「私たちのCHALLENGE STORY」を担当しているライターの上原亜希子です。3月号のテーマは「『病いと共に歩いていく』がこれからの私の人生」。今回私は、’16年8月13日、映画のリハーサル見学中に脳出血を発症して救急搬送された、女優の河合美智子さんにお話しを伺わせていただきました。
今回の取材では、倒れたときの状況やご自身の状態、そしてそのとき何を感じたのかを、とても細かくお話ししてくださいました。病の話=辛い話。そんなイメージがありますよね。しかし、このインタビュー中に飛び交うのは笑い声と、河合さんを中心に広がる“笑顔”。河合さんのお人柄が十二分に表れた本当に楽しい取材でした。
脳出血になった経験を、「良かったこと」として、溌剌と語ってくださる河合さん。「医師が言うには、健康でいたときの自分と現状を比べて落ち込んでしまい、なかなかリハビリを始められない人が多い中、私は手足が動かないことも楽しめ、『将来、身体が麻痺した人の役もできる』『理学療法士の取材ができる!』と前向きな気持ちでリハビリに取り組むことができました」。この言葉に河合さんが持っている天性の明るさと、長年の経験から培われてきた女優魂を感じました。
現在、河合さんは病いを経験した者として、「不自由でもこんなことが出来る」「こんな楽しいこともあるんだよ」ということを伝えるべく、毎年「脳卒中フェス」でご自身の体験や感じたことを語り、積極的に活動されています。河合さんから発せられる前向きな言葉と笑顔が、同じ病を経験し、今なお悩み苦しんでいる方たちに安心と笑顔を届けているのだと思います。
もちろん女優としての活動も大忙しです! ‘19年6月20日~23日まで大阪ビジネスパーク円形ホールにて、舞台「ナイル殺人事件」にご出演。さらに今年公開予定の映画「みとりし(看取り士)」では書店員役としてご出演。また俳優であり、河合さんのマネージャ―であり夫でもある峯村純一さんも患者役でご出演されます。
さまざまな経験を女優としての芸の肥やしに変えていく河合さん。STORY世代の皆様、‘19年も女優の河合美智子さんに注目です!
映画「みとりし」公式サイトアドレス:http://is-field.com/mitori-movie/index.html