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【卒婚40代読者インタビュー】夫とはシェアハウスしている感覚で過ごしています

子育てが一段落してからも、人生があと50年残されているかもしれない今の時代、浮気などの決定的な理由がなくても、夫婦を終えて新しいライフデザインを描くことも選択肢。「離婚約」や「卒婚」なら、法律ではまかないきれないその思いを、円満に叶えられるかもしれません。今回は〝卒婚同居型〟についてお話をお聞きしました。

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卒婚同居型

「一度は離婚を考えたものの、 子どもの言葉で卒婚に方針転換。 お互いの思いを消化した今は、 シェアハウス感覚です」

読者・山下わかなさん(47歳)/仮名

夫46歳、長女12歳
自身は自営業、夫はIT系会社経営
互いに忙しい仕事を抱えながら卒婚後も予定をすり合わせ子育て中。
楽しみは週1のピラティスと、休日に娘と一緒にするBTS鑑賞。

結婚してすぐに子どもを授かりました。子育ては協力し合えていましたが、私の仕事がフルタイムに戻ったころから、夫婦の会話は減り、すれ違いの生活に。夫はオフィス兼用のマンションも所有していたため、私は独身時代のタイムスケジュールと変わらない毎日。お互い思いやりがなくなり、結婚の意味に疑問を抱いた私の方から離婚を切り出しました。夫も合意し話し合いを始めたところ、当時小学校低学年だった娘は、まだ何も伝えていないのに、何かを敏感に察知したのでしょう。ちょっとしたメモ書きに“パパとママが別れるのは絶対に嫌!”と残したり、日々の会話で伝えてくることもありました。娘なりの全力の訴えを知ってからは、親の身勝手さにお互いが反省し、籍を抜かずに家族の形は変えないことに方針転換して卒婚に至りました。一度は離婚について話し合っていたおかげで、“住居にかかる費用は夫”、“子どもの教育費に関してはそのつど話し合う”、それ以外の“衣食住に関わる家事や経費はお互い別々”など、スムーズに夫婦の決まりごとが成立。今までともにしていた寝室は、私が別の部屋へ家庭内でお引っ越しすることで、卒婚準備は完了。以降は、食べるか食べないかわからない夫の夕飯を無駄に作ることはなくなり、たまたま食事の時間が重なれば、“これ食べる?”と聞くことも。まさにシェアハウスしている感覚で接するようになってからは、会話もギスギスしなくなりました。この生活スタイルになってから約5年経ちますが、今でも家族旅行やお互いの実家などには家族で訪れています。はたから見れば不思議な家族かもしれませんが、互いに納得したうえなので無理に夫婦を続けていたころより、断然ストレスフリー。子どもが独立する頃、また話し合うかもしれませんが、今は家族全員が笑って過ごす方を優先。ちなみに、夫婦に男女の関係がなくても籍が入っている以上、恋愛はフリースタイルと思っていません。恋愛するなら絶対相手にわからないようにするのがマナー。私には彼はいませんが……。

撮影/五十嵐 洋 取材/鍋嶋まどか スタイリング協力/安西こずえ ※情報は2022年3月号掲載時のものです。

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