現在、国内6軒のザ・リッツ・カールトンでは、カリナリー・ジャーニー・キャンペーン「FLAVORS IN TRANSIT～旅する味～」を開催中。
日本独自の“駅弁文化”にインスピレーションを受け、地域の風土や食文化を、現代のラグジュアリーな食体験として再構築しています。

今回は「ザ・リッツ・カールトン福岡」の博多曲物ワークショップ＆特製弁当プランを、ライター小仲が1泊2日で体験してきました。

博多を代表する繁華街・天神の高層ビルに佇む「ザ・リッツ・カールトン福岡」。
エントランスから異空間へと誘う通路“コリドー”を抜けると、そこはまるでアートギャラリー。
ホテルのデザイナーであるLAYAN Architects + Designersが福岡で最も魅了された博多の伝統工芸「織り物」をコンセプトに、縦糸と横糸が交わるように、「ホテル全体」、「福岡の文化と人とホテル」、「現在・過去・未来」を繋ぐという意味が込められているそう。

館内に漂うオリジナルディフューザー「ブラックオーキッド」の香りで瞬時に心が特別な空間に導かれます。ホテル内には至る所に九州ゆかりの作家さんのアートが点在します。美術館ではないので、ひとつひとつに説明書きがあるわけではないが、作品にまつわる物語をホテルの方に聞いてみるのも楽しみのひとつ。泊まるだけでなく、知的好奇心が満たされていくのを感じ、まさに心を整えるための場所という表現に相応しいホテルです。

全ての客室が50㎡以上という贅沢さ。外の喧騒とは切り離され、部屋に入るだけでリセットされていると思えるような空間です。

ザ・リッツ・カールトン福岡では社会へのサステナブルな取り組みとして歯ブラシやコームは竹製、ボディスポンジはへちまで作られたアメニティが採用されており、洗練された美しさの中に“優しい未来”を感じます。
バーコーナーで出会ったのは、ここでしか味わえない「茅乃舎だしスープ」。
「九州産鯛だし」と「野菜だし」の2種類を飲み比べながら、心までほっとほぐれていくよう。

ずっと客室に滞在したくなるような心地よい空間。日が沈む時間帯にバスタブにゆっくり浸かりながら、空の色の変化を眺めるのも極上の時間です。

その後は、ホテルのラウンジ「DIVA」で、SNSでも話題の“映えスイーツ”を堪能。
10月31日までは「熊本県産 和栗のモンブランパフェ トンカ豆のムース へべすのジュレ やまももソース」が数量限定で登場しています。
また、大人気のアフタヌーンティーは10月1日（水）～11月14日（金）の期間、「EN-CHANTED BITE」 を提供。韓国の7人組アイドルグループ“ENHYPEN”のコラボで、アイコニックなヴァンパイアをテーマにHALOWEENのシーズンムード溢れる謎めいた大人のスイーツが楽しめます。アフタヌーンティは遠方から訪れる方も多く、かなり人気があるため、早めの予約がおすすめです。

夜は、シグネチャーレストラン「VIRIDIS」へ。
シンガポールで8年連続ミシュランを獲得した山中賢二料理長の世界感に浸れるモダンウェスタンキュイジーヌをいただきます。
最初の一皿目にまず驚かされます。八女伝統本玉露の茶葉を鮎魚礁や福岡産かき酢、オリーブオイルで味変しながらいただくのですが、初めての茶葉を食すという驚き以上に茶葉の美味しさに衝撃を受けます。その後も続く、九州産の素材が想像を越える様々な形で表現されたお料理に、ずっとワクワクさせられる“食べるアート”のようでした。
STORY世代にとって洋食のフルコースは時に重く感じますが、アジアの風を感じ、体にもやさしいお料理で最後まで美味しく、心まで満たされます。

食後は、博多湾行き交う船から着想を得た、異国情緒漂漂うミュージックバー「Bay」へ。博多湾を一望するテラスもとてもムードがあります。
こちらでは、福岡の屋台文化を再現した「屋台エクスペリエンス」を提供。
ラーメンや焼き鳥といったソウルフードを、カクテルとともに堪能できます。
洗練された高級ホテルで味わう“屋台の一夜”。このギャップがたまらない。大人になった今だからこそ、こういう遊び方が心に響きます。

是非飲んで頂きたいのは博多名物を生かしたシグニチャーカクテル「明太マティーニ」(写真左、2,400円)。マンサニージャやウォッカ、焼酎に明太子を漬けこみ、さらに白ワインに漬けた昆布、トマトウォーター、明太子を合わせて1日濾して作るというかなり、手間も時間もかかるカクテルです。明太子好きな私はもちろんいただきました！

翌日はカリナリージャーニーのメインプログラムでもある博多の無形文化財「曲げ物」づくりに挑戦。たった1軒だけとなってしまった博多曲物を守り継ぐ「博多曲物 玉樹」の１８代目・柴田玉樹さんの手ほどきを受けながら、曲げわっぱを桜の皮で縫い閉じるという作業を体験。皮は繰り返し繰り返しナイフで削り、薄くする。なんと強い皮だろう。いにしえの人の知恵を感じる。THE RITZ-CARLTON FUKUOKAのロゴの入ったわっぱが完成。自分の手仕事で作り上げた特別な伝統工芸品は旅の思い出としても、最高です。

曲物体験のあとは、ワールド・スパ・アワードにおいて「Japan’s Best Hotel Spa 2024（日本ベストホテルスパ）」に選ばれたスパで極上のリラックスを。エレベーターを降りた瞬間からバンブーティーの香りに包まれます。
博多湾を望むプールに、ジャグジーやサウナを備えた空間は、まさに“天空の癒し”。
和を感じる落ち着くマッサージルームで、2種類から自分の好きなアロマの香りを選び60分間のトリートメント。これまでで一、二を争う心地よさでした。私が福岡在住なら、ご褒美やお誕生日はここのスパで過ごしたいと心から思いました。
施術後は静かなリラクゼーションルームでハーブティーをいただき、穏やかな余韻に浸ります。