人気絶頂モデルからの結婚、出産、離婚と大きなライフイベントを経験してきた西山茉希さん。どんな時でも明るく強く生きている姿を私たちに見せてくれますが、その笑顔の裏には流してきた涙もたくさんあるはず。40歳を目前にして考えることは何なのでしょうか。今までの人生と、これからの人生において目指す女性像などについてお話を伺ってみました。
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★ 周りの人に「助けて!」と言えるようになりました
★ 生きた分、宝物って増えていくと思うので、歳をとる怖さはありません
★ 40代、もっと自信を持って自分のことを好きになりたい
★ いっぱい経験して、少しずつ強くなって、今の私がいる
★ 私服もオシャレな西山さんの、スタジオ入りの私物コーデ
私の人生は私だけのものではなく、子どもたちと共にある人生
—今までの人生を振り返ってみてどうですか?
西山さん(以下敬称略):20代は新幹線に乗っているような感覚でした。仕事して、結婚して、子供を産んで、人生の特急電車の駅に停まりながら大きな経験をしてきましたね。何だかバタバタと通り過ぎていった感じです。30代になると、西山茉希の『人生第2章』の幕開け。私の人生は私だけのものではなく、子どもたちと共にある人生に変わりました。
—子どもを産んで変わったことはありますか?
西山:生活はまるで変わりました。時間の使いや選び方まで、変わったことだらけです。“自分のやりたいこと”は“叶うときにやれること”へと変わりました。離婚していちばん感じたのは、同じ屋根の下に私以外の大人がいないことが、こんなにも大変なのかということ。離婚当時、下の子はまだ3歳で、2人でお留守番はさせられない。親も近くにいない。ちょっとそこまで卵を買いに行くこともできない現実を突きつけられました。そこで今まで自分が持っていた常識や景色を全て取っ払って、自分と子どもたちなりのライフスタイルを作っていこうと覚悟を決めたんです。自分が選択してきた人生に後悔はありません。
周りの人に「助けて!」と言えるようになりました
西山:ありがたいことに友達は多かったから、子どもたちと一緒に夜ご飯を食べたり、泊まってもらったり、そういう家族みたいな人たちを作りました。マネージャーにも頼ったし、たくさんの人たちに「助けて!」ってお願いしました。自分が産んだから、自分だけが頑張って育てるという考えを手放したんです。みんなで育てる社会というか、東京で田舎づくりをしようって感じですかね(笑)。私も友達が困っていたらその子どもたちを預かるし、みんなで愛をシェアして、みんなで育てる環境を作っています。最近はやっと2人でお留守番もできるようになり、一番のピークは越えられたのかなって思っています。
生きた分、宝物って増えていくと思うので、歳をとる怖さはありません
—40代は更に子育ても落ち着いてくると思いますが、40歳を目前にして未来への不安はありますか?
西山:実は、年齢の怖さを感じることは人生で一回もないんです(笑)。どんどん年を取りたいし、ワクワクしかありません。生きてきて良いことも悪いことも経験した人間は、それだけ心に深みを持ってると思うんです。私は銭湯が好きでよく一人で行くのですが、そこでのお婆ちゃんたちとのお喋りが大好き!80代のお婆ちゃんが「あんたこないだあれ出てたでしょ?あんた、あのイジられ方で大正解!」って言ってくれたり(笑)。その番組は、私が収録後ずっと後悔しながら何週間も過ごしていたので、その一言で救われたんです。人生の先輩達には素敵な人が多いから、早くそんなお婆ちゃんになりたいなって心から思います。
—40歳どころか、80歳まで飛びましたね(笑)
西山:生きた分、宝物って増えていくと思うんです。若い時はいつかの経験が欲しくても買えないし、早送りもできない。だからこそ、若さを欲しがるよりも、今は大事に生きて歳をとっても自分を好きでいられる心を養いたいなって思います。自分のことを愛せるお婆ちゃんになって「私の人生、これでいいの!」って笑って言える人になりたいです。
40代、もっと自信を持って自分のことを好きになりたい
—そんな80歳になるべく、これから訪れる40代での自分はどうありたいと思いますか?
西山:40代は、自分のことが好きで、自信のある自分でいたいです。私はカメレオンのように服や表情を変えて、皆の想いを乗せてカメラの前に立つ撮影のお仕事が大好きだけど、実は撮影後にモニターを見るのが怖くて直視できないんですよね。
—確かに今日も、一度もモニターチェックされませんでしたね
西山:撮られるまでは全力で仕事をしますが、何が正解か分からないんです。撮った写真を自分で見て、後悔したり、この写真好きじゃないって思ったらどうしようって考えてしまって。撮ったその先の作品に感情を持つのが怖いんです。でも、仕事はまだマシかもしれません。結果が形になり、誰かに褒めてもらえたりすることで、自信に繋がることもありますが、母親業で自信を持つことって難しいですよね。母としての在り方は誰も褒めてくれないし、お給料も発生しない。形として得るものがないから、自信へと繋がらないんですよね。育児と向き合っている以上、正直不安は尽きないですが、そういう不安を手放したい40代になればいいなと思っています。
いっぱい経験して、少しずつ強くなって、今の私がいる
—もう一度、恋愛したいですか?
西山:ドキドキソワソワみたいな恋はもういいかな(笑)。女性として、この人の隣が心地よいと思える愛で終わる人生が理想です。私、推しとか本当に無理なんですよ。推しを作ったら、本気で好きな人になっちゃって切り替えができない(笑)。韓国ドラマも観たらハマるから生活に支障が出ちゃうんです。途中で観るのやめられないし、いっぱい泣いちゃうし。泣いて腫れた目で現場に行ったら、病んでるって思われちゃうから(笑)。
—生まれ変わっても、また西山茉希として歩みたいですか?
西山:本能のままに生きる男性がいいかな。女性って、好きな人に会うのにキレイにお化粧したりとか、〇〇歳までに結婚しなきゃとか、子育て中は仕事を制限したりとか、いろいろ大変ですからね(笑)。