2005年に発表された当時「読む映画」と言われ、国内外から高い評価を得た伝説的漫画「アンダーカレント」が、真木よう子さん主演で実写化。今年8月に事実婚を公表した真木さんが、映画で描かれる「人と人がわかりあうということ」について、今絶賛反抗期中だという娘さんとの攻防をまじえて赤裸々に語ってくれました。
★ 14歳の娘は自称・腐女子のアニメオタク。
最近は吉沢亮さんにハマり出して母はちょっと安心(笑)
★ 「ママをサンドバッグにして殴れ!」とも言った
激重な娘への愛はこれからも出し惜しみせずに
★ 40代になって心境の変化、はないけれどイラつかなくなったかな(笑)
夫婦や家族って難しくてあいまいで正解は永遠に分からない
映画「アンダーカレント」で描かれる夫婦関係はとても特殊です。永山瑛太さん演じる夫がある日フッと失踪してしまうのですが、妻であるかなえには全く理由がわからない。心当たりがないのに夫がいなくなる、その喪失感に苦しみますが、少しずつ探っていくと実は妻が知らなかった事実が次々と明るみになって妻は呆然としてしまいます。
でも、夫婦であっても互いのことを全部知ることはできないと思うし、知っていることが夫婦の正しいあり方だとも言えません。何が正解かなんて誰にもわからないし、もともとないのかもしれません。そして誰にも言えない過去や自分だけは忘れてはいけない出来事というのは誰にもあるものです。この映画を観た方がそれを思い出した上で、改めてケアしてくれたり大切に思ってくれたりしたらいいな。生きていく上での糧になってくれたらいいなと思います。
14歳の娘は自称・腐女子のアニメオタク。
最近は吉沢亮さんにハマり出して母はちょっと安心(笑)
娘は今14歳の絶賛反抗期。ほんとに正しく(笑)、大人へと成長してくれています。
娘は自分のことを腐女子だと言い、“痛バッグ”(主にアニメなどの推しキャラの缶バッジやグッズをびっしりつけたバッグ)を持ち歩くような生粋のアニメオタク。
私も漫画マニアだから2次元が好きなのはいいと思うんだけれど、自分のことを腐女子と言うのはどうなのかなと思って注意したことがあります。腐女子という言葉があるのは理解できるけど自分のことを腐っているような言い方をするのはちょっと自虐というか卑下しすぎというか。人に迷惑をかけたりする以外ならなんだってやっていいはず。「アニメが好きなら誇りを持って堂々とやり通せ!」って言ったんですよ。響いてるか分からないけど(笑)。
そろそろ飽きてくれるかなと思ったら全然飽きずにまだ痛バッグを持っているので、2次元だけじゃなくて現実も見てほしい!(笑)。「彼氏いないの?」と聞くと「作りたい」と言うので、これは3次元に目覚めてくれるかと期待していたんです。映画「東京リベンジャーズ」を観て吉沢亮さんがカッコいいと言っていたので、ようやくリアルな男子に移行するかなと思ったら「彼氏としての理想は吉沢亮」と言い出して…。そのレベルはいくらなんでもキツいですよね(笑)。
「ママをサンドバッグにして殴れ!」とも言った
激重な娘への愛はこれからも出し惜しみせずに
数年間シングルで育てていたので仕事が忙しい時などは、一緒にいてあげられなくて申し訳ないような気持ちにはなりました。父親のぶんも合わせて二人分頑張らなきゃ!という気負いほどではないにしても、後ろめたさみたいなものは確かにありました。
でも一緒にいる時間が短い分、濃密に関わってきたつもりです。
娘の様子がいつもと違って、学校で何かあったのかなと感じた時は、無理に聞き出そうとはしないで「なんも言えんかったら、ママがサンドバッグになるから殴れ」「それで気が済むならどれだけでも殴れ」って言いました。もし学校が嫌なら、行きたくないならそれでもいい、家があるんだから、って。
娘はどう感じたかは本当のところはわからないけれど、私は自分がやれること、やりたいことをやったつもり。だって娘のことが大好きですから。好きすぎるくらい、大大大好きなんです。どうやら私の激重な愛は彼女に伝わっているらしくて(笑)、今も絶賛反抗期中だけど、気づいたら隣にくっついていたりするし、注いだぶんの愛情は伝わっているのかなと思います。
子どもって、わかっていないようで親のことをすごくよく見てわかっているところがあります。例えば、私の恋愛に関しても彼女なりに色んな思いや葛藤があったと思いますが、紆余曲折を経て、今は彼女なりに納得し、応援してくれているのが嬉しいですね。
40代になって心境の変化、はないけれどイラつかなくなったかな(笑)
去年、40代に入ってこの10月で41歳になります。40代になったからといって特に心境の変化はないかなあ。ただ体は確実に変化しています。寝ていただけなのに体が痛いとかね。体力的にも多少は落ちている部分はあるのかもしれません。
あ、心境の変化ではないかもしれないけど、イラつくことはあんまりなくなったかも!(笑) 私は芝居でも感情爆発させる方の役者なので、多分情緒的にエモーショナル系なんです。そのとんがりがここ1〜2年で和らいだ、そんな気がします。
とはいえ、お芝居への情熱はどんどん研ぎ澄まされていくばかり。もっと色々な役を演じたいし、もっと時代劇にも出てみたい。時代劇に出る時のためにピアスの穴も開けないでオファー待っているんですから(笑)。
撮影/河内 彩 ヘア・メーク/Miyuki Ishikawa (B.I.G.S.) スタイリスト/藤井希恵(THYMON Inc.) 取材・文/柏崎恵理
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