ホームステイ先の食事は1～3食選択でき、私は朝晩２食を依頼。同じ家でも１食or3食の生徒もいました。外出等で夕食が食べれない時は昼食と交換。食事内容は同居家族が食べるスペイン料理と同様です。幸いにも料理好きなママで、夕食はオムレツ・パスタ・ミートボール等様々な内容で、中でもパエリアは絶品でした！ 朝食はパン・ジャム・ミルクとシンプル。朝食の余ったパンやマフィンを昼食用に持たせてくれることもありました。ホームステイ以外の住居を持つ留学生は、3～５人の共同マンションでの住まいが殆どで、その際はキッチン・調理道具・冷蔵庫などは共同。各自が自分用の食事を作りリビングや部屋で食事を取るスタイルです。

私の自炊生活は、ホームステイでの2ヶ月を終えて賃貸住宅に移った3ヶ月目からスタートしました。でも実は私の部屋にキッチンは付いていません。冷蔵庫・電子レンジ・トイレ・バスは部屋内、マンションの1階に共同の洗濯機があり、ホテルの一室のようなイメージです。スペインの一般的な住居は留学生に限らず数人で同居の為、このような1人用の住宅が借りれることは随分珍いと思います。そんな環境での食事。火を使った料理は出来ませんが、スーパーには手作りの総菜や冷凍食品も多く、実のところあまり不便を感じていません。またカジュアルなレストランでは一皿500円程の小皿を組み合わせて食べることもでき、持ち帰り可能な店舗も多いです。

具体的にどんなものを食べているのか……簡素でお恥ずかしいのですがご参考まで。

朝食＞パンにジャム等・果物・ヨーグルト・チーズ・冷凍野菜と卵（混ぜて電子レンジでオムレツ風にするのが定番）
昼食＞サンドイッチ・サラダ・果物・ナッツ等スーパーで購入。又は朝食の余りをタッパーに入れて持参。
夕食＞総菜・パエリア・ラザニア等。野菜サラダ・魚介缶詰・ハム・サラミ・豆類等。

土地柄か、魚介類の缶詰が豊富。私は病歴上、青魚の接種が望ましく、毎日欠かさずに食べることができて薬替わりに思えています。栄養不足を感じる時は、豆・肉が入った缶詰をスープ風にしたり、瓶詰ガスパッチョを飲んでみたり……そして意外にもホッとできるのは中華料理店のテイクアウト炒飯です。やはり、自分の中のアジアの血が騒ぐのかもしれません。

料理好きなクラスメイトは、昼食用に自宅からタッパーにいれた料理を持参しています。前の晩に作った野菜と肉の炒め物や、オートミールとヨーグルトを混ぜたものなど。通学途中に買ってきたパンや、ホットドックを齧っている生徒もいます。夕食はパスタを茹でたり肉野菜を焼いてパンに挟んでいるとも聞きました。なお若手の学生は夜に外食する生徒も多いようで、家では殆ど食べないと言っている人もいます。ファーストフード店・ピザ店・ケバブ店は24:00頃まで開いている為、深夜お腹が空いた人達が集まる場所になっているようです。

スペインには、日本のコンビニほどなんでも揃うお店はあまりありません。あるのは大小規模の違うスーパーのみ。その為、クオリティ高いレトルト品は望めませんが、生鮮食料品は綺麗で新鮮なものが揃っています。私は元々、白飯よりパン好き、煮魚よりパスタという洋食好みな舌……実は料理自体も正直好きではなく、どうも力が入りません。「子供達の為に」と好きでもない料理に向き合ってきた20数年の子育てが終わってからというもの、自分に甘えて力を抜いた食生活になってしまっています。その為大人留学生としては随分手作り感が欠けますが、こんな私でも地元の味と手に入りやすいものを組み合わせ、想像以上に美味しい生活を送ることができています。

この記事では月2回の連載を通して、楽しい50代を過ごす為の挑戦を、読者の皆様と共有していきたいと思っております。無鉄砲な新たな人生を、一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです！

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撮影・文／Rita
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