2015年に結婚・出産し、現在小学2年生の娘さんがいる眞鍋かをりさん。自分とは全く違う性格の娘さんを育てる中で、最初は戸惑いもあったそうですが、たくさんの気づきや自分自身についても考えるきっかけとなったんだそう。今回は子育てを通して感じたこと、「将来の夢がない」お子さんへのアドバイスなどを眞鍋さんに伺いました。
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娘の「絶対に行かない」という意思が強すぎた
―――眞鍋さんと娘さんの性格は、どのように違うのでしょうか。
私は3人きょうだいの一番上だったこともあり、嫌なことでも我慢して、親から評価されるために頑張っていたし、それが普通だと思っていました。でも、実際に子育てをしてみたら、娘は私と真逆の性格だったんです。とにかくやりたくないことは絶対にやらない性格で、我が道を行くタイプ。幼稚園の時にお受験塾に入れたんですが、娘の「私は絶対に行かない、やりたくない」という意思が強すぎて、そこは1日で辞めました(笑)。この状態で行かせても、マイナスしかないなと思ったんです。
自分は勉強で褒められたからやっていたけど、そうじゃない子は無理にやらせる必要はないと思い、この子は自分の好きなことしかやらない子だから、それなら好きなことで伸ばしてあげたらいいと気持ちを切り替えました。子どもは今マインクラフト(マイクラ)にハマっているんです。だから、マイクラでプログラミングを覚えたり、英語を使ってマイクラをやるレッスンも申し込んだりと、好きなことから学びに繋がっていけばいいかなと思っています。
――娘さんは、なりたいものはあるんですか?
娘の夢は、YouTuber、TikToker、ファッションデザイナー、声優、女優、インテリアデザイナー、メイクアップアーティストなどいろんなことを言っています。キラキラしたことが好きなんですが、まだ小2なので、否定せずに全部「いいね」と言っています。
子どもを産んでみて思ったのは、個人差がすごいから、その子に合ったやり方を見つけていくのが大事だなということ。やっぱり好きなことが基本だと思うので、苦手なことを無理してやらせても、好きでやってる子に勝てるわけがないんですよね。そして、好きを否定しなければ、勝手にどんどん伸びると思っています。これからも娘の好きがどんな風に広がるのか、楽しみです。
自分の気持ちに蓋をしていたことに気づいた
―――眞鍋さんは、「自分を知るワーク」を始めたそうですね。一体どういうものなんでしょうか
幼少期から現在まで、自分がどのように生きてきたか、問いかけに答えていくワークです。幼い頃に感じたこと、両親への思い、学生時代、結婚してからのこと、子供のことなど、その時の自分を思い出して毎日1つの質問に答えていくのですが、質問の答えを書き出すことで、自分の人生観が明確になっていくんです。このワークをやり始めて、自分ってこんな人間だったんだと再認識できて、他の人と比べても仕方ないと思えるようになりました。
また、過去に経験したことや感じたことが現在にも繋がっていて、やっぱり好きなことって変わらないんだと感じました。結局何をしていると幸せなのかを思い返すと、子供の頃から好きだったことなんですよね。昔から漫画やアニメがすごく好きだったんですが、昔は漫画好き=オタクというイメージが強くて、自分はそんな風に見られたくないからと好きな気持ちに蓋をしていたんです。
でも、子どもが生まれて、一緒に「鬼滅の刃」を見るようになったらすごく楽しくて。私はやっぱりアニメが大好きなんだって再認識して、鬼滅の推し活にハマっています。子どもと一緒にイベントも行ったり、推し活友達もできました。子どもと一緒に行けるのも楽しいし、やっぱり好きなことに夢中になれるって幸せだなって思います。
無理やり夢を持つ必要はない
――夢を持っていない子供にアドバイスをするとしたら?
夢がないのに、自分も無理やり夢を持たなくちゃ、と思う必要は全然ないと思います。湧いてこないのに、無理やり夢を持っても、それは他人の決めた価値観に合わせているだけなので。それよりも、まずは自分のことをよく知ることが大事だと思います。
自分は何が好きなのか、どんなことにワクワクして、どういう環境が心地よいのか、人に合わせるのではなく、自分目線で考えてみてほしいなと思います。昔の私がそうだったように、思っていることを自分で感じることが苦手な子って意外と多いと思うんです。それは、育った環境や元々の性格もあると思うんですが、そういう心の声が小さい子もいれば、反対にうちの娘のように心の声が大きい子だっています。
自分のことって意外と分かっていないもので、自分のことが分かったら、その先の夢にもつながるんじゃないかなと思います。私も、昔から夢というものを思い描けなくて、「芸能界に入って夢は何?」と聞かれたとき、適当に「キャスターをやってみたいです」と言っていました。でも、今思えば、それが本当に夢だと自覚していなかっただけなのかな、と感じています。実際に昔から国語の音読は大好きだったし、高校時代も放送部で、台本を読むことも好きだったんですが、それが夢に繋がっていくとは、その時の自分は思いもしていませんでした。もっと心の声を聞いていたら変わっていたかもしれないなと。私はそれに気づくのに40年以上かかっちゃいました(笑)。
あとは、夢がないときは、とりあえず流れに乗ってみるというのも大事です。何でもいいから動いていると、その先が見えてくるものです。食わず嫌いにならずに、どんなことでも一歩踏み出してみると、意外と自分に合っていた、ということもあると思います。
――眞鍋さん自身、将来の夢はありますか?
推し活は、ずっと続けていきたいですね。あとは、海外旅行も好きだし、今後海外に住むことも夢の1つです。とにかく、自分が好きなことをこれからも続けられることが夢ですね。子供だけじゃなく、親だって夢があっていいと思うんです。まずは自分が好きなものをリストアップしていくと、それが意外と自分の強みだったりすることもあるので、ぜひ声を大にして、自分が好きなことや、これからやってみたいことを周りに話すことから始めてみてください。
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撮影/夛留見 彩 スタイリスト/関谷佳子 ヘア・メイク/里美 取材/沢 亜希子