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つまずきそうな時に…歌手・新妻聖子さんの経験から生まれた”格言”がヒントになる

ミュージカル界に新星のごとく現れ、テレビでもその抜群の歌謡力を披露する姿を目にすることも多く、その存在は認知されているけれど、そもそも“新妻聖子さん”って何者?どこからきたの?
普通のサラリーマン家庭で育った新妻さんがミュージカルの女王として活躍するまでに歩んできたその道のりを語っていただきました。
そこには立ち止まった時に生きるヒントとなりそうな“人生の格言”がありました。(全3回の1回目)

【INDEX】 ★ 人生は海で遭難している状態。肩に力が入ってもがけばもがくほど沈む
★ 大きなうねりに放りこまれたときに人は前進する
★ 無駄に思える負荷が基礎体力となる。加圧トレーニングのようなもの

人生は海で遭難している状態。肩に力が入ってもがけばもがくほど沈む

歌手は子どもの頃からの夢。必死に頑張っても、やっぱりそう簡単にはいかなくて。大学三年生の時に「もう諦めよう」と思い、就職活動を始めました。でもどうしても諦めきれなかったんです。そんな時に王様のブランチのレポーターの話をいただいて、歌手とは違う道ではありますが、諦めようと背中を向けた夢に、もう一度だけ、Uターンする気持ちでレポーターに挑戦させてもらいました。ただ、「大学卒業まで」と期限を定めました。親に学費を出してもらっている以上、そこでダメだったら就職するということも自分の中で区切りとして決めて、大学に通いながらブランチのレポーターをやらせてもらっていました。そんなある日、レミゼラブルのオーディションを受けてみないかとお話をいただいたんです。そんなうまいこと話が来る?って嘘みたいな話ですよね。
人生って海で遭難している感じなのかも。力んでもがいていると沈みそうになるけど、力を抜いてぷかぷか身を任せて浮いているうちに誰かに見つけてもらえるかもしれない。助け船が来ることもある。もちろん来ないこともある。なんとか自力で岸にたどり着ければそれが一番いいのだけれど。人生にはいくつもの決断や挑戦のタイミングがあって、区切りをどこにするかは自分次第なんですよね。誰のせいにもしないと腹をくくったら、自分の裁量で決めていいって思うんです。

大きなうねりに放りこまれたときに人は前進する

海で浮いていたら誰かに見つけてもらって、運んでいただいたところがレ・ミゼラブルという大きな舞台。血のにじむ努力をしたからこそ手にすることができたという感覚ではなく、とにかく「歌が好き」を貫いていたら、人とのご縁でその場所にいたという感覚。ただ、役をいただいたからには今日より明日をより良くしていこう、新妻聖子を選んで良かったと思われるようにしようという一心でがむしゃらに挑みました。実績も経験もない状態でしたが、大きなうねりにポンっと放り込まれたときに人ってぐっと前進するのかもしれませんね。
どこの馬の骨だかわからない人がレ・ミゼラブルで大役を演じるので、「おまえ誰だよ」っていう空気はあったと思いますし、あたりも強かったのかもしれない。鈍くて気づいていなかったのですが。千秋楽の打ち上げの席で共演者に、「私は好きだよ!聖子ちゃんのこと!」と言われたときに、ん?私は?ってどういうこと?そうか、他の人はそうじゃないの?って(笑)。
「君は帰国子女だから」と面と向かって言われたこともありますし、たぶん色んな意味で浮いていたのかな。私は皆とすごく仲良くやれてると思い込んでいたから、鈍感力のおかげでメンタルが守られました(笑)。

無駄に思える負荷が基礎体力となる。加圧トレーニングのようなもの

レ・ミゼラブルから順風満帆だったかというとそんなことはなく、今年でデビュー20年になりますが、私にとっては七転び八起きの20年です。舞台のクオリティーのことだけを考えて舞台一筋でやってきた日々があるからこその今ですし、本当に好きでやっていた事だから捧げたことに悔いは無いんですが、あんな生活は若いうちしかできないですね。コロナ前の演劇界では公演が中止になるという事はまずなくて、出演者が40度の熱を出しても幕は開くし、私も本番中に装置と衝突して頭蓋骨陥没の怪我を負ったりしましたが、その日の舞台はそのまま続けました。ただ、芸能のお仕事というのはやはりお客様を呼べてなんぼ、興行の成功が大前提なので、頑張っているからといってその人が必ず報われるわけではない。私も自分の中でモヤモヤした物を抱えながら30代を迎え、他業種で充実したキャリアを築く大学時代の同級生たちを横目に「自分は命をすり減らして、何してるんだろう…。」って。まるで、波に抗って泳いでいるようで、1ミリも進んでいない気がしていました。
そんな時に「GOLD~カミーユとロダン~」という舞台で、彫刻家オーギュスト・ロダンの弟子で才能に溢れたカミーユ・クローデルという役をいただきました。女性だったがために、その能力を認められず、師匠のロダンに自分の作品を盗まれて、師匠ばかりもてはやされ最後は気がくるって死んでしまうという役柄。クローデルの報われないという思いにどこか自分を重ねていて、ものすごくこの役にのめりこんで、のめりこみ過ぎて燃え尽きてしまったんです。
このままではダメだ。環境を変えなければ、この先の10年、前に進めないかも。そんな思いもあり、事務所を変え、メディア戦略としてテレビにも出るようになり、新たな世界が広がりました。
次の海で違う波が私を別の場所に連れて行ってくれた。そんな感覚です。心底「無理」と思ったときは一度立ち止まって環境を整えることって大切だなと実感しました。
テレビの世界ではミュージカルの実績が力になったように思います。今すぐ使えるかどうかはわからないけれど、引き出しはある。努力が必ず報われるわけでもないし、積みあがるばかりではないけれど、ミュージカルで培ったものが基礎体力となり、筋肉になってくれた。デビューからの10年が加圧トレーニングでその効果が今、発揮されている。そんな感覚です。

【新妻聖子さん20周年記念コンサートツアー】Seiko Niizuma 20th Anniversary Concert Tour ~HARMONY~ 【東京】
2023年7月20日(木)
開場17:30 / 開演18:30
会場:サントリーホール
*チケットは完売しています。

年末には2人ミュージカル「ジョン&ジェン」(12/9~24東京、12/26~28大阪)への出演も決定。詳細は以下よりご確認下さい。
https://stage.parco.jp/program/johnandjen/

撮影/平井敬冶 ヘア・メーク/只友謙也 スタイリスト/大碕ちほ 取材/小仲志帆
ワンピース¥137,500ネックレス¥22,000チェーンブレスレット¥47,300ブレスレット¥242,000(すべてバーニーズニューヨーク カスタマーセンター 0120-137-007)バッグ¥17,600サンダル¥14,850(ともにダイアナ銀座本店 03-3573-4005)

インタビュー第2回へ続きます
新妻聖子さん「代償の大きい経験があったからこそ、次に大きく転ぶことはない」

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