勉強するのに遅すぎるなんていうことはありません。学び直すことで、ひと足早く“新たな景色”や“違った自分”に出会えた方々を取材してきました。
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スザンヌさん(36歳・熊本県在住) タレント 日本経済大学芸創プロデュース学科在籍
学び直しというよりも……
真剣に学ぶのは初めてなんです。
勉強はとっても新鮮。
大変だけど、すごく楽しいです!
真剣に学ぶのは初めてなんです。
勉強はとっても新鮮。
大変だけど、すごく楽しいです!
現在、地元熊本で、子育てをしながら芸能活動をしているスザンヌさんは、この春、高校を卒業し、大学に進学されました。
「もう一度勉強してみようと思ったきっかけは、小2の息子に『どうして勉強しなきゃいけないの?』と聞かれたこと。何て答えたらいいのかわからなくて。コロナ禍で小学校がオンライン授業になったのですが、私は学生時代はちっとも勉強してなかったので、教えられなくて」。
そんな折、福岡の放送局で、制服を紹介する番組に母校が出場することになり、ゲスト出演しました。「『私は仕事のために上京してしまったので、高校を卒業していないんですよね』とコメントしたところ、母校の先生が、『通信教育で卒業できるからやってみれば?』と勧めてくださったんです」。
そこで、やってみようとチャレンジ。久しぶりの暗記に四苦八苦しましたが、「おかげで歴史好きになって、自分の世界や話題の幅も広がりました」。
体育や総合学習などで、他の生徒さんたちと、球技や剣道、キャンプご飯を作るなど、触れ合う機会も。「思春期で話しかけても無視する同級生を見て、可愛いと感じたり、自分より年上の方もいたり、いい経験でした」。本来なら週1日通学が必要でしたが、コロナ禍のため、オンライン授業だったおかげで仕事との両立も叶い、無事卒業しました。
「大学進学も先生に勧めていただいたのですが、実は悩みました」というスザンヌさん。「今は、子どもと一緒にいられる貴重な時期。そばにいなくていいのかなと。4年後は息子も小学校卒業なので、その頃にはだいぶ親離れしてしまいますよね」。でも、やってみたい気持ちがまさって、進学を選択。「他の学生と違って、就職活動をしなくていい分、4年間に分散させて単位を取ればいいので、ゆとりのあるスケジュールを組めています。とは言え、学期末のレポートと、子どもの行事が重なったりすると、睡眠時間を削って勉強などということもあるんですが、自分が学びたいことを学んでいるので、疑問も次々湧いて、ますます学びたくなるんです」。
また、もうひとつよかったことが、「息子に勉強する姿を見せてあげられること。タレント業は苦労している部分を見せられない職業で、子どもには、遊んでいるように見えるらしく。でも、頑張って学んでいる姿を見て、『宿題も大変だけれど、頑張れば自分のためになるよ』とわかってくれているようです。無理かなと思っても、えいや、と飛び込んだら、もうやるしかなくて、なんとかなると実感しています。コロナ後、リアルな学生生活が再開したら、興味の湧くことにもっともっとチャレンジしようと思っています」。
撮影/BOCO ヘア・メーク/田宮裕子 取材/秋元恵美 ※情報は2023年2月号掲載時のものです。