EDITOR’S Private

さとログ  @ ウメノキスズメ

「和のアプローチなラーメンの完成度が高い件」編

ファッション誌に配属されると使うようになる駅、自分調べ第１位は「表参道」で間違いないと思います。とにかくダントツ。東京随一のオシャレタウンにまったく似つかわしくない輩ですが、そんなことは関係なく打合せに展示会にと、とにかく降りて乗って降ります。2位は、ジュエラーさんが多い「銀座」（銀座一丁目＆有楽町含む）でしょうか。そして、もしかしたら3位ではないかという駅が「北参道」です。副都心線というけっこうマイナーな地下鉄（自分は通勤に使っているんですけどね）の駅のためか、一般の知名度は低いと思いますが、近辺にアパレルメーカーさんが多く、展示会のシーズンなどはよく使う駅です。

前置きが大変長くなりましたが、その北参道駅近くに、最近、美味しいラーメン屋さんができたというので、行って参りました。それが明治通り添い、北参道駅から原宿駅方向へ進んだビルの地下にある「ウメノキスズメ」。ラーメン店といえば「◎◎軒」や「◎◎家」、「ラーメン◎◎」みたいなイメージしかない方も女性には多いかもしれませんが、最近は名前からして洒落っ気のあるお店が増えています。

こちらのウリは動物性食材（つまりとんこつとか鶏のげんこつとかそういうの）を使わず、魚介のみでダシを取っていること。そして無添加・無化調。つまり中華料理やラーメンにおなじみの化学調味料は不使用、天然素材だけでダシを取っているんですね。

海老ワンタンめん￥850をいただきました。日本蕎麦のようだという前情報だったのですが、そのとおり。鶏油（チーユ。ラーメンにはおなじみの旨みがかなりある油）も使っていないようなので、蕎麦つゆのような、昆布と煮干しを中心に取ったダシと醤油ダレのストレートな旨みがすーっと入ってきます。いわゆる“パンチ”はありません。でも、しみじみと余韻の残る美味しさです。当然お蕎麦ではなくラーメンの小麦麺ですが、スープによく合っています。化学調味料多めや塩分濃いめのラーメンは、最初の一口がわかりやすく美味しくて後は飽きていってしまう、なんてことがありますが、こちらはそんなこともなく、最後の一口まで美味しくいただけました。具の海老ワンタンもぷりぷりな食感でうまい。

店内は狭めですがシンプルでオシャレ、女性も入りやすそうです（スナックとかも入っているビルで入り口はちょっと引くけど）。実際、自分の後には若い女性の団体さんが来ていました。

［編集S］

趣味の食べ歩きのなかで出合った、とっても美味しくてちょっとだけマニアックかもしれないお店や料理を、高級店から場末のB級店まで「さとログ」としてご紹介します。