松下奈緒さんにとって、人生を大きく変えるきっかけのひとつとなったのがNHKの朝ドラ『ゲゲゲの女房』です。あの作品で得た気づきや経験は、その後の出演作だけでなく、自分自身のお芝居に取り組む姿勢にも深く影響を与えたといいます。さらに幼い頃から続けてきたピアノへの向き合い方や表現者としての成長をどのように積み重ねてきたのか、これまでを振り返りながら、率直な想いを語ってくれました。
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★ 幼い頃から、努力しても必ず夢が叶うとは限らない、ということは感じていました
★ 友達が拍手して喜んでくれた思い出が忘れられなくて、今もピアノを続けています
★ お芝居も音楽も私にとって欠かせない表現の場
女優人生の転機は朝ドラ『ゲゲゲの女房』あの時があったから乗り越えられる
私の人生を変えた出来事は、朝ドラ『ゲゲゲの女房』ですね。朝ドラの前も女優のお仕事はさせていただいていましたが、この作品を通して、今のままのお芝居ではダメだなと気づかされました。このままだと、自分が理想とする役者さんにはなれないかもしれない。そう感じ立ち止まって、自分を見つめ直す時間でした。今の自分があるのは、まさにあの経験があったからだと思っています。
あの一年弱で得たもののひとつは、撮影を乗り切るための気力。精神的にも体力的にも、きっとどんなことでも乗り越えられると思える感覚を教えてもらった気がします。作品には今でも全力投球で向き合っていますが、オフの作り方や、自分自身のコントロールの仕方、モチベーションの保ち方、抜きどころを知ったのもあの時間があってこそ。今でもふと思い出すと、背中をそっと押してくれるような時間でした。
幼い頃から、努力しても必ず夢が叶うとは限らない、ということは感じていました
もともと兵庫県に住んでいて、高校生で進学先を決めるタイミングでは、女優にもなりたい、歌手にもなりたい、ピアノも続けたいと、やりたいことがたくさんありました。ただ、東京に出るには何の保証もなく、大学に受かるかもどうかもわからない状況で。もどかしさを抱いていたと思います。
高校生の頃、音楽学校へ行きたいと考えていたときに「今のレベルだと受からない」と先生に言われて。もし受からなかったら、私の人生プランがすべて狂ってしまうんじゃないか、そんな怖さを感じていました。そのときの、絶対受かりたいという必死さは、今振り返っても、かなりのエネルギーだったなと思います。
努力したとしても必ず全て叶うわけでもない、というのは幼い頃からピアノを通じて感じていました。だから、やれることを一つずつ積み上げながら、あとは縁や運に身を任せる。そんな10代を過ごしながら、少しずつ自分の筋肉をつけてきたような感覚があります。
友達が拍手して喜んでくれた思い出が忘れられなくて、今もピアノを続けています
ピアノはもともと母がやっていたので、自然とピアノの椅子によじ登って弾いていました。そこから好きなことに変わり、特技になって夢が広がっていったんです。
小学校の卒業式の謝恩会では急に友人に「何か弾いてよ、奈緒ちゃん」と言われて、当時流行っていた安室奈美恵さんの『Can you celebrate?』を即興で弾きました。するとクラスの友達は「えー!奈緒ちゃんすごい!」って拍手して喜んでくれて。そのとき、私の好きな曲を弾いただけなのに、こんなに喜んでくれるんだと、今まで味わったことのない嬉しい気持ちを感じたんです。その感覚が今でも忘れられなくて、ピアノを長く続けられています。
音楽は、楽しいと思わないと進まないですし、自分のやりたいようにやるのが一番。苦しいだけじゃないと教えてくれた出来事でした。
お芝居も音楽も私にとって欠かせない表現の場
母はテレビでピアノを弾く私の姿を見ると「忙しいのにいつ練習しているの?」とよく聞きます。時間があれば、少しでも弾いていたいのですが、指を動かすだけでも、大丈夫、忘れてないって安心できるんです。昔は発表会や練習のために弾いていましたが、今はライブのために、自分の好きな曲を弾くようになりました。昔のピアノとのへ向き合い方とは変わってきていると感じています。
自分から出てくるものという意味では、お芝居も音楽も私にとっては同じ。ただ、現場やスタッフの方が変われば、その場でどちらのスイッチを押すか切り替えています。どちらも私にとって欠かせない表現の場で、それぞれの時間を積み重ねてきたからこそ、今はどんな瞬間も楽しみながら、全力で向き合えるんだと思います。
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撮影/堺優史(MOUSTACHE)ヘア・メーク/山科美佳(MARVEE)スタイリスト/大沼こずえ(eleven) 取材/小出真梨子
















