日本の夏の風物詩、鮎。
その調理法はさまざまですが、
今回は、定番の塩焼きをはじめ、4つの料理を厳選。
夏の香りを感じるレシピです!
若鮎のエッセンスを凝縮させたテリーヌは、「スゥリル」の夏のスペシャリテ。メロンやグリーントマトなどで作るガスパチョゼ リーの付け合わせも涼しげです。
「クイント グスト」のコンフィは、シンプルながら鮎の繊細な食感、旨みを堪能できる一品。鮎に苦手意識がある人も、ぜひトライしてみて。
岐阜県郡上市の「だるまや」の鮎は新鮮さが自慢。調理する直前まで生きていた鮎を使用しています。口の中で広がるスイカのような香りと上品な身の甘みを味わって。
京都の名割烹「日本料理とくを」の鮎は、独自の焼きワザで、鮎の香りが目覚ましくジャンプアップ。おまかせだけでなく、アラカルトでオーダーできるので、割烹でも気軽に寄れるのも嬉しい限りです。
〈東京分〉撮影/田村浩章 取材・文/伊藤由起 〈岐阜分〉撮影・取材・文/永谷正樹
〈京都分〉撮影/伊藤菜々子 取材・文/寺下光彦
MAP/地図屋もりそん デザイン/鈴木 徹(豊田セツデザイン事務所)
Tokyo
スゥリル
鮎の身とペーストを
美しく重ねた
清涼感あふれる前菜
香ばしく焼いた鮎を2時間ほど蒸してペースト状にしたものと、軽く燻製をかけた鮎の身を重ねた、美しいテリーヌ。この時季だけのスペシャリテです。清涼感のある香りと旨みはまさしく鮎。トッピングのネズの実のほろ苦さも、絶妙なアクセントに。ランチのおまかせ¥6,000、ディナーのおまかせ¥9,000の一品。7月末まで。
スゥリル
東京都目黒区青葉台1-15-2
AK-3ビル2F
☎03-5784-2036
(営)平日18:00~21:00、
土・日・祝12:00~13:30、18:30~21:00(すべてL.O.)
(休)水曜・第3火曜
東京都目黒区青葉台1-15-2 AK-3ビル2F
Tokyo
クイント グスト
ふわっふわの鮎に
きゅうりと柚子胡椒の
ソースがマッチ
ハーブを加えたオイルで、じっくり4時間以上コンフィした鮎。仕上げにオーブンに入れ、焼き目は付けず余分な油を落としてあります。カリッと焼くタイプのコンフィに比べると、繊細な鮎の食感がより生かされ、身はもちろん、頭、中骨、ワタまで、ふわふわ、ほろり。きゅうりと柚子胡椒のソース、スイカの甘みも鮎の美味しさを引き立てます。¥900
クイント グスト
東京都港区西麻布1-4-40
ニシアザブSHINOビル1F
☎03-6804-3811
(営)18:00~23:00(L.O.)
(休)日曜・祝日
東京都港区西麻布1-4-40 ニシアザブSHINOビル1F
Gifu
だるまや
調理する直前まで
井戸水で生きていた
新鮮な天然鮎を使用
振り塩をして、酢と昆布で締めた天然鮎を丸ごと1匹使った「天然鮎姿すし」¥1,080。独特の香りとほのかな甘みが見事なまでに引き出されています。他にも笹の葉に包んで壺の中で蒸し焼きにした「鮎の笹焼き」¥1,065や、塩焼きや田楽、煮付けなど鮎づくしのコース「鮎三昧」¥4,110も好評。鮎のシーズンは9月末まで。旬を迎えるのは7月末頃とか。
だるまや
岐阜県郡上市白鳥町
白鳥南條川原1110-2
☎0575-82-5723
(営)11:00~14:30、 17:00~21:00
(休)木曜
岐阜県郡上市白鳥町白鳥南條川原1110-2
Kyoto
日本料理 とくを
ヒレで立つのが
鮮麗な
活け鮎のあかし
京都屈指の名割烹の、夏の定番人気作です。鮎は泳ぎ鮎、つまり厨房の水槽で泳いでいる活け鮎のみ。写真のように、ヒレに塩をつけなくてもシャキッと立つのが活けの証拠です。焼き台で頭を斜め下にして、鮎の脂を頭にまわして焼くワザで、パリッとした香ばし さも格別。爽快に広がる夏の風味に胸が躍ります。¥2,160
日本料理 とくを
京都市下京区木屋町通仏光寺上ル
☎075-351-3906
(営)12:00~12:30、17:30~20:30(各最終入店)
(休)日曜・祝日となる月曜
京都市下京区木屋町通仏光寺上ル