元宝塚宙組トップスターとして一世を風靡した和央ようかさん。退団後、2015年に世界的作曲家のフランク・ワイルドホーンさんと結婚して拠点をNY、そしてハワイへと移し、その素敵なライフスタイルはInstagramでも話題に。今回、常に世界を飛び回るジェットセッターなお二人揃っての特別インタビューが実現。結婚8年目でもラブラブなお二人の考える「大人の恋愛」の極意、そして今年芸能生活35周年を迎える和央さんにこれまでの軌跡を振り返っていただきます。(全2回中2回目)
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大阪府出身。元宝塚歌劇団宙組トップスター。6年を超えるトップ在任期間は平成以降の最長記録。2006年『NEVER SAY GOODBYE-ある愛の軌跡-』で退団後も、舞台をはじめ様々なメディアに挑戦。2015年、作曲家フランク・ワイルドホーンさんと結婚。拠点を米国に移し、国内外で活躍の場を広げている。
フランク・ワイルドホーンさんprofile
米国ニューヨーク州出身。作曲家。グラミー賞、トニー賞、エミー賞などノミネート歴多数。ミュージカルなど舞台音楽を中心に世界的に活躍し、ブロードウェイで『ジキル&ハイド』、『スカーレット・ピンパーネル』『ドラキュラ』など次々とヒット作を手掛ける。初の宝塚歌劇団作品で和央ようかさんに出会い結婚。12月の和央さんの35周年記念ディナーショーにも出演予定。
宝塚時代の先輩も集結するディナーショー
――今年は芸能35周年を迎えられるということで、12月にアニバーサリー・ディナーショーを予定されていますが、どんなプログラムを予定されているのですか?
和央 今回はフランクがピアノを弾いてくれることになっています。個人のコンサートのために彼が演奏するということはめったにないのですが、今回はファンのために、彼の作曲した曲だけでなく宝塚時代の曲もやろうよって言ってくれて。大阪が3公演、東京が2公演あるのですが、大阪会場のホテル阪急インターナショナルは、私がずっとディナーショーをさせていただいてきた古巣でもあるので、今回は宝塚時代の先輩方をゲストにお願いします。1日目は、トップ時代のTCAスペシャルという年に一度の祭典(※現在のタカラヅカスペシャル)に一緒に出演されていたメンバーから、3期上の稔幸(みのるこう)さん、愛華みれさんに出ていただきます。2日目のゲスト、紫苑ゆうさんと私は結び付かない方が多いかもしれないのですが、研2(入団2年目)のときに初めて新人公演(雪組『ベルサイユのばら-アンドレとオスカル編-』)でオスカル役をさせていただいたときに本公演でフェルゼン役で出演されていて、作品について色々とお話をしてくださり、とても勇気づけてくださったんです。今は宝塚音楽学校で教えていらっしゃるのであまりコンサートには出演されないのですが、今回は特別に引き受けてくださいました。
――東京公演にはフランクさんの『ドラキュラ』韓国版にも出演されている、元東方神起でJYJのキム・ジュンスさんも出演されますね?
和央 キム・ジュンスさんとは公私ともに仲良くしていて、ちょうど12月は韓国で『ドラキュラ』を上演中なんですよ。なので、忙しいし無理かなと思いつつ、35周年のアニバーサリーのゲストとして日本に来ていただけない?と聞いたら、快く引き受けてくださいました。感謝です。
フランク 『ドラキュラ』は世界各国で400回以上上演されていて、その中のヒット曲をジュンスとTAKAKOに歌ってもらおうと思っているんだ。
「宝塚をやめたい」と母に相談したら…
――豪華ゲストばかりでスペシャルなディナーショーになりそうです。和央さんの35年のキャリアの中で宝塚時代ははずせない経験だと思いますが、振り返ってみていかがですか?
和央 先程お話したみたいに、入団してまだラインダンスの衣装しか着たことのない私が研2でオスカル役をいただいたんですね。あのときは周りに対して申し訳ないし、期待に応えることができない、私はここにいるべきじゃないってずっと悩んでいました。私は親に大反対されて宝塚に入ったんですが、母に「宝塚に向いてないと思うからやめたい」って話したんです。そしたら、あれだけ反対していたのに、「挫折した思いをもったままやめたら、この先の人生もずっとそうなってしまう」と。「楽しいと思えるようになってからやめなさい」と言われてなんとか続けることができ、今があります。だから母に一番感謝しないといけませんね。
男役としてかっこつけるのが苦手だった
――宝塚に向いてないと思われていたんですか?
和央 それはずっと思っていましたね。逆にそれが私の芸風になっていって今に繋がっています。私、アピールがアグレッシブじゃないんですよ。私を見て!とかファンサービスするとかそういうことが得意でなくて。男役としてかっこつけることも苦手で、どんどんポジションが上がっていって、悩みながらやっていたんですが、しばらくして、何かふっと抜けたんです。かっこつけてないかっこよさを追求するのもありなんじゃないかなって。
フランク TAKAKOはとても特殊なパフォーマーで、「Look at me!」と言わなくても観客を引き寄せる力があるんだ。スポットライトを浴びてそこに立つだけで十分カリスマ性がある。これは学んで身につけられることじゃないから、特殊な才能だと思う。僕は歌のレッスンで必ず言うんだ、「僕に対して歌うのではなく、僕を引き寄せるように歌いなさい」と。歌の中で自分を素直に表現すれば、自然と観客が引き寄せられる。TAKAKOはその才能を持っていると思うよ。
和央 いつもこんな真面目な話ばかりしているわけじゃないんですけどね。ただ世界中を彼と旅して、世界中の素晴らしいアーティストたちと出会う中で自然と学べているのはとてもありがたいと思っています。
フランク さっきも言ったけど、TAKAKOは最初僕のことをよく知らなくてすごく自然体でそれまで出会ってきた女性たちとはまるで違っていた。それがとても新鮮だっだし、だから今でもずっと追いかけているのかもしれないね。
和央 ファンの皆さんにも言ってるんです。「ファンの皆さんの想いをいつも考えて創ったりパフォーマンスしますが、媚びません」って。特別な絆があるからこそ、いくつになっても応援してきてよかったなと思ってほしい。そういう思いでこれからもステージに立ちたいと思っています。
出演者:和央ようか、フランク・ワイルドホーン、寿つかさ、牧勢 海、美月 悠、七生眞希
【大阪公演】ホテル阪急インターナショナル
12/20(水)ディナー17:30、12/21(木)ランチ12:00、ディナー17:30
[12月20日(水)スペシャルゲスト]稔 幸・愛華みれ
[12月21日(木)スペシャルゲスト]紫苑ゆう
チケット: ¥39000
【東京公演】The Okura Tokyo プレステージタワー 平安の間
12/24(日)ランチ11:45、ディナー17:45
[スペシャルゲスト] キム・ジュンス
チケット: ¥40,000
撮影/鏑木 穣(SIGNO) ヘア・メイク/Mio(SIGNO) 取材・文/稲益智恵子