ステイホームから受験期に突入、ストレスからか?食欲も収まらず運動不足も心配……。漠然とした不安で母メンタルも危機! 正しい知識と対策で、受験期だって無理なく健康的に子どもをサポートしませんか?
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コロナ禍で急増!「子ども肥満」大人が知らない3つのリスク【医師が解説】
子どものぽっちゃり問題が急増!
性別・年齢別・身長別標準体重から以下の算出式により,肥満度が 20%以上の者を肥満傾向児, -20%以下の者を痩身傾向児としている。 肥満度・痩身度=[実測体重(kg)-身長別標準体重(kg)]/身長別標準体重(kg)×100(%)
※例えば,11 歳男子の肥満傾向児の全国平均値 13.31%とは,肥満度20%以上の者の割合が11歳男子児童全体の13.31%であることを意味している。
(注)1.平成18年度から肥満・痩身傾向児の算出方法を変更しているため,平成17年度までの数値と単純な比較はできない。2.17歳は,平成18年度から調査を実施している。
子ども肥満は〝母メンタル〟が影響大!
○ 教えてくれたのは…済生会横浜市東部病院 小児肝臓消化器科部長 乾あやの先生
肝臓外来にて、肥満相談を行っている。多くの子どもたちや親の悩みを聞き解決に導く。近年の飽食による若年からの生活習慣病や糖尿病リスクを危惧する。
単にダイエットを強要せず、親子で知識と心を整えて
飽食・運動不足で肥満児が確実に増え、健康的な食事や運動に関してご家庭で対処することが必要です。ただ年齢的にも反抗期に入る子どもとのコミュニケーションは難しいですね。冷静に話せる時に、親の気持ちを伝えておくこと。そして、専門医に聞いた正しい知識を親子で学ぶことも大切。心配なことがある場合、かかりつけの小児科に相談してみてください。
受験期は、食事制限や運動を強いるのは酷なこと。ただ、何も言わないのではなく、中学生になったら自分の健康のために気をつけよう!と話しておくのはいいかもしれません。
焦らないで大丈夫。まず、親のイライラや漠然とした不安も、可視化することが大切です。一歩引いて紙に書き出してみることで自分の気持ちを整理でき、子どもとも落ち着いて話し合えると思います。
<対策1>母親自身が成功体験思考に
あれもこれもできない、と日本の教育は減点法になりがち。それよりもできたことを褒めて。3階までは階段!など簡単なことの継続でモチベUPを。
<対策2>気にするポイントで対策を
○ 男の子
現実主義の男の子には、知識の共有を。肥満により、成長ホルモン分泌が阻害され「身長が伸びなくなるよ」の一言など。
○ 女の子
好きなアイドルや、着たい服など、素敵な世界を想像させることで、女の子のやる気や聞く耳を持たせることができる。
<対策3>両親、地域と連携を
例えば給食に関しても、おかわりで明らかな過食になる場合には学校にも相談を。母子だけでなく、同居家族も同じ意識を持つことが大切。
撮影/吉澤健太 取材/竹永久美子 ※情報は2023年10号掲載時のものです。