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海外と日本の行き来で苦労しても、小島慶子さん(52)が教育移住した理由

最近、子どもにとってよりよい教育環境を求めて移住する、教育移住を考える親が増えています。特に、かつてないほどの円安やあまりにも長い経済不況にあって、将来子どもが国外で働いて生きていけるようにと海外移住をする方も多いようです。そこで、移住計画中の方、経験者の方に体験をお話しいただきました。

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エッセイスト、メディアパーソナリティ
小島慶子さん 52歳
東京都在住 移住先:オーストラリア

人生はああもこうも生きられる!
世界中どこでも生きられる力を
つけさせたい

育移住という言葉を聞くようになったのは、つい最近ですが、小島慶子さんが教育移住したのは、’14年。10年も前のことです。

「自然豊かな環境で子どもを育てたいと思っていたので、夫が仕事を辞めたのをきっかけに、家族は地方に住み、私は東京に住んで週末に合流する、2拠点生活を最初に考えました。一方、英語力やダイバーシティへの耐性をつけてほしいとの願いもあり、それなら、英語圏に住むのはどうかと調べたところ、候補に選んだのがオーストラリアのパースでした」。

そこは、小島さんがご両親とともに3歳まで暮らしていた土地で、気候も環境もとてもいいと聞かされていました。多文化共生の国でもあります。夫に相談すると、大賛成。さっそく、留学エージェントを探して、’13年11月に、小学5年と2年の息子さんたちを連れて下見に行きました。

「私も夫も私立の中高一貫校という狭い世界で育ちましたが、仕事柄たくさんの方のお話を聞く中で、社会はもっと多様でさまざまな生き方があることを知りました。その経験から、子どもたちは、社会の縮図でもある公立小学校に通わせていたので、現地でも、公立校を探しました。そこで出合ったのが〝インテンシブ・イングリッシュ・センター〟です。これは、非英語話者専用のコースで、英語での授業が理解できるようになるまで指導してくれます。実際、息子たちのコースには35カ国から英語が話せない子が集まっていましたが、公立校に転入できるまで指導してもらえるので、不安なく通うことができました。見学に行った際、ちょうど空きがあり、その場でエントリーさせてもらえました」。

お子さんたちも広い緑の校庭がある学校を気に入り、翌年、家族で渡豪、郊外に住まいを借りました。「それからは、私が3週間ごとに日本とパースを行ったり来たりしながら働き、夫は子育てに専念するという暮らしに。今でこそ、オンライン出演なども普通になりましたが、当時はレギュラー番組を持つには、毎週必ず日本にいることが必須でしたので、すべて降板せざるをえませんでした。外国暮らしというだけで『優雅だね』とよく言われましたが、実際は、パースでも休みなく在宅ワークをし、家族を支えるのに必死でした」。

それほど苦労しても、教育移住した理由は何だったのでしょうか。

「日本は東アジアの小さな国で、日本語を話すのはたった1億人ちょっと。マイノリティです。’80~’90年代こそ勢いがありましたが、今は、高齢化が進み、経済的にも〝誰もがうらやむ日本〟ではなくなりました。だから、この国でしか通用しない教育を受けさせて、子どもをこの国に閉じ込めてはいけない。万が一、天災も含めて、何らかの事情で日本に住めなくなった場合でも、世界のどこへ行っても、生きていける力をつけてやりたいと思ったんです。
また、我が家の場合、日本では、子どもは〝有名人の子〟として見られがちでした。でも、オーストラリアでは、言葉も不自由なアジア系の移民で、親戚もおらず、無職で、何のコネもない。ここで、社会的・経済的に自立するためには、「自分自身で学び考え、人から信用されて、人間関係を築けるようになることが大切」と伝えてきましたし、「それさえ身につければ、世界中どこでもやっていける。人生はああもこうも生きられる。自分の素質や実力に合っていて興味があることなら、どんな学校、どんな仕事を選んでもいいんだよ、と伝えることができました。そういう環境を与えられたのは、子どもたちにとって、とてもよかったと思います」。

息子さんたちには、オーストラリアでの教育がとてもよく合い、長男は大学を卒業し、現地で就職、次男も今年現地の大学に入学しました。

「ひとえに本人たちが、自分でこの国で生きていくと決めて、努力した結果です。尊敬していますね」。

教育移住を考えている人に伝えたいこと

  • みんなが行くから行こう、行けばなんとかなると思うのは危険です
  • 他者と比べて特別なスペックを与えるためという発想は捨てましょう
  • 日本の教育が合っている子もいます。その子に合った環境を
<編集後記>10年も前に教育移住とは 先見の明がある! さすがです 私も私立の中高一貫校で育ち、同じように育てることがわが子のためと思っていましたが、有名大学からいい就職先に、という古い価値観に支配されていたことを痛感しました。「移住して合わなかったら撤退もありですか?」と尋ねると「撤退ではないんです。1カ月の経験でもそれは子どもの財産になる」と。なるほどと唸りました。(ライター 秋元恵美)

撮影/平井敬冶 ヘア・メーク/中台朱美 スタイリスト/天水沙織 取材/秋元恵美 撮影協力/留学情報館 ※情報は2025年1月号掲載時のものです。

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