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Lifestyle特集

親が文系のご家庭にこそ読んでほしい 「理系に興味を持たせる漫画」3選

新たな世界の扉を開け、知識を広げ思考を深めてくれる、スタディ漫画。楽しみながら読み進めれば、気づきを得て、生きる力に変えていけるのでは? おうち時間が増えた今、親と子の会話のきっかけになるようなものばかり。今回は、みずからを「夫婦ともに完全な文系」と称するSTORYライターが、子どもが楽しく理系科目を学べる作品をセレクト。実際に、子ども達の反応が良かったものをご紹介します。

 

日常に溶け込む数学の楽しさを知り
根っからの数学嫌いが克服できたかも⁉

『数学を入試科目から外した私にとって、遠い記憶の中で「苦手」と刷り込まれたまま。夫も、数学を苦手と公言しています。ともすると、その意識がふとした私の言動から子どもにも伝わるから、開き直って宿題を後回しにする理由にしているのかも……。そんなときに出会ったこの作品は、堅苦しい教科書でなく漫画で数学の面白さに触れられ、視覚的にもすっと入ってわかりやすく、楽しい形で読み進められます。わが子も、「算数は面白いかも」と一歩前進したようです』

はじめアルゴリズム 三原和人/講談社
自然豊かな離島に住む、世の中を数式でとらえ、考え、解こうとする天才的な能力を持った小学5年生・関口ハジメ。その能力に気づき、ハジメに自分の残りの数学人生をかける意気込みの老数学者・内田豊に導かれ成長する物語。読み進めるうちに、数学に対するハジメのキラキラした意欲や純粋さに魅了され、学校で習った数学なんて一部分だと気付かされます。

 

身近ではないとっつきにくい科学知識も
漫画でスッと覚えて身近になる

『YouTubeの科学実験動画も好きなわが子ですが、長期休校の有り余る時間に、何か科学に触れるものはないか、と手に取ったこの漫画。医学、化学、物理学……など、理科の授業で出てくるワードや知識がちりばめられ、実験を見ているような感覚を得つつ、主人公と一緒に謎解き感覚で楽しく読破できました。ニュースで聞いた内容が、この漫画に出てきた反応の応用だった、と子どもなりに結びついたようでした

薬屋のひとりごと 日向夏・ねこクラゲ/七緒一騎/スクウェア・エニックス
中国に似たオリエンタルな雰囲気漂う架空の国で、薬師として働く少女・猫猫(マオマオ)が、後宮を舞台に繰り広げられる世継ぎや后の問題など、権力争いによって起こった不可解な事件を、毒や野草など薬学の豊富な専門知識を用いて紐解いていくミステリー作品。シリアスな場面展開が多いものの、知識の探究心と好奇心が非常に高い主人公・猫猫のキャラクターがかわいらしく、一気に読めるのもおすすめ。
©2021 Natsu Hyuuga/Shufunotomo Infos Co.,Ltd.
©Nekokurage/SQUARE ENIX ©Itsuki Nanao/SQUARE ENIX

子どもの病気も家族の疲弊も癒してくれる
小児科医療は涙なしでは読めません!

『名作、「ブラックジャック」愛読の娘に他の医療漫画を、とセレクトしたのは小児科医療をテーマにしたこちら。子にも親にも最も身近な診療科なものの、こと大きな病院の小児科とはこういうところかという発見を得ます。充実した検査機器や施設など、好奇心にも細やかな描写で応えてくれ、子どもにとっては、先生の頭の中のデータベースがぐるぐる動いて病名が検索されるように感じたようです』

プラタナスの実 Ⓒ東元俊哉/小学館
「もしも」の大病が患者の中に潜んでいないか、急変しないか、単に子供が好きだけでは戦えない“心のコスパが悪い”医療現場を忠実に取材して描かれた、小児科医療漫画。小さな患者の複雑な病状に胸を締め付けられながら、病を治すだけでなくみんなが笑顔になるように寄り添う、小児科医・真心先生の真摯な姿に、こんな先生に診てもらいたいと癒されます。『テセウスの船』の作者・東元先生の最新作。

 

私の学生時代の得意分野といえば、歴史。小学生の頃、日本の歴史や偉人の伝記などを漫画で繰り返し読んでいたから、本格的に勉強するようになった時には既にすんなり知識が入るベースができていたのかも、と今になって改めて思います。子どものころから、スタディ漫画にたくさん触れる機会があれば、いざ、教科書などでお堅い解説に出会ったとしても、すんなり頭に入って、そこで得た知識が派生して広がったり深まったり、することが期待できるのかもしれません。ふとした時に我が子が「これ〇〇(漫画作品)に載ってた」ということが割とよくあるので、読書好きにも読書が響かない子にも、まず漫画で知識に出会う、という選択肢はアリなのかもしれませんね。

セレクトしたのは…
STORYライター羽生田由香
小6息子と小4娘の母で、学校での読み聞かせや図書室貸出係の常連。リビングの壁一面に憧れの本棚を作ったものの、最近は専ら「積ん読」ばかり。最近は子どもに読書を勧めるのを諦め、知識を深める漫画にシフト。

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