模試の結果に落ち込む子へ「大丈夫大丈夫」は逆効果かも?
けいさん:お子さんは気持ちの切り替えが早くできる方ですか? 例えば、テストの点数が悪かった時、それを引きずるタイプ? すぐ忘れて切り替えられるタイプ?
中村さん:息子の場合、結構点数は気にするタイプで、分かりやすく良いと嬉しくてずっと成績表を眺めてるんだけど、悪いと落ち込んでいますね・・・そんな息子を見て、私は「大丈夫!まだまだいけるよ!」とかノリで言っちゃいます。私自身プラス思考なので、そんなに深く考えずに「大丈夫!大丈夫!」って。
けいさん:この場合、ただ「大丈夫」だけじゃない方がいいですね。息子さんの気持ちに寄り添って、気持ちを汲んであげることも大事。
中村さん:そうなんですね。自分だと「そんなに気にしなくても大丈夫! 大丈夫! 何とかなるでしょ!」って気持ちを切り替えて終わっちゃうからなぁ・・・。
けいさん:息子さんからは「ママは全然分かってくれない」って思われてしまうかも。僕は息子さんと同じ提唱者(INFJ)なので、母親から「大丈夫! 大丈夫!」って軽く声掛けされたらちょっとマイナスな気持ちになりますね。
成田さん:ママは励まそうと思って声を掛けていてもマイナスに受け取られちゃうんだ・・・
けいさん:だったら「今の状況辛いよね」って寄り添ってくれる方が嬉しいですね。一旦マイナスに寄り添って、「でも困難な状況でもこんな風にいい結果になった事例があるよ・・・」っていう声掛け。ポジティブな言葉で元気を取り戻せる主人公(ENFJ)とは違って、提唱者(INFJ)の場合は、落ち込んだ感情を自分の中で整理することで癒えていくタイプ。だからこそ、親にも一旦受け止めて欲しいんですね。成田さんのお子さんはどうですか?
成田さん:娘はそこまで落ち込んでいる様子は見せないけど、きっと内心気にはしていると思います。でも、普段と変わらない様子で堂々とタブレットをみている姿に母としてイラッとしてしまう。テストの結果が悪いのは仕方ないとして、結果を見て少しは危機感を持って、改めて欲しいのに。
けいさん:4番目のアルファベットが P ということでしたが、娘さんは夏休みの宿題は最後にまとめてやるタイプですか?
成田さん:まさにそうです。
けいさん:4番目のアルファベットが P のタイプは最後の追い込みがすごいんですよ。
成田さん:本当にそう! 最後の最後にすごく集中してまとめてやっています。時間も気にせず集中してきっちりやり切る。
だらだらタイムが最後のスーパープレーに繋がる?!
けいさん:アルファベットの2番目が N 、4番目が P (〇N〇P)の人たちは乗ってきたら最後気合いでいくタイプ。それで最終的に帳尻を合わせて結果を出すんです。むしろ、コンスタントに毎日勉強させようとすると日々ストレスが溜まって最後に得意のスーパープレイが出せないんですよね。
中村さん:えー!! 子どもは毎日コツコツ頑張るのがいいって当たり前のように思ってました。
けいさん:もちろんそういう子もいますが、全員がコンスタントに勉強するのがベストという決めつけは危険です。例えば、運動家(ENFP)の僕の妻のケースで言うと、妻の母親がほとんど真逆の建築家(INTJ)で中受の時に事細かに勉強計画を立てたそうなんです。それでも、妻は母親から言われたことを無視し続け、最後の最後に集中して勉強して難関校に合格しているんですよ。もし、母親からの言いつけを無視せず無理して続けていたら、ストレスが溜まって結果もどうなっていたか分からないって話していました。成田さんの娘さんもきっと分かっているんだと思いますよ。
成田さん:そうだと思います。「分かってるから言わないで」って言われます。
けいさん:きっと最後に帳尻を合わせられるっていう感覚があるんです。
成田さん:娘を見ているとそもそも勉強をやらないっていう選択肢はなくて必ず最後にはやるんだけど、やるまでに時間がかかっている様子に私はついイライラしてしまって・・・
けいさん:なぜか毎日コツコツと勉強を頑張ることがいいと思われがちですが、そうじゃなくても結果を出すパターンもあるんですよね。
中村さん:なるほど! 自分と違うから最後スパートをかけて帳尻を合わせるのがいいと思えなかったりするけど、それを認めてあげないといけないんですね。
けいさん:4番目のアルファベットが P の人にとって、ダラダラする時間も最後の追い込みに必要なんですね。エネルギー充電期間とでも言いますか。
成田さん:そのことが頭にあれば、今後そこまで怒らなくて済みそう! コンスタントに勉強させたくて「〇時までに〇〇をしなきゃ」って口喧しく声掛けすることがかえって逆効果になるパターンもあるってことですよね? ストレスを与えてしまっていい結果を生まないことがある。声掛け次第で結果が変わるってことですね。
けいさん:娘さんは3番目のアルファベットが T なので、合理的でコスパ意識もある。だから、このタイミングでこれをやったらいいとか小6なりに頭の中で計算できていると思いますよ。だから、子どものことを信じてあげる気持ちも必要かもしれません。
中村さん:子どもはそもそも自分とは違うということを再認識する必要がありそうですね。16タイプ別診断の最も正しい使い方を学べた感覚があります。子育ての色々な局面で役立ちそうですよね。
けいさん:本当にそう思います。ぜひ性格診断を有効活用していただきたいです。
撮影/杉本大希 撮影協力/けい(大地啓太) 取材/奥村千草




















