「実は彼がいるんだよね…相手も既婚者なんだけどさ」女友達から打ち明けられ、ドキリとした経験、ありませんか？ 彼女たちは相手とどこで知り合い、どのように逢瀬を重ねているのか。その裏側を知り尽くす、とある既婚者マッチングサイトの経営者にお話を伺いました。既婚者同士の恋愛、その実態とは？ そしてなぜ今、40代が不倫にハマってしまうのでしょうか？

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K：「私たちのサイトには延べ40万人ほどの登録者がおり、男女比は6:4。その多くは30代から40代です。男性は有料、女性は無料で登録できます。男性は経済的に余裕のある経営者層も多く、女性は主婦層から働く女性までまちまち。女性の社会進出を背景に、ドラマや映画などで拡散されている影響もあるのか、年々女性ユーザーも増加傾向にあります。意外なことに、男性側は夫婦仲が良いけれどもセカンドパートナーを求め、“人妻を抱きたい”性的関係をメインに置いていますが、女性側は、夫から女性扱いをされないことに不満を持ち、わりときちんと恋愛関係を求めている方が多いこと。いずれも既婚者同士、婚姻関係を保ちつつ、セカンドパートナーを…という要望が多いです。依存されず、ある程度の距離感を保てることがいいんでしょうね。ある方の話ですが、夫とはセックスレスで家族としか思えない関係で、子育てが落ち着いて女性用風俗に行ったら女を取り戻し、もう一度恋愛をしたくなってマッチングアプリに登録した…と。女性用風俗・AVなど、女性の欲が発現するきっかけが増えているのも、女性ニーズの増加要因なんだと思います」

K「既婚者同士の出会いは、同じ会社内や仕事関係、趣味の会などありますが、特に身バレが起こりにくいのがマッチングサイト。うちのサイトはアプリではないので、携帯画面に履歴が残らず、会話データも消すことが容易なので安心して利用されているようです。ただ、より密に会話をしたい場合にはSNSに移行しています。LINEは流出問題もありましたし、浮気を一番に疑われるので使われていないですね。カカオトークも今や不倫アプリとも言われていますから。最近はPayPay、テレグラムを活用していると聞きます。PayPayはお金のやり取りだけでなくメッセージも送り合えるんですよね。お金がやり取りできる分、パパ活にも利用されます。仮想通貨界隈で使用されるテレグラムやシグナルは、会話履歴が残らず安全性が最も高いのではないでしょうか？ Discordも使い勝手がいいようですね。オンラインゲームで会話しているのかと思いきや、実は不倫相手との会話だったり…なんてこともあるかもしれません」

K「不定期でユーザーとのオフ会もやっていまして…そこで知り合ったのがMさん。色んな意見をもらえて助かっています」

M「僕の場合は、子どもが生まれてから妻を全く女性として見られなくなりました。家族として、子どもの母親としてリスペクトしていますし、来週も家族で海外にも行く予定だから、仲はいいですよ！ まあ、インスタばかり見てる妻にキラキラな世界ばっかり見ているなよ…とゲンナリすることもありますけど。もう40半ばで、20年後どうなっているかわからないし、楽しいことを今、やれるうちにしておきたい。家族と恋愛って別じゃないですか？ ただ、妻と離婚したいわけでもないから、リスクマネジメントをしやすい既婚者同士が僕にはベストです。高望みしなければ、誰でもイケるんですよ、既婚同士は。マッチして一番驚いた相手は臨月近い妊婦さん。“会ってもいいけど家の近くにしてほしい”っていうから、なんで？ って聞いたら…まさかの！ ビビって会えませんでした。びっくりするくらいの美女もいましたね。チヤホヤしてほしいんだって、旦那だけだと満足できないんだそうです。あとは…スゴイ性癖持ちの人も。旦那とはノーマルなプレイしかできないからって…。ちょっとここでは言えない内容です（笑）。サイトでは趣味嗜好だったり、夫婦仲の良し悪しなんかも選ぶのですが、僕は妻とは“とても仲良い”にチェックを入れているんです。ただ、ある時マッチングした女性から、“奥さんと仲良いのになんで登録しているの？ 女は嫉妬しやすいから、奥さんと仲良い人とは会いたくない”なんていわれて…。そういうものなのか？ って。女心はわからないですね。僕は妻にも相手を作ってもらっていいと思っています。彼氏ができて自分磨きできるんだったらいいんじゃないですかね？ 妻がよく見ているキラキラ女子に近づけるんじゃないですか」

K「女性によってはメッセージを重ねてから会う人と、急に会う人が半々ぐらいですね。良い感じに会話のキャッチボールをしながら…百戦錬磨のプロいわく、このメッセージのタイミングも大事なんだそうですが、まわりくどいのもNG、ロジカルに攻めていくのが成功のコツだと。あといきなり下ネタを言う人もNGですね。サイトでは、ぼかしの入ったプロフィール写真なので、ぼかしなしの写真を送り合って、お互い気に入ったら会うという流れになります。ここでは実際に会うエリアが大切になります。知り合いにバッティングしないエリアで、個室で会うのが基本です。ある女性は、自宅をごくラフな格好で出て、駅のトイレで谷間バッチリの服に着替えてデートに臨み、帰りにまた着替える…メイクもバチバチに変えるんだそうです。ある経営者の男性は、出張先ごとに相手がいて、1人にのめり込まないよう、またのめり込まれないように複数女性と会っているのだそう。性的関係になるばかりではなく、既婚者フレンドとして良い関係を保つ男女もいるようですが、夫から女扱いされず愛情不足に悩む女性は新たなときめきを得て輝き出し、男性も女性からモテるというだけでかなりモチベーションが上がる。結果的に家族にも優しくなれて…と良い循環になるしハマる、という意見も聞きます。とはいえ、のめり込みすぎは要注意！ 私たちのサイトは、『既婚者』専用ですから」

家族となってしまった後には、もう恋愛関係を築けないものなのか…。あなた、や、あなたの夫はどうですか？ 今開いているPayPay画面、ほんとに大丈夫？

取材協力／既婚者クラブ　取材／竹永久美子