今、活躍中の俳優、板垣李光人さん(23)。こんな息子がいたらいいのになぁ…と思った方もいるのでは?連続テレビ小説『ばけばけ』では「社長にならせて下さい!」と社長就職活動をするおとぼけ三之丞役や、はたまたCM『どん兵衛』では吉高由里子さんを翻弄するかわいらしい「あざとい年下どんぎつね」、映画『ミーツ・ザ・ワールド』ではナンバーワンホストを演じたりと、若手ながら存在感たっぷりのカメレオン俳優として注目されています。今回新たに絵本作家デビューした板垣さんに、新しい挑戦、現在子育てに悩むSTORY世代のママ達へのアドバイスをいただきました。
お母さんたちが自分の人生を大事にすることが、健康的な親子関係に繋がるかも
ーSTORY世代はちょうど反抗期のお子さんの子育てをしている方が多いのですが、板垣さんには反抗期はありましたか?
僕の思春期時代は、手がかからなかった子どもだったと思います。比較的素直な方だったのではないかな…。学校生活でも、みんなとわいわい騒ぐタイプでもなかったです。小さい頃から仕事をさせていただいていたので、ベクトルが学校よりも仕事に向いちゃってて、それも影響しているかもしれません。仕事で大人と接することが多かったので、みんなと騒ぐこと自体に、そんなに興味がなかったのかな(笑)。
そんな僕が思春期のお子さんを持つお母さんに向けて偉そうにアドバイスできる立場ではありませんが(笑)、お母さん自身の時間も大切にしてほしいと思っています。
もちろん、子どものことを考える時間が多いのは当然だと思います。でも、ずっとそればかりになってしまうと息が詰まることもありますよね。「子どもの人生も大切だけれど、自分の人生もある」ということを、ときどき思い出してほしいなと感じます。
子ども目線で言うと、母親が自分のことばかりになっているのは少々しんどいときがあって、母親自身に心の余裕があることは、とても大事なことだと思います。
母親に余裕があることは、子どもにとっても安心感を与えることにつながるので、お互いにとって健康的な関係でいられるんじゃないかな。
自分の新しい引き出しを探していく作業を楽しい経験に
ー今回新たに絵本作家デビューされましたが、どうですか?
まさか自分が絵本を書けると思っていなかったですし、実際に手に取ってもらえる紙の媒体として発売できることができて嬉しい気持ちでいっぱいです。
今回の絵本は、ターゲットを絞らずに、お子さんから上の世代の方までが楽しんでいただけるような作品にしたくて。お子さんにとっては、これから成長していくうえで、何か手助けになったらいいな、と思いますし、大人の方が読んだ時には、この大変な社会生活で生きていくなか、ちょっとした癒しになってくれるようになればいいな、と。それを一番のこだわりとして制作しました。
特にお気に入りのページは赤い妖精がいるページです。この絵本を作るにあたり、まずはじめに、花を擬人化したキャラクターを出したいな思って。そこで、この妖精の絵を中盤に持っていくにはどういう前段階と落としどころが必要かなと、ざっくり考えてから絵と文章を並行で作っていきました。
絵本なので、ページをめくるたびに絵変わりがするように、アングルのバリエーションを持たせたくてそこは悩みましたね。開いたときにどう見えるかを気にして、鏡越しに書いてみたり。その作業が一番大変でした。ただ、そうやってまた自分の新しい引き出しを探していく作業は、とても楽しい経験になりました。
僕自身の役者としての色は「黒」、でも今の自分のブームは「グレー」です(笑)
絵本では赤い妖精を書きましたが、自分自身の役者としての色は「黒」です。役者って結構いろんな役に染まれる「白」というイメージがあるかも知れませんが、僕は「黒」ですね。「黒」は光の当たり方や、例えば布であれば生地によっても、その時の条件や状況によって、全然色が違います。やはり自分の色自体を変えるというよりか、そうやっていろんな見せ方で違う表情を見せて全然違う役を演じたいですね。僕は役者としてはそっちのタイプかなと、思います。
でも、今ハマっている色は「グレー」です、服もほぼグレーですね。ただ、好きな色は3か月ごとぐらいに変わっていくので、またしばらくしたら別の色にハマっていると思います(笑)。
真っ白なからだをもつ、不思議な生き物ヌルがさまざまな出会いを経て自分の色を探していく物語。リズムのある優しい文章と鮮やかな色彩で。子どもから大人まで楽しめる一冊。
ベスト/¥116,600 シャツ/¥139,700 パンツ/¥125,400 シューズ/¥172,700/全てマルニ(マルニ ジャパン クライアントサービス)
撮影/加治屋 圭斗 取材/東 理恵 ヘアメイク/KATO(TRON) スタイリスト/伊藤省吾(sitor)















