ビューティページを担当していると日々進化する最新コスメの力に圧倒されますが、それと同時に、40代の美しさにはやはり内面がにじみ出る……と感じる人との出会いもあります。
少し前になりますが、ポップ・オペラ歌手増田いずみさんの4枚目となるアルバム「夢」発売を記念したコンサートへ行ってきました。
今でこそクラシック音楽をポップスにアレンジして歌うスタイルが定着していますが、NY留学中にサラ・ブライトマンらの「クラシカル・クロスオーバー」と呼ばれるこのスタイルに感銘を受け、日本に導入したのが増田いずみさん。
STORY世代なら、爆発的にヒットしたゲーム「ファイナルファンタジーXI」のエンディング曲や、NHK大河ドラマ「武蔵MUSASHI」の挿入歌を覚えている方も多いのでは?
ポップ・オペラ歌手としてフィールドを広げ、ノリに乗っていたときに、文楽界のプリンス豊竹咲甫太夫と2004年に結婚。NHK「にほんごであそぼ」にも出演されている太夫さんと言えばお分かりになるでしょうか。
増田さんも結婚後拠点を大阪に移し、太夫の妻、そして2人の息子さんの母へと生活の軸をシフトされていました。
そしてこのほど満を持して、12年ぶりに4枚目となるニューアルバム「夢」をリリース!
プッチーニ『蝶々夫人』の「ある晴れた日」やヴェルディの『ナブッコ』より「黄金の翼」など、増田さん自身が新たに作詞され、全曲日本語で歌う珠玉のクラシック・クロスオーバーです。
またアルバムのタイトルにもなっている故・阿久悠さんから贈られた未発表曲「夢」と「夢の都」も収録。
コンサートでは、アルバムに収録された歌の感動がいっそう深く伝わってきました。
シューベルトの『アヴェ・マリア』をアレンジした「愛しき我が子よ」の歌詞は、私も自分の娘が幼かった頃を思い出し、涙が溢れてきました。
ちなみに、バックでピアノを演奏されているのは、アルバムの編曲を担当された岩本正樹さん。中山美穂さんの「ただ泣きたくなるの」や高橋真梨子さんの「はがゆい唇」など数多くのアーティストの編曲・作曲を手掛けられています。
いよいよ歌手としての本格再始動されるということは、子育ても一段落されご自身の時間も増えたのかしら?と思いきや、実はこのほどご主人が江戸時代から続く名跡「六代目竹本織太夫」を襲名されることが決まり、来年1月に襲名披露公演という一大イベントが控えているそう。
多忙な日々でさぞかし大変なのでは?と思ってしまいますが、増田さんご本人はとても軽やかに今の状況を楽しんでいらっしゃるようす。
子育てによるブランクを経て再スタートを切るということは、40代にとってなかなか勇気のいることですよね。タイミングを見計らっているうちに先延ばしになっていることって多いと思うのです。
でもタイミングって、もしかすると自分で決めることかもしれない。
完璧な条件が揃ってなくても、思い立ったとき、そしてチャンスが巡ってきたときが「タイミング」。
――いつもナチュラルでいきいきと輝いている増田さんのお話を伺って、そんな勇気をもらった気がしました。
増田いずみさんの視点で文楽の世界を綴るfacebookページ「増田いずみの和楽奮闘記」をぜひチェックしてみてください。
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◎増田いずみさん公式ウェブサイト
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