STORYライターの東 理恵です。
STORY6月号(P.202~)掲載の「4タイプ別 思春期ジュニアのメンタルのの伸ばし方」で、メンタルトレーナーの飯山さんが教えてくださったチェック項目リスト。
みなさんは試していただけましたでしょうか。
「火のラッシャー」「水のハーモニー」「風のパートナー」「地のクレバー」。
4つのうち、どのタイプかわかる診断です。
ざっくり簡単におさらいしますと、
「火のラッシャー」は、絶対勝ってやる! 1番になってやる! 失敗は怖くない! という猪突猛進タイプ。
「水のハーモニー」は、感受性が強く、マイペースで協調性があるタイプ。
「風のパートナー」は、好奇心旺盛で楽しいのが好き、でもちょっと優柔不断タイプ。
「地のクレバー」は、石橋を叩いて渡る慎重派。職人気質でこだわりの強いタイプ。
小6の私の息子をチェックリストで診断してみると、「地のクレバー」でした。
息子は、
1回でもテニスの試合に負けると「もう無理、勝てないよ……」、
算数や漢字のテストでは簡単なミスをしただけで「もういいよ。できなくていい……」
などと、ネガティブを引きずるタイプです。
そんな性格なので、気分を立て直してもらうのが大変で苦労します。
「やめる」「できない」――この言葉を何度聞いたことか。
しまいには「どうしてそんなことばっかり言うのよ!」と私が怒ってしまい、キレた自分を後悔して落ち込み、そのまま一緒にネガティブに引きずられてしまうものです。
しかし!
このタイプ分けを知ってから、〈そうか! 他の人と比べているのでなく、自分自身がどれだけ納得しているかが重要だったのか! 自分の中で、どれだけできるようになったかが大事なんだ〉と腑に落ちました。
それ以降、息子に対しては、半年前のテニスの負け試合の動画や、昔のテスト用紙を見せて、その頃より今のほうが進歩しているということを一緒に確認するようにしました。
すると、どうでしょう!
あんなに「やめたい」といっていたテニスも「嫌だ!」といっていた漢字も、俄然やる気を出すようになりました。
その成長ぶりを見てテニスのコーチも驚き、「気持ちを切り替えられるようになった成長が嬉しいです!」と語っておられました。
私も嬉しいです。
このページを担当して、私の考え方自体もアップデートされたと思います。
誌面で取材させていただいた発達臨床心理学の渡辺弥生先生からは、「短所を長所と捉える」ということを教えていただきました。
たとえば、「落ち込みやすい」という短所は、「慎重で真面目だ」に置き換えて考える。
確かに、そうです!
凝り固まっていた私の思考も、広がった気がします。
子どもの日頃の態度や言動をもっとじっくり観察することで、見えてくるものがあると知りました。
いろんな角度から子どもたちを見てアドバイスすることは、本当に大事なんですね。
本を読んだり、専門家にお話をうかがったことで、私の知識も増えました。
“どんな雑学でも知らないより、知っていたほうがいい。知識は持っていて損はない”
と読書好きの母から教えてもらっていましたが、本当にそうですね。
知識を得て、自分で体験して、思考能力を日々アップデートしていかなければなりませんね。
もっとアタマを柔らかくしないといけないわ……。
ちなみに、私も、夫も、娘も「火のラッシャー」タイプです。それだけに息子の思考がわかりにくかったようです。
娘にいたっては、典型的な「火のラッシャー」で、全く落ち込まない。
彼女の“ずっとポジティブ思考”は、本当にスゴイです。おそらく、地球が滅亡しても、娘はひとりで生きていけるタイプだと思っています(笑)。
文/東 理恵 イラスト/德丸ゆう