韓国では、古くから中国三大宗教の1つである道教の「陰陽五行説」の影響を受け、献立に「五味五色」を取り入れることを重んじてきました。五味とは塩・酸・苦・甘・辛の味、五色とは赤・青(緑)・黄・白・黒の色を指します。宮廷料理の「九節板(クジョルパン)」もこの考えに基づいたもの。細切りにした牛肉や野菜、卵などの8種類の具を皮に包んで食べる料理で、お祝いなどの特別な席で多く出されます。また、韓国料理といえば真鍮の食器も有名ですが、これは昔、王様の食事を出すときに使われていたもの。食べ物に毒が入っているとすぐに変色する真鍮の器に料理を入れ、命を狙おうとする敵から身を守っていたのです。
スープ風サムゲタン
材料(2人分)
手羽中……8本
ご飯……150g
にんにく(半分に切る)……1片
じゃがいも(1/4に切る)……1個
なつめ……2個
水……500cc
塩……小さじ1
ごま油・胡椒……各適量
サラダ油……小さじ2
レシピ
1 ご飯を包丁で細かく叩き切る。
2 鍋にサラダ油を熱し、鶏肉の皮目を下にして色付くまで焼く。
3 2にじゃがいも、にんにく、なつめ、水を入れて中火にかける。沸騰したら蓋をして弱火で15分煮る。
4 3を塩で味付けし、器に盛る。
5 仕上げにごま油と胡椒をかける。
撮影/山田英博 フードスタイリング/竹中紘子 取材/篠原亜由美 デザイン/mambo西岡(ma-h gra)