――役を演じる時に、いちばん大切にしているのはどんなことでしょう?
役を自分から遠ざけないことですかね。どんなに僕自身とかけ離れたキャラクターであっても、それも自分の一部なんだと信じるというか、思い込んでやるようにしています。
――いつ頃からそうするようになったのですか?
20代半ばくらいからですね。俳優としての自覚を持つようになったのが、その頃なので。僕はもともと親の勧めでこの世界に入ったということもあり、昔は、自分が望んで始めたことではないという意識があって、仕事をすることに対してどこか受け身な自分がいたんです。現場のこともよくわからないし、どうもハマっていないというか、しっくりきていない自分がいたと思います。でも、仕事に徐々に慣れてきて、面白さを感じるようになってきて。
――演技力にもますます磨きが掛かっている瀬戸さん。お仕事をなさっていて、楽しいな、やっていてよかったなと感じるのは、どんな時ですか?
観てくださった人が喜んでくれたり、関わってくださった人達が「また一緒に仕事をしたい」と思ってくれた時は、やっぱり嬉しいし、この仕事をやっていてよかったなと感じます。あとは、演じている時ですかね。それが“楽しい”という感覚なのかはわからないですけど、いちばん近い言葉で言うと、やっぱり“楽しい”になるんだろうなと思います。自分でも、どうして好きなんだろう? 何が好きなんだろう? という感じなんですが、何か好きなんですよね、お芝居が。
――現在34歳ですね。40代に対して、どういうイメージをお持ちですか?
この間も同世代の人と話したところだったんですよ。自分が10代の頃にイメージしていた20歳とか30歳って、すごく大人だったのに、いざ自分がその年齢になってみると全然違うよね、って。だからきっと、40代もそうなるんだろうなと思います(笑)。人によっては、ぐっと落ち着いた雰囲気になったりするかもしれないけど、僕はあまり変わらないような気がします。