――俳優としての展望はいかがでしょう?
今年7月に、俳優デビュー20周年を記念したファンミーティングをやらせていただいたんですね。それこそ、ストリートライブをやっていた頃から応援してくださっている皆さんから、最近ファンになってくださった皆さんまで、年齢もファン歴も幅広い方が来てくださって、何というか、ようやく集まれた大切な“仲間”みたいな感覚を非常に覚えました。コロナ禍で舞台や撮影が中止になったりする中、新しく始めた配信サービスなどで皆さんと繋がりを持ち続けられたことは大きいんじゃないかと感じています。今はネットの映像作品もたくさんあったりして、自分を表現できる場所が色々あるので、そうやって進化していくものにも柔軟に対応しながら、支えてくださる皆さんに喜んでもらえる仕事をしていきたいなと思います。
――コロナ禍がある中、今年はすでに『ロッキー・ホラー・ショー』、ミュージカル『るろうに剣心 京都編』と2本の舞台でも活躍されていて、頼もしいです。
ありがとうございます。『るろうに剣心』は正直、これまで経験した中でダントツにハードな舞台でした。今だから言えますけど、途中で小さな怪我もしてしまったし。でも、そこで得られた経験は非常に大きいですし、やっぱりライブとか演劇の“生の良さ”って、何物にも代えられないんですよね。今回の『キンキーブーツ』も本当に楽しみです。同じ作品を3回やるのは初めてなので、僕自身、未知の領域ではあるんですけど、今までできなかったことができたり、逆にできなくなったりっていうことが絶対にあるだろうなと思っていて。体力は若干落ちているかもしれないけど、経験を積んだ分、表現方法や技術的なことは自分の中で進化しているはずなので、歌とかお芝居に関しては、前回よりも高いパフォーマンスを出していきたいです。
――座長として、今回の公演で大事にしたいことを教えてください。
色々ありますけど、今回いちばん大きく変わるのは、ローラの役が城田優になるということ。きっと、作品の雰囲気や印象も変わると思います。でも、僕やカンパニーの『キンキーブーツ』を愛する気持ちは絶対に変わらない。それを作ってきた初演と再演のメンバーの思いや力も僕らが引き継いで、「新しいカンパニーのキンキーブーツ、最高だよね」って言われるような作品にしたいです。初演・再演メンバーが、いい意味で「いいなー」って悔しがって、「そうだろ、へへっ。いいカンパニーだろ」って言えるくらいのチームでやりたいなという思いが強いです。