大学を卒業してから仕事が安定せず苦戦した日々を経て、20代後半は仕事中心の生活を送るようになった新井恵理那さん。しかし順風満帆に見える日々の裏には「結婚したら私の人生は終わる」とまで思い込むほど追い込まれていた過去がありました。結婚・出産による環境や働き方の変化に直面しながら、仕事のありがたさと現実の厳しさを噛みしめてきた新井さんの今を伺いました。(3回中2回目)
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★ 「結婚・出産をしたら私の人生は終わる」と思っていた20代を経て、32歳で結婚。
★ 第二子妊娠のタイミングで仕事がまたゼロになり、密かに涙しました
★ 受け身の仕事から、自分で切り開く仕事も考えるようになりました
夜中3時に起きる仕事中心の生活は大変でしたが、幸せを感じていました
なかなか仕事が安定しなかった20代前半を乗り越え、ようやく自分が思い描いていた働き方ができるようになった20代後半。嬉しさが大きかった一方で、何より大変だったのは生活リズムでした。
ある日のスケジュールは、夜中の3時に起き、朝8時まで生放送。その後、一度帰宅してお風呂に入り、1~2時間の仮眠を取って、昼にはまたテレビ局へ。そこから夜の7時まで収録をして、家に帰って夜9時には就寝。そしてまた夜中の3時に起きる……そんな毎日でした。それでも、仕事が全くなかった時代を経験しているからこそ「寝る間もないほど忙しい」という状況がむしろ有り難く、続けられること自体が幸せに思えたんです。
当時の私は、結婚に対して強い抵抗感があり「結婚や出産をしたら、私の人生は終わる」なんて極端に思い込んでいました。30歳を目前に友人たちが次々と結婚していくなかで、「いつかはわたしも」とは思うものの、結婚を自分事として考えることができないばかりか、「いまは結婚をしている場合じゃない!」と、必死に仕事にしがみついていました(笑)。
頭の中はいつも、“今の経験をどう30代につなげていくか”。そればかりを考えていて、仕事以外のことはほとんど視界に入らないような日々でした。
「結婚・出産をしたら私の人生は終わる」と思っていた20代を経て、32歳で結婚。
ただ30代になる頃には後輩も入ってきて、徐々に世代交代を感じるようになりました。20代の頃のように「仕事さえしていれば幸せ」という気持ちは変わっていませんでしたが、以前ほど“仕事だけが私の全て”とは思わなくなっていったんです。忙しさのなかで自分のこれからの人生を改めて考える余裕も生まれました。その頃から、ずっと避けてきた結婚という選択も「そろそろかもしれない」となんとなく思うようになりました。そんなタイミングで夫と出会い、32歳で結婚しました。もし20代で夫と出会っていても、結婚はしていなかったと思うので…まさに“良いタイミング”でした!
夫との結婚を意識するようになったのは、彼がとても真面目で、努力を惜しまない人だと感じたからです。これから先、どんな困難があっても話し合いながら、一緒に乗り越えていけそうだと思えたことが大きな決め手でした。出会った頃は、彼のひとり暮らしの部屋が正直かなり散らかっていたのですが「もう少しきれいにしてくれると嬉しいな」と伝えると、すぐに掃除をするようになってくれて(笑)。そんな姿を見て、私の言葉を受け止めてくれる柔らかさや、歩み寄ろうとしてくれる気持ちが、心に響いたんです。
第二子妊娠のタイミングで仕事がまたゼロになり、密かに涙しました
考え方が変わったとはいえ、実際に結婚して息子を授かったときには、産後の働き方について本当にたくさん悩みました。朝の番組の仕事は、私が“100%を仕事に注げる環境”だったからこそ続けられていたと思っています。ありがたいことに、番組側からは産後も続けられるようにとサポートのお声がけもいただいていましたが、出産を経験したことがない私には、お待たせしてまで復帰した時に、果たして以前以上のパフォーマンスができるのか自信を持てず…とても悩み、産休に入る直前、朝の番組を産後も続けるのは難しいと判断し、卒業することをお伝えしました。20代の頃は「絶対に手放したくない」と思っていたレギュラー番組を、冷静に考えて辞める決断をしたことに、自分でも驚きました。時間的に続けていけると判断した番組はお休みさせていただき、産休に入りました。
約半年の産休を経て、2023年の年末に仕事へ復帰しました。家庭と子育てと仕事、そのバランスが理想的に整ってきた頃、翌年には第二子を妊娠。しかし、そのタイミングで、またレギュラー番組が全て終わってしまいました。帰る場所がなくなったことに大きな不安が押し寄せ、これからの自分のキャリアはどうなってしまうのだろうと、心にぽっかり穴が空いたような気持ちになり、呆然としました。
受け身の仕事から、自分で切り開く仕事も考えるようになりました
落ち込みは大きかったのですが、そのタイミングで気づいたことがありました。これまで私は“いただくお仕事”が中心でしたが、これからは“自分から発信する仕事”をつくっていこうと気持ちを切り替えたのです。自分に何ができるだろうと考えたとき、思い浮かんだのは「声を使う仕事」。毎日、子どもに絵本を読み聞かせているので「これを仕事にできないかな」と調べてみることにしました。すると、その資格を取るには保育士資格や、絵本をつくった経験が必要だと知り、出産前後の時間を使って絵本づくりに取り組むようになりました。私にとって仕事は、私らしくいるために欠かせないものです。まだ保育園は決まっていませんが、周りのサポートにも助けられながら、できる範囲で仕事に向き合っています。
一度はすべてのレギュラー番組がなくなって落ち込みましたが、いまはまた新たに仕事を依頼していただけて、少しホッとしている自分もいます。これからは、自分からの発信も大切にしながら、いただくお仕事も丁寧に向き合って、家庭とのバランスを取りつつ過ごしていけたらと思っています。
チュールドッキングニット¥17,600(ストラ)パンツ¥20,900(ルーニィ)パンプス¥17,600(ダイアナ/ダイアナ 銀座本店)イヤリング¥13,200バングル¥27,500リング[右手]¥15,400[左手]¥14,300(すべてete)
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撮影/浜村菜月(LOVABLE) ヘア・メーク/本多遥香(ROI)スタイリスト/中村真弓 取材・文/小出真梨子









