フェンディ ジャパン
Design Miami/ 2020 FENDI FEATURING SARAH COLEMAN
イタリア・ローマ(Rome)を代表するラグジュアリーブランド フェンディ(FENDI)は、ニューヨーク(New York)を拠点に活動するアーティスト、サラ・コールマン(Sarah Coleman)にマイアミデザイン地区にある旗艦店「フェンディ マイアミデザイン地区店(所在地 : 150 NE 40th Street, Miami)」の再解釈と、1点物のデザイン作品の制作を依頼しました。
およそ1世紀もの間、フェンディは新たな素材や技法の開発を通して、ラグジュアリーの定義の見直しに打ち込んできました。創業以来一貫して、そして今日ではシルヴィア・フェンディ(Silvia Venturini Fendi)のビジョンを通じて、フェンディは伝統的な方法論とハンドクラフトを、新たな方向へと推し進めてきました。そして今回、ラグジュアリーとエクスクルーシブ性というバリアを打ち破ってきたフェンディの伝統に触発され、サラはアーティストとして新たな発案と再創造を行う力を与えられたのです。その作品は1970年代の精神にインスパイアされ、レトロクラシックでありながら斬新さも感じさせるものとなりました。
2020年11月27日(金)から12月6日(日)まで開催される「デザインマイアミ 2020(Design Miami/ 2020)」のために生み出されたコンセプトは、再利用というコールマンのデザイン理念と、フェンディのDNAに基づいています。このテーマを文字どおり実践して、フェンディのハンドバッグのファブリックを活用。フェンディのアーカイブから選んだイメージをヴィンテージ雑誌の紙面にコラージュし、椅子を制作しました。再利用は、多くの場合具体的というよりも、隠喩的な方法で行われます。インスタグラム(instagram)用の画像編集アプリ、フェイスチューン(Facetune)を利用して、フェンディのアイコニックなプリントを加工しています。「FF」ロゴと「ペカン(Pequin)」ストライプがサラの手によって変形され、独特な視覚効果を上げています。このプリントデザインは「フェンディ マイアミデザイン地区店」のファサードや、限定の「ピーカブー(Peekaboo)」バッグに用いられています。
本コラボレーションの一環で、シルヴィア・フェンディがデザインを手がけた「ピーカブー アイシーユー(Peekaboo ISeeU)」バッグを、2020年11月下旬より「フェンディ マイアミデザイン地区店」にて限定販売する予定です。FFロゴをエンボス加工で施したアイコニックなフェンディ イエローの「ピーカブー アイシーユー」のほか、FFロゴの蛍光ビーズと刺しゅうが暗闇で光るホワイトのナッパレザー素材、そしてFFロゴをマルチカラーで刺ししゅうしたキャンバス素材の3種類を展開いたします。
加えてサラ・コールマンは、1点物の「ピーカブー」作品も制作。真っ白なキャンバス素材の「ピーカブー」を漆喰とアクリル絵具でマルチカラーに変身させ、カットしたスウェードで象ったFFロゴに樹脂で艶を出しました。この作品の大胆な色使いは、マイアミの活気あるアートシーンと、サラ自身が幼少期に愛用した奇抜な遊び道具からインスピレーションを得ています。
伝統に従い、フェンディの「デザインマイアミ」との長年に渡るパートナーシップを称えて、「フェンディ マイアミデザイン地区店」は、サラが考案したコンセプトに基づいてファサードをドレスアップし、曲線的に変形させたアイコニックなイエローの「ペカン」柄で飾られます。
さらに、「デザインマイアミ 2020」会期中、旗艦店にディスプレイされる一連のデザイン作品も制作。フェンディが80年代に発表したビーチバッグのコーティングキャンバスを用いたクッションは、彼女の代表作のひとつである分解したヴィンテージのデザイナーズバッグを張った椅子からヒントを得て誕生しました。
その他、イエローのアクリル絵具と漆喰で新たな仕上げたヴィンテージの籐製ピーコックチェアや、ヴィンテージの本や雑誌のコラージュのカバーを掛け、フェンディのアーカイブ写真の変形プリントをミックスしたアクリル樹脂のジグザグチェアなども制作。この作品は、ヴィンテージの紙材、フェンディのアーカイブから選んだイメージ、形を歪曲させたアイコニックなフェンディプリントと、複数の再利用を重ねて作られています。
モノの価値がその外観のみによって判断される遠い未来のビジョンに触発されて、サラ・コールマンはドレープのかかったファブリック、ファウンドオブジェ、そして分解されたフェンディのヴィンテージバッグを重ね、媒体をミックスさせた一連のアートワークを作り出してきました。ビジョンと素材使いの意外性を前面に押し出している作品の数々は、フェンディのクリエイティビティとイノベーションの表現にふさわしいと言えるでしょう。
■ サラ・コールマンについて
米・ニューヨーク市出身の、多分野で活躍するビジュアルアーティスト。アート活動に専念する前は、ピーター・マリーノ(Peter Marino)が手がけたラグジュアリーブティックのインテリアデザイナーや、ザ・マーサー・ホテル(The Mercer Hotel)のアートディレクターを務めた。その作品はアート、ファッション、デザインの境界を融合させようという意欲を原動力とする。日用品でさえ特別なものであり、優れたデザインは命を宿し、それはそのモノと交わるときに深く感じ取ることができるとの信念を持つ。ありふれたアイテムは、単なるモノではなく、フレンズであり、その精神は再利用を通じて活かし、増幅することができる。このような考えに導かれて生み出された人気シリーズは、デザイナーズ製品の素材を再利用して日用品を作り、ラグジュアリーな感覚と、皮肉の効いたユーモアのセンスを吹き込んだものである。現在は、ファッションのみならず様々な業界と一連のコラボレーションを行い、ブランドの歴史とアイコニックなアイテムを再利用してアートを作り出し、感情を呼び覚ます制作を行っている。幼少期から熱烈なフェンディファンであり、今回のコラボレーションはまさに夢の実現となる。