志賀直哉の短編「城の崎にて」の舞台となる城崎温泉。兵庫県豊岡市にある古くから名高い温泉街。志賀直哉をはじめとした文化人たちが滞在しながら作品づくりを行なったこの地は、徒歩圏内に温泉宿、銭湯、食事、川、山があり気負いせずゆったりと過ごすことができる。
1度訪れて以来とてもこの地を気に入っているという板谷由夏さん。ご自身のブランド「SINME」のデザインという仕事を抱えて、ワーケーション2泊3日へ。
三木屋
滞在したのは、創業300年の歴史を持つ日本旅館「三木屋」。国の登録有形文化財にも指定されているこの宿は、建築家・二俣公一氏を迎えて改修工事を重ねてきました。改修した22号特別室に宿泊しながら、部屋のデスクでゆったりとデザインに没頭。
城崎国際アートセンター(KIAC)
三木屋から徒歩10分の「城崎国際アートセンター(KIAC)」。500人収容のホールや、6つのスタジオ、レジデンスがあり、年間を通して、舞台芸術のアーティストが滞在制作を行い、地域交流プログラムとしてワークショップや試演会など様々なプログラムが行われています。1階には1時間500円から利用できるリモートワークのための「ワーケーションイントヨオカ@KIAC」も完備。
休 火曜
料金 1時間以内500円、1時間を超える利用1,000円(最大料金) 個室利用+200円×時間数
足湯
城崎温泉には4つの足湯があります。仕事の休憩時間には、街を散歩しながら足湯に寄り道。足をつけてのんびりするだけで、身体がポカポカと暖まり気分爽快。遊びに来ていた大学生と隣になり、話が弾む板谷さん。
短編喫茶 Un
資料を探したい時は、2021年に新しくできた「短編喫茶 Un」へ。1階はお土産とカフェ2階はゆったりと読書できるスペースがあり、店内の本は全て自由に読むことが出来、購入も可能。足湯で温まった身体で、紅茶を片手に読書を楽しむ板谷さん。
小林屋
温泉街の中央に位置する「小林屋」。こちらも登録有形文化財となっています。リニューアルしたフロントは、時間によってはお茶スペースとして開放しており、城崎にちなんだ本がセレクトされています。
旅に時間を作ることは難しくても、ワーケーションとして考えれば、気軽に足を伸ばすことができるはず。城崎温泉は小さな街の中に全てがぎゅっと詰まっているからこそ、仕事と息抜きが簡単に楽しむことができる場所。
<板谷由夏 PROFILE>
1999年、映画「avec mon mari」に出演し、女優デビュー。その後、ドラマ「パーフェクトラブ!」を皮切りに、数多くのドラマ、映画に出演。また、映画の魅力を伝える情報番組「映画工房」ではMCとして出演するなど、マルチに活躍。2024年にはNHK大河「光る君へ」の出演が決まっている。2児の母であるとともに、自身が立ち上げたファッションブランド「SINME」のディレクターも務める。
〜Vol.2は城崎温泉の最大の魅力「食」について〜
モデル/板谷由夏 撮影/関めぐみ 取材・構成/柿本真希