  • 「ベビー用品はほ とんどいただきものやお下がり。次の人に回したり、寄付したりして手放しています」。

撮影/吉澤健太 取材/秋元恵美 ※情報は2021年12月号掲載時のものです。

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