Netflix配信前から注目されている『10DANCE』。 STORY親子にも人気の同名ダンス漫画を原作とし、男性ふたりのダンスに懸ける情熱、闘志、対抗心、そして苦悩や嫉妬を描いた作品を竹内涼真さん町田啓太さんのW主演でエキサイティングな作品に。町田さん演じる杉木信也はボールルームの完璧なチャンピオンとも称されるほどのダンサー。限られた時間の中で町田さんがいかに役と向き合ってこられたのか?お話を伺いました。
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主人公・杉木に共鳴する感情も
テクニカルな部分での役の難しさはもちろん感じていたのですが、感情面でお話しすると、僕が演じた杉木は、竹内くん演じる鈴木の対極にいる人で、とても本能的に動く彼に対して、ロジカルに動いてしまうタイプなんです。自由な彼に憧れを抱く点は、僕も気持ちがわかるなと。割と小心者だからひとつひとつ積み重ねていかないと不安なんですよ、結構追い詰めるくらいまでやらないと。そういう自分も理解しているので、今回はそこまで自分を追い詰めずに演じるようにしていました。竹内くんが能動的に動いて、鈴木信也というキャラクターをやってくれたお陰で、僕はそれを受けて、僕の中にあるものとぶつかり合わせていけばいいという感じだったので、計算をして演じるということは全くなかったですね。ごく自然な感情をぶつけていけばよかったと…ある意味、計算して演じていたら撮れなかったかもしれません。
完璧なチャンピオンに近づくために
ボールルームの帝王という高みを目指すのに十分な準備期間を取れたとは言い難いです。杉木のダンススタイルは帝王たる堂々とした美しいホールド(パートナーと踊るための独特の組み方)にかかっているとも言えます。毎日ホールドの姿勢をとって…居残り練習も密かにしていましたし、鏡があると思わずやってしまうほどでした。自宅の風呂場でもホールド取っていましたからね(笑)練習動画も欠かさずチェックしていました。ボールルームはテンションでは絶対に乗り切れない確固たる型がありますから、びっくりするくらいの数、そしてあらゆる方向からの定点カメラの動画を見ては、毎日の改善点を真摯に受け止める日々でしたね。毎回絶望してはイライラしちゃってましたけれど(笑)女性パートナーの石井さんとも世間話をする時間もなく黙々と練習をしていました。今回に限っては、杉木の帝王感や支配的なスタイル、そして現場の張り詰めた空気を表現し、キャラクターの関係性を作るためにもそうならざるを得なかったのかもしれません。とはいえ、石井さんはきっと大変だったはずで、それをおくびにも出さず演じきられたのは素晴らしいことですよね。
ダンスから伝わる竹内くんの優しさ
竹内くんは僕と踊っていて、男くささを感じると言ってましたが(笑)。それでいうと、竹内くんはめちゃくちゃ優しいんですよ。最初は鈴木先生のキャラクター通り、「俺がやりたいようにやる!」のような感じで来るのかな?と思ったんです。全くそういうものがなくてびっくりしました。やっさしいなーと。普段から紳士的ではあるのですが、ダンスをすると一層感じられましたね。なんか内面が出てきちゃうんですよね。バレちゃうんです、全て。でも僕らはすごくいいバランスだったんじゃないかな?
自分の本気の演技とダンスにむず痒さも
完成試写を見て、すごい面白いな!と思うと同時にまだ客観的に見られない自分がいました。今まで演じた作品の中でトップになるくらい客観視できなかったですね。僕にとって相当入れ込んだ作品でもあるので、自分の演じている箇所を観るとむず痒くなっちゃいますし、ダンスシーンは反省しか出てきません。ただ、映画なのでサクッと見られると思いますし、あらゆるシーンにいろんな感情や答えも詰まっていますから、何度でも観ていただけたら嬉しいですね。バトルもそうだし、ダンスを共にした結果に生まれてくる奇跡みたいなものを観ていただきたいです。
衣装協力:[町田さん]ジャケット206,800円、シャツ129,800円、パンツ217,800円、シューズ113,300円/全てエンポリオアルマーニ
撮影/古水良 取材/竹永久美子
〈問い合わせ先〉
・ジョルジオ アルマーニ ジャパン 03-6274-7070




















