出産するまで雑誌に関わる機会があり、よくご一緒した同い年の編集者の方の働く姿に憧れ、ファッション誌の裏側に興味を持ったことがきっかけでした。産後すぐに移住したカリフォルニアでは、高速道路を飛ばして本屋まで買いにいく程の雑誌好き。米国生活は充実していたものの、夢を実現していく夫を横で支える喜びを感じる一方「ママ以外の私になりたい!」という思いが日に日に大きくなり、帰国後子育てが徐々に落ち着くことを見据えて、仕事を再開しよう! と心に決めました。

まだ子育てとの時間のやりくりが大変ですが、そんな私をフォローしてくれる家族はもちろん、習い事の送迎の車内からの打ち合わせ参加にも理解を示してくれる、温かい環境にいつも支えられています。校了を終えて発売を迎える時の気持ちは、毎回我が子の旅立ちを見届ける気分(笑)。私の場合、ママ友との何気ない話題が企画になることが多いので、発売後に周りから感想を頂く事が頑張る励みに。「働くって何だか楽しそう!」そんな風に娘たちにも感じてもらえたらと思っています。

35歳の妊娠を機に産休をとり、約9年間育児に専念しました。子どもの手が離れて仕事復帰をしたものの、自分の居場所がなくなったと感じ、退社。昔から美容やファッションが大好きで、ライターをしている友達に、この年からファッションライターになれないかと相談にのってもらっていたところ、たまたまSTORYのライター募集を見つけました。

ですが実際、44歳という年齢、しかも未経験で一からスタートすることができるのか不安で、一歩を踏み出すことがなかなか出来ず……。そんな時、同じ家に嫁いだ嫁仲間の「やりたいと思った仕事の選択肢が広いのは今だよ! 今、動いておかないと後で後悔する。」という言葉に背中を押されました。

主人は最初、受かるはずがないと鼻で笑っていましたが今では協力的で、とても感謝しています。あまり関係性が良くなかった娘も私の仕事に興味を持ち始め、少しずつ関係が修復。コスメやファッションの事で会話の数も増えました。家での作業も多く仕事姿を見せることができるので、子どもにとって良い刺激になればと思っています。