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愛ってなんだろうと思ったら、「DESTINY 鎌倉ものがたり」を見てほしい。


「ALWAYS 3丁目の夕日」チームが再集結した、豪華キャスト&気が遠くなる製作費&VFXてんこもりなファンタジー超話題作。たとえば、シン・ゴジラのように、映画を観た者同士で語りたくなる、細部にトキメク作品であることには違いありません。

でもその超ファンタジックなお伽話の奥にひそむのは「今自分にとって誰がいちばん大切なのか?」というリアル踏絵です。

舞台は鎌倉。ミステリー作家・一色正和(堺雅人)のもとに嫁いだ年若い妻・亜紀子(高畑充希)は魔物・幽霊・妖怪・貧乏神・死神など人間以外の者たちと共存する街に驚きつつも楽しい新婚生活を送っていますが、ある事件によって亜紀子が突然黄泉の国(あの世)に旅立ってしまい、そこから展開する「運命」とVFXの嵐に最後まで瞬き出来ず、ワクワクハラハラ。お金のかかった画面作りに感心しつつ、様々な伏線が最終的にはキレイに回収されつつ、「夫婦の絆(運命)」にジーン、、、、、というストーリー(チョー雑な説明)です。

全編通して、ホントにファンタジーなのですが、奥底に流れるテーマが「すごく大切な人を失って再生する」つまり「愛の物語」なので、鑑賞中ずっと「私は誰を失うことが悲しいのか」「夫にここまで出来るのか」「夫はここまで思ってくれるのか」「そもそも夫は運命の人なのか」などのリアルな自問自答に胸がざわつきまくります。

それに、原作者も監督も男性なので「妻とか夫婦の理想型が、なんか男のご都合主義なんだよ!」とツッコみたくなる部分も多数。だいたい、映画「泥棒役者」で高畑充希が演じた役も理想の彼女過ぎたし、世の男子は彼女に夢を託しすぎ!! と呆れてしまいます。

とはいえ、
映画を見終わって誰を愛しく思うのか?
誰に連絡したくなるのか?
ある意味残酷な踏絵的作品という意味では逆説的ファンタジーなこの映画。

さあ、あなたは。。。。誰と見に行きますか?(冬なのに語り口が怪談調)

「DESTINY 鎌倉ものがたり」
12/9 東宝系 全国ロードショー

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