こんにちは。STORYライター稲益です。
現在発売中のSTORY12月号の巻頭連載「未来は女の掌の中に」でインタビューさせていただいた、NPO法人ドリーム・ガールズ・プロジェクトを主宰されている温井和佳奈さん。
お話があまりに豊富で、誌面でお伝えできなかったことがたくさんあったので、こちらで少しこぼれ話を。
ドリーム・ガールズ・プロジェクトは、女性の社会的地位の低いカンボジアで、
女性たちの就業支援をしている団体。
就業支援とはいえ、いわゆるハローワーク的な仕事紹介ではなく、デザインコンテストを開催して、
「デザイナー」という憧れの職業に就いてもらうためのチャンスを提供するというもの。
ハードルの高いプロジェクトですよね。
カンボジアの学校では音楽や美術など、文化系の授業は行われていません。
独裁政権時代の文化人虐殺など歴史的要因も背景にあり、文化的には遅れているといわれています。
それなのに、なぜカンボジア女性をデザイナーに?
インタビュー記事にも書いていますが、「デザイナー」とひらめいた
きっかけはアンコールワット遺跡群だったそう。
「あんなに美しいものを造れる国の人ならDNAにデザイン力が刷り込まれているはず!そう思ったんです」
確信をもってそう語る温井さんの発想の柔軟さに驚かされます。
でも、実際にデザインコンテストの応募作品を見せてもらって納得。
デザインなんて学んだことのない女性たちなのに、豊かな感性と可能性を感じるものばかり。
カンボジアは国民の約7割が農業従事者。
そして実際に農場に出て作業をしているのはほとんどが女性なんだそうです。
農業を、つまり国を陰で支えている女性にスポットを当てたい。
そう思った温井さんは、クッキーのパッケージに農家の女性たちの写真をプリントしました。
お話していると、私まで何かできそう……と勇気が湧いてくるくらいバイタリティあふれる温井さん。
「私がやっていることは〝支援〟じゃないんです。私も助けられていることがいっぱいあるし、
元気をもらってる。だからお互い〝応援しあってる〟という感覚」という言葉が印象的でした。
温井さんを通じて、今まで遠い存在だったカンボジアを身近に感じるようになりました。
ぜひ本誌の記事も読んでみてくださいね。
ドリーム・ガールズ・プロジェクト公式facebook(日本語):
https://www.facebook.com/dreamgirlsproject/?pnref=lhc