日本ロレアル株式会社
15周年目となる2020年の受賞者4名を選出。日本の課題である女性研究者比率の向上へ貢献
世界最大の化粧品会社ロレアルグループ(本社:パリ)の日本法人である日本ロレアル株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:ジェローム・ブリュア)は、2020年度 第15回「ロレアル-ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」の受賞者4名を選出しました。
■ ジェンダー平等の推進に課題。女性研究者の割合、世界で29%、日本においては未だ16.6%
女性研究者の活躍推進は未だ課題があり、世界における研究者のうち女性の割合はわずか29%、学術研究機関で上席の職位に就いている女性は11%に留まり、女性ノーベル賞受賞者は3%に留まります※1 。日本の女性研究者の数は、15万5000人。年々増加傾向にはあるものの、研究者全体に占める割合は未だ16.6%と世界平均に及んでいない状況です※2 。
■ ロレアルグループ“世界は科学を必要としており、科学は女性を必要としている”という信念のもと、女性科学者を支援
ロレアルグループはフランス人化学者ユージンヌ・シュエレールにより1909年に創立されて以来、科学に基づく製品研究・開発を事業の中核に据えてきました。この創業以来の理念に基づき、“世界は科学を必要としており、科学は女性を必要としている”という信念のもと、世界規模で女性科学者を支援しています。1988年には、科学の発展に寄与した優れた女性科学者を顕彰する「ロレアル – ユネスコ女性科学賞」(仏・ロレアル本社主催)を創設。毎年、世界五大陸から5名の女性科学者を選出しています。過去受賞者のうち、2名がノーベル賞を受賞しました。日本からの歴代受賞者数は6名で、2019年には日本を代表する化学者である川合 眞紀 自然科学研究機構分子科学研究所所長 (東京大学名誉教授・日本化学会会長)が受賞されました。
本社主催と並行して、日本ロレアルにおいては国内の若手女性科学者の支援・研究活動の奨励を目的に、2005年に日本ユネスコ国内委員会との協力のもと「ロレアル-ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」を創設。今年で15周年を迎える本賞の昨年までの受賞者は、55名です。2019年度に物質科学で受賞された渡部花奈子さん(東北大学大学院 工学研究科 化学工学専攻 助教)が、「Forbes 30 Under 30 Asia list – Class of 2020」の「Healthcare & Science」部門に選出されるなど、歴代受賞者はその研究内容において国内外で高く評価され、また研究生活と並行して結婚・出産、次世代の育成など、多様なキャリアを切り拓いています。
本年度の受賞者は下記のとおりです。
「物質科学」分野
「生命科学」分野
「ロレアル-ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」は、物質科学または生命科学の2分野における博士後期課程に在籍または、同課程に進学予定の女性科学者を対象としており、各分野からそれぞれ 2 名 (計4名)を毎年選出しています。受賞者には、奨学金 100 万円が贈られます。
ロレアルグループについて (https://www.loreal.com/)
仏・ロレアルは、100年以上にわたって美に捧げてきました。36の多様で国際的で独自なブランドポートフォリオを有し、2019年のグループの売上高は298.7億ユーロ、社員数は88,000人です。世界有数の化粧品会社であるロレアルは、マス市場から百貨店、調剤薬局、ドラッグストア、美容院、トラベルリテールや旗艦店、Eコマースなど、あらゆる流通チャネルで展開しています。4,100名の研究員を有し、研究開発をグループ戦略の基幹に置き、世界中の人々の美への熱望を叶えるために日々活動しています。研究員のうち、女性が占める割合は70%に上ります。
日本ロレアルについて (http://www.nihon-loreal.jp/)
1963年から事業を開始し、1996年に日本法人である日本ロレアル株式会社が設立されました。2019年時点で2,670人の従業員を有し、18のブランドを取り扱い、化粧品の輸入、製造、販売、マーケティングを行っています。1983年に日本に研究開発拠点を置き、現在、日本ロレアルリサーチ&イノベーションセンター(川崎市・溝の口)として、日本をはじめ、アジアの研究開発の中心的な役割を担っています。200名以上の研究者を有し、うち女性研究者は56%を占めています。2005年から生命・物質科学分野における博士後期課程在籍または進学予定の若手女性科学者を支援する奨学金 「ロレアル-ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」を推進しており、2019年を含め、55名の若手女性科学者が受賞しています。
ユネスコについて (https://en.unesco.org/)
ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)は、諸国民の教育、科学及び文化の協力と交流を通じた国際平和と人類の共通の 福祉の促進を目的とした国際連合の専門機関です。本部はフランス・パリにあり、2014年4月現在の加盟国数は195カ国です。科学においては、技術、イノベーションや教育の発展に注力しているほか、海洋資源や生物多様性の保全、科学的知識に基づく気候変動や自然災害への対応策に取り組んでいます。とりわけ研究において、あらゆる人種差別の撤廃と男女共同参画を推進しています。
日本ユネスコ国内委員会について (http://www.mext.go.jp/unesco/index.htm)
日本では「ユネスコ活動に関する法律」に基づき、文部科学省に置かれる特別の機関として日本ユネスコ国内委員会が設置 されています。日本ユネスコ国内委員会は、教育、科学、文化等の各分野を代表する60名以内の委員で構成され、我が国におけるユネスコ活動の基本方針の策定、ユネスコ活動に関する助言、企画、連絡及び調査等を行っています。日本ユネスコ国内委員会事務局は文部科学省に置かれ、文部科学省国際統括官が日本ユネスコ国内委員会事務総長を務めています。
UNESCO Institute for Statistics Factsheet N°55 June 2019 FS/2019/SCI/55 , UNESCO Institute for Statistics 2018 and BCG analysis 2014 for L’OREAL FOUNDATION
総務省統計局 2019年(令和元年)科学技術研究調査結果より
・応募に関するお問い合わせ先:
「ロレアル-ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」事務局 EMAIL: fwis-japanfellowships@loreal.com